中野笑理子のブログ

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本と話したい

2020年03月02日 | 日記
諸星大二郎さんの漫画が好きで、この前も本の整理をしていて「諸怪志異」の1巻を手に取ってしまったばかりに作業は中断。
本を手に部屋を出てコーヒーを淹れて、とうとう最後まで読んでしまいました。

宋代の中国を舞台に道士の五行先生と弟子の阿鬼が遭遇する、妖怪や魔導師を相手に繰り広げられる不思議な物語なのですが、中でも「推背図」というお話は夢でもいいから一度こんな目に遭ってみたいと思ってしまう内容なのです。

役人が五行先生の家の蔵書を調べに来るのですが、先生は没収されては困る大切な讖書などの禁書たちをなんと、人の姿に変えて逃がします。

人の姿に変えられた讖書たちとは知らず、不思議に思いながら同行する阿鬼に「お前も書斎でよく見かけたよ」と笑う老人は「山海経」、背中を押すと黙ってしまう男の人は「推背図」といった具合。

一度読んでもまたすぐに読みたくなる「諸怪志異」なのでした。


もしも本と話をすることができたら、と夢想するのもまた愉し。