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後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔809〕「2025春、新潟雲蝶と仏都会津の旅」1日目のハイライトは十二社と西福寺でした。

2025年05月23日 | 旅行記

■新潟の社寺など巡る■
◆5月12日(月)  1日目
 我が家から南魚沼インター経由で十二社までおそらく3時間ぐらいか。
①十二社(南魚沼市)、南魚沼市穴地 *雲蝶作品
 ☎025-777-3054
②西福寺(魚沼市)、2回目の拝観    *雲蝶・源太郎作品
③御島石部(いそべ)神社(柏崎市)、柏崎市西山町石地 *源太郎作品
  ここから都農神社まで20kmぐらい
④都野神社(長岡市)、長岡市与板町与板乙 6045 *源太郎作品
 ☎0258-72-2135
 ここからホテルルートイン見附 -中之島見附インターまで約10km

  清瀬の家を車でスタートしたのは朝の7時前でした。なんとか車のラッシュに巻き込まれたくないという一心でした。下りの関越自動車道を走るということで、徐々に車の数が減っていくのが嬉しいのです。途中休憩を取りながら、出発から3時間ほどで順調に高速を降り、最初の目的地十二社(南魚沼市)を目指しました。
  神社の方はいらっしゃらないのですが、お堂の中には自由に出入りできました。ライトもつけて良いと書かれていて、心置きなく撮影もできました。ここには雲蝶の向拝や欄間の彫刻があります。


  欄間彫刻に圧倒されました。未完成とされているのですがそれが帰って味わい深くさえ見えます。「酒呑童子の大江山の鬼退治」や「鵺退治」が厚彫りされています。この雲蝶作品を凝視しているときに思い出したのがドイツの彫刻家、エルンスト・バルラハでした。ケーテ・コルヴィッツと交流を深めていた作家ですが、いつぞや日本でも展覧会が開かれたことがあるのでご存じの方も多いでしょう。デフォルメされた人体像から作者の思いがひしひしと伝わってきます。

  次に向かったのは、昨秋も訪れた西福寺でした。再訪したのは見落とした雲蝶作品が数点あったからです。地蔵菩薩像、「禁葷酒」の石碑(雲蝶得意の牛像の上に碑)、「寒山拾得」「羅漢様と虎」図でした。そして近年設置された鑿を振るう雲蝶像、昨年はすでに雪囲いがしてあったの見られませんでした。


  今年は観光バスはなかったのですが、すでに10人くらいは訪れていました。
  まずは鐘撞き堂の源太郎の彫刻を堪能しました。階段を上りじっくり拝観しました。さらに、開山堂の向拝、雲蝶の最高傑作の1つです。左右の子どもが可愛く彫られています。中央の烏天狗を囲む人物像を興味深く見ることができます。
  もちろんお堂の中も拝観しました。
  私が考える雲蝶の最高傑作は2体の仁王像です。開山堂の内陣の両脇に置かれています。2メートルはあろうかと思われて迫力満点の像で、元々は山門脇にあったそうです。
  この西福寺だけでも雲蝶は「日本のミケランジェロ」に相応しいと確信します。
  開山堂の内陣は圧巻の一言です。何度見ても飽きない。また訪れる日が来そうです。

  御島石部(いそべ)神社(柏崎市)と都野神社(長岡市)は源太郎の作品が中心です。
  だんだん視えてきた源太郎の彫刻の特徴は、波打つような文様意匠です。ここでも思い出したのは、ドイツ後期ゴシック彫刻の達人、オットーボイレンのマイスターです。緑の写真集にも紹介していますが、幾重にも重なる美しい曲線が多用されているのです。2回目の雲蝶・源太郎詣ででだんだんとその相違が見えてきました。

  次回は三条市の石動神社の圧巻の雲蝶彫刻です。


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