北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

地域医療を育てる学習会-2-

2011年07月30日 | まちづくり
 地域医療を育てる学習会の第2回目が開かれました。
羊蹄山麓の6ヶ町村から医療関係者や町村議員(わが町は作井議員と私の2名、留寿都村が3名、京極町とニセコ町が各1名)など30名弱の方が集まり、勉強とワークショップを行いました。主催は、後志町村地域医療人育成協議会と地域医療教育研究所です。



 まず京極町国保病院の前沢医師から前回のWSの報告と山麓地域の医療の現状についてのお話を聞きました。

 WSでは、センター病院の現状とあるべき姿、今後の取り組みについて討議され、各テーブルより発表を行いました。
患者として、何故、札幌に行ってしまうのか?年をとっても札幌にいけるのか?看病も毎日行けるのか?
医師として、お金?自然や環境?仕事?やりがい?の内、「やりがい」がある地域にはくる医者が必ずいる。
患者と医師。病院と医師。経営と医療。
信頼関係が一番大事なようである。お互いが育てあうそんな地域が医療を育てるようである。


脱原発の意見書

2011年07月29日 | まちづくり
 第6回臨時議会が開かれ4人の町民から提出された「北海道地域防災計画(原子力防災編)の早期見直しと北海道電力泊原子力発電所の段階的運転停止・計画的廃炉・第3号機プルサーマル発電計画の撤回を求める意見書の提出を求める陳情書」が採択となり、意見書についても全会一致で可決され、高橋はるみ北海道知事に提出されました。

 陳情書は、6月の定例会で総務常任委員会に付託となっておりました。
委員会では、陳情者から陳情内容の説明を受け、意見書内容などを審査しておりました。審査の中で、福島原発事故の現状をみると、泊原発から30km圏内に位置する倶知安町も他人事ではなく、町の将来と町民の安心と安全を最優先に考えた場合、陳情の趣旨は概ね理解できるものですし、被災の可能性の高い地域の町議会としての意思表示をすることが重要であると全委員の認識が一致して、委員会として陳情を採択することとなりました。
 議会としての意思表示は、本会議での採決です。通常でしたら9月の定例会に報告することになりますが、政府や北海道の腰の定まらない状態を見ると早めの方がよいという意見が多く、また、北海道も北電と安全協定を結んでいる4町村にしか目が行っていないこともあり、20~30km圏内であるけど福島原発事故では完全に当事者になっている地域として、また北海道の将来を考えると早めの意志決定を行うために臨時議会で意思表示をすることとしました。
管内では、余市、黒松内、仁木、古平町議会、に続いての意見書の提出となりました。

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北海道地域防災計画 (原子力防災編)の早期見直しと北海道電力泊原子力発電所の段階的運転停止。計画的廃炉。第3号機プルサーマル発電計画の撤回を求める意見書

 3月11日に発生した国内観測史上最大の地震「東日本大震災」は、東日本地域を中心とする広い範囲に壊滅的な打撃を与えました。それに伴い核燃料の冷却不能というあってはならない事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所では、依然として冷却機能を取り戻せないまま、核燃料メルトダウンや水素爆発、原子炉圧力容器や格納容器の破損、放射性物質の大量漏えいなど最悪の事態を招いており、収束の見通しも不透明のままです。原発から30km皿圏を超える地域を含め数万人に及ぶ住民が、正確な情報を知らされないままに、二転三転する指示に翻弄されつつ長期の避難生活を強いられており、また事故処理に当たる原発作業員も過酷な労働条件下に置かれています。国、東電は、迅速かつ正確な情報公開と住民の生命、安全を守ることに全力を注ぎ、早期に事態の収束を図らなければなりません。
 北海道電力泊原子力発電所について、道の原子力防災計画では、半径10km圏内の4町村を対象としています。また、北電の耐震安全評価は地震による最大津波高を9・8メートル.と想定しており、いずれも東日本大震災規模の地震、ならびに福島第一原子力発電所において発生したような過酷事故には到底対応できるものとはなっていません。さらに、北海道電力では 2012年春にも第3号機においてプルサーマル発電を開始しようとしていますが、これに使用されるMOX燃料は従来のウラン燃料と比較しても数段危険性が高いことを多くの学者から指摘されており、もともとウラン燃料用に設計された原子炉においてこのような燃料を使用することに、多くの地域住民が強い不安を感じています。北海道電力が、すでにプルサーマル発電を行なっていた福島第一原発第 3号機が起こした事故の検証もないままに、泊原発第3号機でプルサーマル発電を行なうための輸入MOX燃料の検査申請を 5月20日に原子力安全・保安院に対して行ったことについては、地域住民の意志を無視したものとして抗議の意を表します。
 現在、道内の電力需要は最大で578万kWとされ、泊原子力発電所がフル稼働した際には、この4割弱が原子力によるものとなります。仮に泊原発をすべて停止した場合には、最大需要時には約47万kWの電力が不足するとの北電による試算もありますが、他社発電も含めて現時点でフル稼働していない発電設備の活用で足りるとの試算もあります。また将来的には、建設中の揚水発電所や計画中の天然ガス発電所による供給、風力や太陽光などの自然エネルギーや他の代替エネルギー、節電や省エネ技術等の推進によって、原子力にたよらないエネルギー需給は十分に可能と考えます。
 私たちは、子どもたちの未来に「負の遺産」を残さないためにも、持続可能で平和な社会「脱原発社会」を実現しなければなりません。よって、北海道においては、「脱原発社会」の実現に向けて下記の事項に取り組まれるよう強く要望いたします。

