北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

新しい建築士制度

2008年11月21日 | すまい
 11月28日に「建築士法等の一部を改正する法律」が施行され、新しい建築士制度がスタートします。
社)北海道建築士事務所協会では、関連した事業事務を行っているので、事務局説明会議が札幌で行われました。



 今回の会議は、12月に理事会で正式に決定される事項もありますが、今年度建築士法改正を先取りして行われた事項についての説明でした。
 建築士事務所には、仕事を管理する「管理建築士」の常勤が義務付けられていますが、その管理建築士になるための要件が厳格化されました。これまでは、建築士であれば誰でも管理建築士になれましたが、これからは、3年間の業務経験と管理建築士講習の受講が必要となります。
それで、平成15・16年に建築士事務所登録を行った管理建築士を対象とした管理建築士講習会が今年の9月と11月に行われましたが、来年から春と秋の2回に分けて管理建築士講習会が行われることになり、その受付が12月にあるので今回の会議となったわけです。対象となる建築士さんは、忘れずに受講してもらいたいものです。
 また、この法改正により「建築士事務所に所属する建築士」に対しても3年毎の定期講習の受講が義務付けられます。その講習会も事務所協会と建築士会で担当して行うことになります。
これらが事務所協会の業務として増えることになります。
 法改正は、これらの他に、建築士試験の見直しが行われ受験資格が変更になります。さらに、構造設計1級建築士と設備設計1級建築士が新たに誕生します。
設計事務所に関することも改正されます。業務報酬基準の見直しや建築主に対する重要事項説明が義務付けられ、再委託も制限されるなど業務の適正化が計られるなど今回の建築士法の一部改正でマンションなどの構造偽装に端を発した法律の改正が出揃うことになります。
 これで安全で安心できる建物ができるといいのですが、法律で規制をして締め付けるのもいいのですが、世の中、悪いことをする人間は何処にでもいるので、心というか倫理を正すことをしないと完全な解決にはならないのではないかと思うのですが・・・。