青春タイムトラベル ~ 昭和の街角

昭和・平成 ~良き時代の「街の景色」がここにあります。

アランシャペル ~神戸ポートピア・ホテル

2019-11-08 | 昭和の喫茶店

「昭和の喫茶店」シリーズですが、今日の話題は、「フランス料理」についてです。

僕は大学時代に、高級料理店と言われるお店にいくつか足を運びました。就職した後で、誰とどんなお店に行っても緊張しないで済むようにするのが目的でした。そもそもホテル・プラザのレストランでアルバイトをした経験もあり、そこのシェフに「シャリアピン・ステーキ」の作り方を直伝してもらった時は、料理って楽しいと感じました。

最初に行ったフランス料理は1981年の夏。ギャザ阪急の1階にあったお店で、名前は忘れてしまいました。フルコースを初めて食べた感想は、ちまちま料理が出て来て、どのお皿も一口で、全て終わった時に全く満腹感がなく、立ち食いそば屋に直行しました。

次に翌年、江坂にあったフレンチに行った時は、「やっぱりフレンチと言えばエスカルゴでしょう・・」と、緑のスープに置かれたエスカルゴ料理を食べたのですが、食後気分が悪くなって・・・吐きました。😨

そんな時です、友人がフランス料理なら「アラン・シャペル」だと教えてくれたのは。フランス料理界に多大な影響を与えた料理人、アラン・シャペル。フランス郊外リヨンのレストランオーナーで36才の時、史上最年少でミシュラン三ツ星を獲得したフランスを代表する料理人。(1990年に52歳で急逝)1981年にポートピア博覧会開催と同時に開業した、ポートピアホテルの31階にオープンしたのがフランス料理店「アラン・シャペル」でした。当時の皇太子も足を運んだお店で、フランスの本店の管理の元、母国と同じものを出すお店でした。シャペル本人も年に何度か来日していました。

覚えているのは、ワインは分からないのでシャンパンを注文したこと。何十種類ものチーズの乗ったプレートから2種のチーズを選ばされたものの、カビが生えているものやら臭いものばかりで閉口したこと。デザートが多かったこと。うなぎのパイがコースに含まれていたこと。そして、勘定が2人で13万円したことです。当時のアルバイト代を一食に「清水の舞台から飛び降りる気持ち」で注ぎ込みました。(笑)正直、お店の雰囲気に物凄く緊張しました。上の写真をご覧下さい。この雰囲気に加えて、周囲は大人ばかり。大学生には場違いでした。(笑)

フィンガーボウルを知らずに、「これは何ですか?」と質問もしました。知ったかぶりは絶対にバレると思い、いろんな質問をお店でして、1つ1つに親切に答えてもらえた所に、良いお店だという印象を持ちました。でも、味は・・・美味しいとは思いませんでした。

その後本場フランスで三ツ星や二ツ星のお店も行きましたが、フランス料理を美味しいと心から思ったことは、残念ながらまだ1度もありません。(笑)料理は人それぞれ好き好きですよね。