北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

地域医療を育てる集い in 倶知安

2011年05月28日 | まちづくり
 「地域医療を育てる集いin倶知安」が後志町村地域医療人育成協議会と一般社団法人地域医療教育研究所の主催で開催されました。
100名近くの方が参加されたそうです。

 第一部では、紋別の地域医療を育て守る会の世話人である前沢寿治さんによる「オホーツクの医療を守る試み」の報告です。



 今年の4月から道立紋別病院が「広域紋別病院」(西紋別の5市町村で運営)となった経緯を通して、地域医療の実態を報告していただきました。
「地域の命は地域で守る」を信念に地域医療を育て守る会が中心になり、自分たちで勉強をし、医師、看護師、住民が共に力を合わせ、住民が医療を守っていく姿を伝えてくれました。
命は医療だけでは100%守れない。守るのは自分たちであり、住民の医療を守る気持ちが大切である。
今まさに始まったばかりで今後の動きに注目していきたいと思いますが、人任せ、医師任せでは、命は守れないということなのだと思います。現状では医師確保など前途は厳しいようですが、医師も同じ人間、機械のように24時間365日休まず働ける訳はなく、医師が人間らしく働ける(医師を守る)町でなけば医療どころか命を守ることもできないのでしょう。

 つづいて、京極町国保病院の前沢政治先生より「今、医療に求められること」と題した講演が行われました。



 第2部では、「羊蹄山麓の医療をどうする」と題して、厚生病院の矢崎総合診療科医長、羊蹄医師会の三浦くどさん病院院長、京極町の社協の清水事務局長と福島倶知安町長をパネラーとしたパネルディスカッションが行われました。



 矢崎医長からは、厚生病院の現状とこれまでの地域の支援について話がありました。行政、議会、病院、新聞など昨年からのそれぞれ正しいと思って行っていることは必ずしも一致団結したものではなく、改善されてきているわけではなく、自転車操業的な危うい状態である。
現在の問題点として、医師不足。冬期間の外国人観光客の救急診療の増大。救急は安全保障であるとの認識不足。経営が優先。などの課題を克服することが大事で、医療は限りある資源であり、その資源を使う権利があるなら守る責任も同時にあり、行政や議会、町民の意識改革が求められているようです。高橋院長が話していたことと同じような意見のようでした。
 福島町長からは、これまでの厚生病院に対する支援の概要や地域から産科や婦人科はなくしたくないとの思いや夜間救急センターの公設化について北海道や議会、町民との議論が必要であること。また、赤字に対する支援ではなく、地域に必要な体制のための財政支援などを考えなければならないとの認識が示されました。
 病院と行政の思いが上手くかみ合っていないようで、もっと現実的な話し合いが必要なようである。議会や町民ももっと実態を知る必要があるようだ。



 今回、主催者の名にもあるように医療人育成が主題で、道内の3医学大学(北大、札医大、旭川医大)から9名の医大生が研修に来ていた。
シンポジウム後、テーブルディスカッションに参加させてもらい、話を聞くことができた。地域での医療のあり方が議論されている中でこれから医師としての進路をどの様に決めていくのか、大学から地方に出かけてきてくれて地方の実態を感じてくれるとありがたい。地域医療に関心を持ってくれるともっと良いのだけれど。

 これを機会に町民と先生方と様々な交流を始めなければと思いを新たにしたところです。

第5回臨時議会

2011年05月23日 | まちづくり
 第5回臨時議会、開会。

1)「俱知安町部設置条例」の制定について

  平成15年に30年間続いた「部長制」を止め「課長制」になって7年。現町長2期目の初年度、「部制」の復活が求められました。
現在の11の課を3つの部(総務、民生、経済)にグループ化し、国の地域主権の推進や国・道からの権限委譲などに横断的、総合的に対処すべく、地域の自主性や政策立案能力を高めることを目的として組織体制を改善するという。
額面どうりであれば、課の垣根を取り払い、国・道に頼らない自主的なまちづくりに邁進してもらいたいと思います。
 H議員からは、町長の行政執行方針や行政改革大綱にも触れられていないことが何故突然行われるのか。7年前、部制から課制に変えた理由は何であったか、課制の総括は行っているのか。もっと議論を行ってからでも良いのではないか。また、自治研の議員からは、業務量が増えるのであれば、増やすのは管理職ではなく、最前線の係りではないか。職員と町長との距離が遠くなり、非効率、複雑化するのではないか。庁舎内での議論は十分に行われたのか。
と言った質疑が出されました。
 町長からは、地域医療・小中学校の適正配置・広域ゴミ処理など様々な課題に取組むには、単独の課だけではなく、役場内の連携が必要で各課の横断的な対応が望ましいとの答弁がありましたが、もっと熱い答弁がほしかった。一部議員から部制を望む意見もあったことも理由のひとつとしていた。
 総務委員会への付託を望む動議が出されましたが、賛同者4人と少数のため、引続き討論が行われ、反対討論2名、賛成討論1名があり、起立採決の結果、賛成多数で可決となりました。  (賛成者:9名、反対者:3名、棄権1名、欠席者2名)

