『ヱヴァンゲリオン』劇場版の続編「破」が公開されていますね。僕はテレビ東京で放映されたのは全部観たのですが、劇場版「序」は最近放送されたテレビで観たばかりです。
この傑作アニメは、それまでのロボットものとは違い、『死海文書』や『聖書』などを巧みに利用した構成になっています。ある意味、『黙示録』的な謎めいた言葉が多用され、その終着点が見えない、あるいは予想し難いストーリーが展開されます。
シリーズとして「序・破・急」が予定されているはずなので、今回の2作目が「破」になります。(「破」も)まだ観ていないのですが、完結編の「急」には興味があります。というのも、ストーリーの必然性から、最後には深い絶望が垣間見られるからです。
主人公の少年少女が14才。そして、彼らには共通して母親が存在しない。また、『ヱヴァンゲリオン』は、福音史家のエヴァンゲリスト(Evangelist)とアダムとエバのエバから合成された名前。ここから、しばしばヱヴァと略されて呼ばれるヱヴァンゲリオンの正体は、彼らの母親を素材にして作られた未完の生命体だと分かるのです。未完というのは、完成したら外部エネルギーを必要としないという意味です。
ヱヴァは、「使徒」と呼ばれる存在を分析して作られた、人類とのミックス生命体です。また、ヱヴァンゲリオンを操縦する少年少女も、同じように作られた生命体なのだと思います。だからこそ、ヱヴァンゲリオンの各号機には専属パイロットとして、母(ヱヴァ)の子が必要とされるのです。15年前のセカンドインパクトの後に、新生命体として人類を補完するために作られたのが少年達で、そのために皆、年が同じなのです。また、この人類補完計画のために犠牲となったのが彼らの母親達なのです。
『ヱヴァンゲリオン』は、地球の生命が地球外からもたらされたとしています。ですから、『聖書』の神とは違う概念の創造者を必要とするのです。物語の通奏低音として流れるファザコンとマザコンの葛藤。これは、人類を生んだ神に対する作者の葛藤と同じなのです。神以外のものを神として設定し、人類に破滅をもたらす使徒と戦うことで、『死海文書』の封印を解く、すなわち神の正体を明らかにする作業を行っている訳です。この絶望的な試みが、イメージの広がりを獲得して、様々なキャラクターを生み出しているのです。
このように、『ヱヴァンゲリオン』は救いをもたらすものではなく絶望をもたらすものですが、逆説的には人間の日常にこそ真の神が顕現すると理解させてくれる作品です。創作した神は所詮、リアル世界では神になり得ないのです。『死海文書』はイエスを否定するとも、バチカンを否定するとも言われてますが、真相は藪の中ですね。
なお、このシリーズは行き当たりばったりで作られている所があるので、作者の中ではまだ完結していないのかもしれませんね。綾波レイも碇シンジも惣流・アスカ・ラングレーも、みんな海(水)に関係する名前です。典型的な母親コンプレックスの命名ですね。僕の趣味は女科学者の赤木リツコですけど。
エフライム工房 平御幸
この傑作アニメは、それまでのロボットものとは違い、『死海文書』や『聖書』などを巧みに利用した構成になっています。ある意味、『黙示録』的な謎めいた言葉が多用され、その終着点が見えない、あるいは予想し難いストーリーが展開されます。
シリーズとして「序・破・急」が予定されているはずなので、今回の2作目が「破」になります。(「破」も)まだ観ていないのですが、完結編の「急」には興味があります。というのも、ストーリーの必然性から、最後には深い絶望が垣間見られるからです。
主人公の少年少女が14才。そして、彼らには共通して母親が存在しない。また、『ヱヴァンゲリオン』は、福音史家のエヴァンゲリスト(Evangelist)とアダムとエバのエバから合成された名前。ここから、しばしばヱヴァと略されて呼ばれるヱヴァンゲリオンの正体は、彼らの母親を素材にして作られた未完の生命体だと分かるのです。未完というのは、完成したら外部エネルギーを必要としないという意味です。
ヱヴァは、「使徒」と呼ばれる存在を分析して作られた、人類とのミックス生命体です。また、ヱヴァンゲリオンを操縦する少年少女も、同じように作られた生命体なのだと思います。だからこそ、ヱヴァンゲリオンの各号機には専属パイロットとして、母(ヱヴァ)の子が必要とされるのです。15年前のセカンドインパクトの後に、新生命体として人類を補完するために作られたのが少年達で、そのために皆、年が同じなのです。また、この人類補完計画のために犠牲となったのが彼らの母親達なのです。
