しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 Ⅱ列王記23章 <ヨシヤ王の改革>

2020-09-14 | Ⅱ列王記

「さらにヨシヤは、霊媒、口寄せ、テラフィム、偶像、それに、ユダの地とエルサレムに見られるすべての忌むべき物も除き去った。こうして、彼は祭司ヒルキヤが主の宮で見つけた書物に記されている律法のことばを実行した。」(Ⅱ列王記23:24新改訳)

ダビデから十八代目のヨシヤ王は、落日のユダ王朝に最後のともしびとして輝いた。山の端に隠れる瞬間、夕日がひときわ映えるように・・・。わずか八歳で王になったヨシヤ、その彼が大改革を実行したのは、26歳であった。歴代の王たちがなしえなかった宗教改革を行い、過ぎ越しの祭りまで復活させたヨシヤは実によくやった、といえるであろう。▼それにしても彼が取り除いた偶像や異教の神々の多さには驚かされる。バアルやアシェラ像、太陽神、月神、星の神々、モレク、アシュタロテ、ケモシュ、ミルコム、ベテルの祭壇、霊媒、口寄せ、テラフィム等々。八百年ほど前、ヨルダン川を渡るに際し、モーセは「これらのことを行う者はみな、主が忌み嫌われるからである。これらの忌み嫌うべきことのゆえに、あなたの神、主はあなたの前から彼らを追い払われるのである」(申命記18:12同)と警告した。さらに彼は、もしお前たちもこれら多神礼拝の罪を犯すなら、おなじように約束の地から追い出される、と厳しくいましめたが、はたせるかな、イスラエルは偶像礼拝とりこになったのであった。▼結局、ヨシヤの改革は成功したとはいえ、民族の堕落を完全に食い止めることはできなかったのである。何度も言うように、人はイエス・キリストにより新しく生まれ、罪の堕落性から自由にされない限り、偶像礼拝はなくならないことがわかる。