 また、同時に「職員給与条例の一部改正」も行われ、部長の給与が定められました。基本給は6級で課長職と同じ。但し、管理職手当てが課長より3%アップとなりました。
責任が重くなる割には、給料の恩恵は少ないようです。

 ただ、名誉職ではなく、政策立案や横の連携などこれまで以上に積極的な町政を担っていただきたいと思います。また、スピードアップや行動力に期待したいと思います。

私は期待を込め、賛成いたしました。そして、前向きな執行体制を見守って(監視して)行きたいと思います。

2)国民健康保険事業特別会計 補正予算(第1号)について

 平成22年度の赤字である1億8千万円を補填すべく、今年度から繰上げ充用する補正予算です。
これで、3年連続となります。
 新年度からは、介護納付金所得割率が0.8%から1.5%に引上げや賦課限度額の引上げがおこなわれ、また、一般会計からの繰入金の増額も検討されており、赤字解消に向けた対策は「国民健康保険事業財政健全化計画」に沿って進められることになります。
国保運営協議会からは保険税未納者対策や健診などの予防活動への努力が求められているので受益者への配慮も忘れずに取組んでもらいたい。
 賛成多数で可決しました。

3)「倶知安町税条例の一部改正」について

 東日本大震災の被災者等に関する特例措置の追加です。
町民には直接関係がないかもしれませんが、被災されて避難されている方に対する特例の適用のための条例の改正です。
 賛成多数で可決しました。

以上、臨時議会の概要でした。

 臨時議会に先立って行われた19日の議会運営委員会で、6月発行の議会広報149号の監修が行われています。今回は3月定例議会と4月に当選した議員紹介がメインとなっています。そんなわけで、149号の編集は前議会と新議会の移り変わりのため、編集作業は議会事務局のみで行われています。新年度予算や議員定数削減の陳情、議員提案の条例提案などに対する前議員の視点がないのが残念ですが、町民の皆さんの感想を聞きたいです。
 また、議運の委員外議員(採決権なし、休憩中しか発言できない)ですが、仮称)議会活性化(改革)特別委員会の設置を提案しました。「会派毎に研究をしてからでも特別委員会を設置しても遅くはない。先に議員報酬を議論した方がよい。」と言った意見がT議員から出されましたが、各会派で設置についての議論を行い、6月議会に向けて結論を出すことになりました。
会派ではなく、16人の議員が同じ机で研究や議論を行い、活性化に向けた行動を起さないと町民の理解は得られない。議員報酬も議会改革の中で必然的に関わってくる問題で、町民に見えない中でお金のことだけ話してもお手盛りになってしまう。どうも、議会論理に縛られている。
新人が4人、2期が3人、半数近く議員生活に染まっていない議員がいる。6月に期待したい。

まちの桜

2011年05月19日 | まちづくり
 なかなか暖かくならない春。晴れたと思ったら、次の日は雨。不安定な天気が続いています。
まちの桜が咲いています。天気が悪く余り綺麗に写せませんでしたが、やっと春が来たとしておきます。
花見をしている人はいるのでしょうか?


      「わんぱく広場の桜」


      「後志総合振興局の桜」

「地域医療を育てる集い in 倶知安」の案内

2011年05月16日 | まちづくり
「地域医療を育てる集い in 倶知安」へのお誘いの案内がありました。

・日 時  2011年5月28日(土)午後1時~4時
・場 所  ホテル第一会館(俱知安町南3西2)
・参加料  無料

・プログラム
  第1部 13:00~13:50
   報告「オホーツクの医療を守る試み」横内寿治 氏(紋別市)
   講演「今、医療に求められること」 前沢政次 氏(京極町国保病院)