                          記

1.東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故を受け、北海道地域防災計画(原子力防災編)を早期に見直し、泊原子力発電所10km圏内の4町村に限られている安全協定を、後志管内すべての市町村を含めたものにすること。また、原子力災害に関する地域防災計画について10km圏内を対象としている防災基本計画を見直すように国に要望すること。

2.泊原子力発電所第3号機で使用する予定のMOX燃料製造申請を撤回もしくは凍結することを北海道電力に求めること。

3.泊原子力発電所第1号機の再稼動については、慎重に対応するとともに、2・3号機についても将来的廃炉に向けた段階的運転停止を求めること。

4.全道的な放射能調査を、きめ細かく実施するとともに、情報公開を進めること。

5.国に対し原発推進のエネルギー政策の転換を要請するとともに、北海道においても再生可能な自然エネルギーの推進を強力に展開すること。




東京白樺会

2011年07月24日 | 楽しみ
 倶知安高等学校の同窓会である白樺会の東京地区の集まり「東京白樺会」の第70回の集いがありました。
北海道から地元倶知安の白樺会の鈴木会長はじめ20名の同窓生を含めて190人弱の同窓生が集まりました。



 東京にいる同窓生は約2878名ほどでその内会員名簿には1118名が登録されているそうです。
来年創立90周年を迎えますので全国には相当数の同窓生がいると思います。

 集いでは、総会や懇親会の他に記念行事として、同じ卒業生である直木賞作家の京極夏彦さんの記念講演が行われました。



 「姑獲鳥の夏」など、水木しげる、横溝正史、江戸川乱歩などを彷彿させる小説を書いており、気合をいれて読んでいました。
 講演では、話し上手な小説家は大したことがないんだという割には、良い話を聞けました。
同窓会の集まりなのでサービスで話してくれたのか、高校3年間が如何に人生の原点になっていることや小説の中に地元を思いおこすようなシチュエーションが隠されているような話もありました。
相当忙しく、著名人であけれど同窓会ということで講演をしてくれたのだろうけど、開会から総会、懇親会、懇談会と最後までお付き合いしていただき、感謝感謝です。
 鈴木会長は、来年の学校創立90周年の記念行事へラブコールを送っておりました。本当に母校の生徒たちに聞かせたい話でした。
因みに全日本妖怪推進委員会の会長?さんでもあるようです。

第4回 「ふるさとを描こう」絵画コンクール 募集

2011年07月14日 | まちづくり
 今年、第4回目となる「ふるさとを描こう」絵画コンクールの募集が始まりました。
主催は小川原脩記念美術館で我が社)北海道建築士事務所協会後志支部も協賛しています。





 子供たちが何時も見ているふるさと。そんな風景を描いてもらいたい。

 今年はどんなふるさとが描かれるのでしょうか。
 それぞれが感じた景色を教えてほしい。

後志町村議会議員 PG大会

2011年07月12日 | まちづくり
 後志管内の町村議員の交流PG大会。
寿都町での開催でした。挨拶では、議長会の会長さんが泊の関係の動きも紹介してくれました。



 管内から148名の議員が集まり、スポーツによる交流です。今年で17回目となるようです。
その前はソフトボール大会であったようです。
雨模様の天気予報が外れ、炎天下での大会となり、皆さん、汗だくでの熱戦でした。
団体戦で、わが町は7位だと言うことの、まずまずであったようです。

 パークゴルフの後は、風の町に相応しい風力発電所の見学です。





 平成元年から風力発電に取組んでいる寿都町には、現在9基の風力発電が稼動しており、年間で一般家庭6300世帯分の消費電力を発電しているそうで、寿都町の人口は3500人弱なので、多くは北電に売電しているそうです。
今年、さらに2基増設するそうで、工事の真っ最中でした。





 ドイツのエネコン社製だそうで、発電部のナセルは、風の方向や強さを感知し風車の向きを変えたりハネの角度を変えたりするそうで、強風のとき(風速25m以上)は回転を止めるそうです。
発電は風速2.5m~25mのときで、今日は回転していましたが風速2mでしたので、発電には至っていないということでした。
設置場所も海岸の側で、近くには民家も少なく、風の町に相応しいエコエネルギーです。
耐用年数が20年ほどで短いですが、安全を考えると太陽光の次ぐらいに安全と思います。
自立したエネルギーを持つ町といえますね。


おまけ(交流会での浜焼き)



 