『ヱヴァンゲリオン』は、地球の生命が地球外からもたらされたとしています。ですから、『聖書』の神とは違う概念の創造者を必要とするのです。物語の通奏低音として流れるファザコンとマザコンの葛藤。これは、人類を生んだ神に対する作者の葛藤と同じなのです。神以外のものを神として設定し、人類に破滅をもたらす使徒と戦うことで、『死海文書』の封印を解く、すなわち神の正体を明らかにする作業を行っている訳です。この絶望的な試みが、イメージの広がりを獲得して、様々なキャラクターを生み出しているのです。
このように、『ヱヴァンゲリオン』は救いをもたらすものではなく絶望をもたらすものですが、逆説的には人間の日常にこそ真の神が顕現すると理解させてくれる作品です。創作した神は所詮、リアル世界では神になり得ないのです。『死海文書』はイエスを否定するとも、バチカンを否定するとも言われてますが、真相は藪の中ですね。
なお、このシリーズは行き当たりばったりで作られている所があるので、作者の中ではまだ完結していないのかもしれませんね。綾波レイも碇シンジも惣流・アスカ・ラングレーも、みんな海(水)に関係する名前です。典型的な母親コンプレックスの命名ですね。僕の趣味は女科学者の赤木リツコですけど。
エフライム工房 平御幸
私はガンダムOOをすべてみていました。
世界平和をテーマに繰り広げられるストーリー展開でした。見ている間は、今までのガンダムシリーズはよく分からないのですが、OO(ダブルオー)はなかなか今の世に訴えかけるストーリーでおもしろいなぁと感じていましたが、どこか漠然としたものがあり、アニメの世界なのでここまでが限界なのかぁ。。。とも感じていました。
うまくない表現で恐縮ですが、エヴァンゲリオンはその辺が突き出ていて、遠慮なし、おかまいなし的な表現に圧巻ですね。私も「破」を見に行ってきます!
エヴァは宮崎駿などのアニメ関係者でさえ躊躇するテーマらしいですから、驚かれるのは当然です。
僕はガンダムの面白さが理解できないので、ガンダム世代が作る今の自動車が嫌いです。エヴァ世代は将来に何を作ろうとするのですかね?
いずれにしても傑作であることは間違いないので、日テレ深夜のテレビ放送版(今日の深夜)が終了したら「破」を見に行くつもりです。
遅ればせながら、エヴァンゲリオンを見させていただきました。私が見たのはTV東京で放映されたものと、映画の「序」です。
この世で生きる人のネガティブ性をまんべんなく表現しているアニメは見たことがありません。見ていて疲労感を感じますが、このアニメは非常に興味深いと感じました。エヴァの覚醒の姿はあまりにもグロテスクで、一般的なアニメよりも、ストーリーが読みにくい、というか読めないですね。
平様の文章を読んでどんなものかいな?と興味を惹かれ一気にみたのですが、やはり破滅、破壊といった感覚を一番受けました。重い、重い感ですね。。。
個人的には只今放映中の「破」を見たいのですが、ちょっとブレイクが必要ですかね・・・。
平様がおっしゃるように、“この時代の意識が凝縮されたかのような、複雑で危うい人間”が表現されていました。これらの意識は、この世の人の罪(神に背いたがゆえに生じる苦しみ)の集積とも感じました。
いやぁ~それにしましても、すごいアニメですね。
エヴァンゲリオンは。。。
平様が取り上げられるだけあって!!
えーっ、知りませんでした。最近は政治の方が大変なので、韓国選手は存在しないも同然なのです。経済関係でもブログの内容が貼られていることがあって、オイオイという感じです。
ヱヴァンゲリオンは面白いですよ。この時代の意識が凝縮されたかのような、複雑で危うい人間を良く描いていると思います。でも、基本的には戦闘物ですから、軍ヲタが嫌いな人には好みではないかもしれません。
某掲示板のスケ板の 15or16日付け「キムヨナに日本を踏ませない運動」スレで、花王-統一の話題で、平先生のURLがコピペしている方がいる?と思っていたら
本日「海外掲示板ヲチスレ(^^)/~~part4」スレを覗いた所、平先生が某国選手sageが酷い云々と、工作員とおぼしき気持ちの悪い書き込みを発見いたしました。
何やら、平先生の名を“人気者”にしたい意図がミエミエなのですが
どうやら ・・・日本語が不自由なの様子です。
エヴァンゲリオンですか?名称しか分からない。。。そう言えば「フィギュアなら、浅田真央より綾波レイ」と言う句を真央アンチのマスコミが揶揄していましたね。
人類誕生説も
・進化説
・アダムとイブ誕生(神の骨から)説
・宇宙人が自分たちの遺伝子を操作した説
この3つしか知らないです。
「死海の書」と「ファティマの秘密」も聞き覚えはあっても、良く解らない人間なので
人類の誕生などと言うのは ・・・考えるとループに陥りそうなので、止めて置きます。では。