アーバンライフの愉しみ

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ドイツ魂

2015年02月02日 | 音楽三昧
何年か前、ドイツ在住の方がドイツ国内で入手した新品のLPレコードを何種類かオークションに出していたので、それらを購入した。

このチャイコフスキー交響曲全集(という箱)もそのひとつだが、中身を見てびっくりした。



つまり、7つの交響曲+「ロミオとジュリエット」と「ハムレット」の前奏曲というテンコ盛りの楽曲が、たった5枚のLPに収められているのだ。

片面の収録時間は、平均40分ほど。音質を考えるとほぼ限界に近い。

こうした録音方法をとると、当然の帰結として、1枚当たり交響曲1.5曲程度を詰め込まなければならないから、同じ交響曲を、面を跨いで聴くことになる。

そこで、実際の面割りを見てみると、

LP1枚目
 A面 交響曲第6番第1~3楽章
 B面 同第4楽章、第4交響曲第1~2楽章

LP2枚目
 A面 第4交響曲第3~4楽章、第1交響曲第1~2楽章
 B面 第1交響曲第3~4楽章、第2交響曲第1~2楽章

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という具合になっている。

従って、例えば、第4交響曲を聴こうと思えば、1枚目B面の第2フレーズから聴き始め、終わったら2枚目のLPと交換し、A面の第2フレーズまで聴いて針を上げるということになる。何とも煩わしいかぎりだ。

要は、こんな煩わしい思いをしても、枚数を減らして安価にできるならそれで良しとするドイツ的合理主義に徹しているのだと思う。
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