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アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

はるばる来たぜ~襟裳岬

2016年09月13日 | ギャラリー

さきの北海道ぐるり旅。
目的地のひとつは、「襟裳岬」。

風のメッカ、何もない春の襟裳岬とはどういうところかと夢にまで見た(?)のだが、実際にバスから降りてみると、何やら穏やかな風の吹く普通の岬のようで拍子抜けする。ただ、この穏やかな風は、この日特別だったとか。

ただやはり、岬の突端から海をみると、そこは大雪山系に連なる日高山脈が海に没する壮大な風景を目にすることができた。

大きな写真がこちらにあります。

これが突端から見た岬の全景。右上方の高台に灯台と風の館(風の強い日は、ここから海を見るのだ)がある。

岬の広場には、いろいろな記念碑がある。これは、島倉千代子が歌ったもうひとつの「襟裳岬」。(何もない春と歌った森進一の歌碑もある)

これは、地元の皆さんが推進した海岸線の植林事業を紹介した看板。黒松を主体に、海岸線寄りの一体を緑化して砂害の防止に成功した。

岬から見る襟裳漁港の図。ここにも人々の厳しい営みがある。

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面白い~中島京子著「彼女に関する12章」

2016年09月13日 | 読書三昧

先の宮本輝氏の「長流の畔」に続き、とても面白く読んだ。
2014年7月~2015年7月「婦人公論」連載。



物語~閉経世代の宇藤聖子(50歳、主婦)は、同い年の夫「守」との二人暮らし。ふとしたことから読み始めた60年前の伊藤整著「女性に関する12章」(以下「女性論」)。一見古めかしい昭和の文士の随筆と聖子の日々の出来事とが響きあって思わぬ展開を見せるのだが・・・。

伊藤整氏が昭和28年(1953年)「婦人公論」に1年間、12回にわたって連載した「女性論」を縦糸に、中島さんの引き出しにあるあれこれの人生訓を横糸に、紡ぎあげられた良質の物語。

章建てや表題も「女性論」と同一(*)で、それぞれが(伊藤氏による)「うんちく」と著者の人生訓を組み合わせる形で進行する。

この「女性論」は、昭和29年に「中央公論社」から刊行され、ベストセラーになったという。ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)

蛇足:両著の章建てと表題は、

 第1章 結婚と幸福
 第2章 女性(男性*)の姿形~*は中島氏
 第3章 哀れなる男性
 第4章 妻は世間の代表者
 第5章 五十歩と百歩
 第6章 愛とは何か
 第7章 正義と愛情
 第8章 苦悩について
 第9章 情緒について
 第10章 生命の意識
 第11章 家庭とは何か
 第12章 この世は生きるに値するか

となっています。

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