  第2部 14:00~16:00
   シンポジウム「羊蹄山麓の医療をどうする」
     シンポジスト 福島 世二 倶知安町長
              清水 耕策 京極町社会福祉協議会事務局長
              矢崎 弘志 倶知安厚生病院総合診療科医長
              皆川 幸範 羊蹄医師会会長
     司会      土田正一郎 倶知安厚生病院診療部長


 以上の内容です。

 地域での先進的な取組みを参考にして、明日の医療のあり方について考え、課題を明らかにする集いです。
医師不足や医師の偏在など地域の医療確保が難しくなってきています。
安心して住み慣れた地域で暮らし続けるにはどうしたらよいかを考える集いです。

 今手当てをしないと手遅れになってしまうかもしれません。
 私たち一人ひとりが考えなければなりません。

 多くの町民の参加が望まれます。 


くっちゃん 住まいの相談会

2011年05月14日 | まちづくり
 倶知安商工会議所の主催による「くっちゃん 住まいの相談会」が中小企業センターで開催されました。



 今年で3回目となる相談会には、設計事務所、建設会社や板金、電気などの専門業者さん8社による展示が行われ、私の所属する社)北海道建築士事務所協会後志支部が「建築無料相談」を行いました。



 今年も町で行われる「住宅リフォーム制度」について、役場の都市計画課による説明会が2回行われました。
また、住宅エコポイントについても、北海道建築士事務所協会後志支部長が説明を行いました。住宅エコポイントについては、当初今年の12月31日までに工事を着手したものが対象でしたが、昨日、5ヶ月短縮され、7月31日までとなったので、タイムリーな説明会になりました。




新体制の議会

2011年05月13日 | まちづくり
 第4回臨時議会が開催されました。
正副議長の選挙、常任委員会の委員長の互選などが行われ、議会の新体制が決定いたしました。




 議  長  鈴木保昭(6、町民会議)
 副議長   笠原啓仁(4、自治研究会)
 監査委員 森下義照(2、清風クラブ)

 総務常任委員会    委員長 阿部和則(2、町民会議)
              副委員長 榊 政信(2、無会派)
 厚生文教常任委員会 委員長 原田芳男(7、共産党)
              副委員長 佐名木幸子(4、公明党)
 経済建設常任委員会 委員長 磯田龍一(3、公明党)
              副委員長 鈴木芳幸(3、清風クラブ)
 議会運営委員会    委員長 三島喜吉(4、町民会議)
              副委員長 盛多勝美(3、清風クラブ)

 羊蹄山麓環境衛生組合の議会議員
   伊達隆(1、町民会議)、鈴木芳幸(3、清風クラブ)
 羊蹄山麓消防組合の議会議員
   樋口敏昭(1、自治研究会)、三島喜吉(4、町民会議)
 後志教育研修センター組合の議会議員
   原田芳男(7、共産党)

以上の通り決定いたしました。

鈴木保昭新議長の就任の弁
 「議員の皆さんの声を大事に、町民の皆さんの声を大事にして、開かれた町議会を目指したい。」

この言葉を大切にして、新らたな体制で町民に開かれた議会としていければと思います。
そのためには、まず、議会活性化に向けた取組みを急がなければなりません。また、議会だけではなく、広く町民の皆さんの声を聞く体制にしていかなければなりません。

 引続き行われた臨時会で、専決処分されていた「俱知安町中小企業振興条例の一部を改正する条例」が承認されました。一部改正の内容は、国において、臨時措置に関する法律の有効期限が1年間延長されたことに伴い、町の条例でも1年間延長することにしたものです。

 夕方、議員会の主催による議員とこの度勇退された議員さんと役場の幹部職員との交流会が行われました。

  

東日本大震災 災害支援

2011年05月12日 | まちづくり
 自衛隊倶知安駐屯地。東日本大震災の災害復興支援に行っていた第2陣の86名の隊員の皆さんが、3月22日に出発して50日振りに駐屯地司令を先頭に無事帰隊されました。
 石巻市などで支援を行っていたそうですが、肉体的・精神的にきつい時も多々あったようで、司令の挨拶の中にも辛さが感じられました。





 本当にお疲れ様でした。

「正副議長候補予定者の所信を聞く会」の開催

2011年05月09日 | まちづくり
 「正副議長候補予定者の所信を聞く会」を開催しました。
 一時は、無会派議員のパフォーマンスと揶揄されていたようですが、議長候補予定者2名と副議長候補者予定者1名の方が手を挙げてくれました。また、聞く会に候補予定者も含めて8名の議員が参加してくれました。
立候補制を行っていないわが町としては初めての試みとなります。やはり、自分はなりたくないけれど(?)推薦されて議長になるよりも、強い意志を持ってやられる方が良いと思うのは、私だけでしょうか。

