北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

景観と看板

2008年11月25日 | 景色
「羊蹄山麓の広告サイン景観ワークショップ」に参加してきました。



 羊蹄山麓広域景づくり推進協議会の案内標識検討部会が主催となっているワークショップで、羊蹄山麓広域景づくり検討委員会統括コーディネーターである濱田暁生さん(CIS計画研究所 会長)による「ニセコ羊蹄地域のイメージ戦略:景観と看板のあり方を考える」と題した基調講演から始まりました。
 標識や看板は情報伝達の手段であるけれど、情報を伝えるのは一時のことで後は周囲の景色の中にあるもの(存在)である。つまり、施設の案内看板は、方向や距離などの情報を伝えてしまったら後は看板という物体でしかない。しかも、情報を得た人にとっては、もはや物が建っているだけなので、周りの景色や景観をつくる要素のひとつとして美しさや心地よさを考慮して計画するべきであるといったお話でした。
 ワークショップでは、事務局で用意した看板やサイン80点の中から良い看板といらない看板をグループ毎に選ぶ作業です。山麓で目にしている看板が多かったので周囲の状況が分りながら検討することができました。
いらない看板としては、看板が幾つも乱立してあるところや建物中看板だらけのもの、農村の納屋の壁にべたべた貼ってある看板などごちゃごちゃしたものが駄目だしされておりました。
良い看板としては、見た目にもシンプルで、周囲の景観に溶け込んでいるものが選ばれていました。好まれるものは比較的共通していたようです。
 今回のワークショップには、遠くは網走、近郊では石狩、小樽からも参加されていました。全道的に、景観の取組みが多くされているようです。