建築士の日 記念支部PG大会

2011年07月10日 | 建築士会
 7月1日は「建築士の日」

 支部交流PG(パークゴルフ)大会が蘭越町で開催されました。
支部としては、数年ぶりのPG大会でしょうか。
この度、士会員で新社長になられた長澤建設のN会員の就任祝いと初ベビーが誕生したD会員のお祝いも兼ねて、賛助会員さんも含めて交流と懇親です。

 



 皆さん日頃仕事に追われ、耐力増進にはいまいちの建築士。
懇親会では北海道の定番のジンギスカンと東日本大震災支援の東北のお酒も持ち込まれました。




学校給食 献立表

2011年07月06日 | 暮らし
 小学校の給食の7月の献立表。



 献立表の下部に「学校給食で使用している食材について」と題して、教育委員会より保護者に向けたお知らせが記載されています。
内容は、
「本年3月11日の東日本大震災で発生した東京電力福島原子力発電所の事故後、学校給食で使用する食材の安全性については日々確認してきたところですが、あらためて教育委員会としての対応についてお知らせいたします。
 倶知安町教育委員会では、この事故が発生する以前から、学校給食で使用する食材については、米、じゃが芋、玉ねぎは地元産、それ以外の野菜類についてもほとんどが町内業者からの納入となっており、その際の条件として倶知安産・ようてい産がなければ近郊産・道内産・道外産の順としています。
 北海道産の野菜が滞る端境期には、どうしても道外産が多くなる傾向にありますが、国の出荷制限情報を常に確認し対応しているところです。
 また、トレーサビリティ(流通)制度により生産段階からの追跡が可能となっていることから、現在市場に出ている商品については、出荷制限を受けていない安全な食材と認識しております。
 震災後、冷凍野菜は東北・三陸地方に工場のあったメーカーからの商品が途絶え、現在はより安全性の高い食材を使用することを前提に、発注時点でなるべく地元産を含めた「道内産」を主にしています。
 今後も産地のチェックはもとより、さまざまな情報を収集しながら、より一層安全で安心な給食を提供できるよう努めてまいりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。」
となっています。

 まずは、ひと安心というところですが、国の出荷制限情報に一任しているところが多く、町自らが科学的根拠を持って確認する作業が欠けているところがあります。また、地元・道内で作られたからというだけでは、科学的根拠に乏しいと言わざる終えません。
一度、道立衛生研究所なりで放射能検査を行ってみてはいかがでしょうか。
横浜市、武蔵野市、京都市など全国各地で給食食材の検査が行われております。
定例会で教育長も、道内の事情を調査する旨の答弁を行っております。いま一歩前進した対応を望みたいと思いますし、そうすることで、多くの保護者の皆さんも安心されるのではないでしょうか。

 また、産地の表示など更なる献立表の工夫も考えていただきたいと思います。これは、保護者の皆さんの声であります。
次に、保育所についても確認してみたいと思います。 


H23年 北海道町村議会議員研修会

2011年07月05日 | まちづくり
 札幌コンベンションセンターで平成23年度の北海道町村議員研修が行われました。主催は、北海道町村議会議長会です。
全道各地から多数の議員さんが集まってきています。町村ですから当然市会議員は含まれていませんが、北海道に144の町村があり、議員は1656名で昨年より63名減となっています。今年の4月の選挙で定数削減した町村があったことによると思います。



 研修は、2名の講師の方それぞれ90分の講演です。

 まず初めに、時事放談の司会などを行っている東京大学先端技術研究センター教授の御厨貴(みくりやたかし)さん。変わった名前の方ですが、時事放談を見ていないので、後で調べてみると良くTVで見かける方でした。
この度の震災の東日本大震災復興構想会議の議長代理さんだったそうです。建築家の安藤忠雄さんも議長代理を務めていたようです。
演題は「今後の政党政治の行方」です。
民主党のこと。安倍元総理から現在の菅総理のこと。小泉元総理のこと。現代の大学生の社会や政治との関わりや将来のことなどを話してくれました。さすがにTVで仕事をしているだけあって時間ぴったりに終了でした。
 折角、復興構想会議の議長代理をやっていたなら、東北の復興のあり方について話をしてもらいたかった。



 お二人目は、経済評論家の内橋克人(うちはしかつと)さん。
演題は「今後の日本経済展望」であったが、今回の大震災や原発事故に関して多くの時間を話してくれた。自身が29年前「原発への警鐘」を著し、スリーマイル島やチェルノブイリなどの原発事故など原発神話の崩壊。原発立地をめぐる公開ヒヤリングの有り様など原発に警鐘を鳴らしており、現在の大震災についても公的支援のスピードアップを訴えておりました。
 経済に関しては、グローバルズとローカルズを比較し、グローバル企業は既に日本を意識しておらず、世界の中で経済活動を行っている。私たちが暮らす地方にあっては、地域で自活できる道を進むべきである。F(食料)E(再生可能エネルギー)C(ケアー、コミュニティー)がキーワード。
非常に共感できる講演であった。

締めの言葉「賢い者は勇気を。勇気のある者は賢く。」が心に響いた研修会でした。


PS.こんな立派な弁当まで頂いちゃいました。