 各候補者の所信と質疑応答

●A議長候補予定者
 ・議会は主義主張の異なる議員で構成されていことから、リーダーシップを発揮することも時には必要であるが、何時、如何なる場合でも中立・公正な立場で対処していきたい。
 ・議場は大いに議論を交わす場所であるので、秩序を保ちながら円滑に運営を行っていきたい。また、議会の傍聴者を歓迎し、町民主役の町民参加のまちづくりを進めて行きたい。
 ・議会改革について、
  ①議員報酬について、全議員で議論を行い、早い時期に町民の皆さんが納得する額を決めて行きたい。
  ②議会広報について、前期の後半から議員主導で取組んできた体制を引続き継続し、町民の声を取り入れ、読みやすい編集を行い、より充実した広報としていきたい。
  ③議会総合条例について、条例や規則、ルール等を一本化し、議員や町民にも分かり易いものとすることに取組んで行きたい。
(会場からの質問)
 ・全議員による議員協議会の常設に対する考えは?
   ← 必要だと思うが、現在は、会派制を行っているので、それを重視し、会派で議論を行うのが良い。ただ、親睦組織の議員会があるのでそれの発展的な形とすることを検討してはどうか。
 ・議会運営委員会の委員構成を無会派議員を入れたものにすることについての考えは?
   ← 会派制をとっているので、現状の会派の委員の構成がよい。
 ・議員定数削減についての考えは?
   ← 定数も大切であるが、財政が厳しいので報酬問題を先に取組み、その結果が定数にも関係してくると思う。

●B議長候補予定者
 ・会派より推薦を受けたが、議長と言うものは立候補するものではないと考えているが、考えていることを話たい。
 ・町民の代表が議員であり、その代表が議長であるが、町長のように予算権や執行権を持っているわけではないので、議員の皆さんの意見をまとめていくのが議長の役目だと考えている。
 ・議員皆さんと議論を交わして、町民の皆さんに分かり易い議会としていきたい。
 ・インターネットによる議場の中継、傍聴に来ていただくなど過去の検証も含めながら議会運営委員会で検討をしてもらいたい。
 ・議会のルールについて、あやふやなものもあり、本題よりもルール自体が議論となってしまう場面も多々あるので、きちんとした制度化したものにしていきたい。
(会場からの質問)
 ・全議員による議員協議会の常設に対する考えは?
   ← 会派制をとっていおり、議運も機能しているので、わが町にはなじまないので、必要ない。ただ、議運や議会で必要だと決まれば、設置しても良い。しかし、議員協議会が必要な案件はないと思う。広域行政特別委員会などを活用していけばよいと思う。
 ・議会運営委員会の委員構成を無会派議員を入れたものにすることについての考えは?
   ← 会派制をとっている以上、変えていくべきではない。
     委員外議員として休憩の中で発言を行えるので、委員長の仕切りの中で整理をしていくと良いと思う。
 ・委員会の運営について、適正な運営を議長としても発言をしてもらいたい。
 ・議長として、議会の中だけではなく対外的な役割を行っているが、それらを議員へ報告や周知など行う考えはあるか?
   ← 大事なことであるが、町長が説明することは除外するが、場面場面で説明していきたい。

 以上、要点をまとめて見ました。
 両者とも同じような発言であり、質問に対しても会派制を重視した考えを持って答えてくれました。
決定的な違いがないので、どちらに決めるか迷うところでもあります。
また、副議長候補所定者の方も本人が出席してくれて、議長候補予定者と同様に所信と質疑応答をしていただきました。

 今回のように、多くの議員と共に双方の候補予定者から直接話を聞く機会を設けることができ、協力を戴いた議員各位に感謝したいと思います。
長年の暗黙の世界から一歩前進踏み出せたかどうかは、今後の展開を注目したいと思います。

町内会 「春のクリーン作戦」

2011年05月08日 | まちづくり
 町内会(東陽振興会)の春の恒例行事「春のクリーン作戦」が行われました。
 
 肌寒い朝でしたが、大勢の皆さんが参加してくれて、道路のゴミ拾い、そよ風広場(公園)の遊具の設置、国道にある花壇桝の土耕しなどを行いました。
雪が解けて目立ってきたゴミも処分し綺麗になりました。








花壇の花植えは、6月になりますが、もう少し暖かくなってもらいたいものです。