北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

雪トピアフェスティバル2009 その1

2009年02月15日 | まちづくり
「雪トピアフェスティバル2009」がこの21・22日に開催されます。



その準備が着々と進んでいます。
くっちゃん21雪ダルマの会の担当は、巨大雪ダルマとステージ造りです。当日は、屋台も出店します。
金曜日から作業に着手し、この土・日で随分とはかどりました。
フェスティバル当日は、恒例の爆走水面滑走、「雪ダルマ2009」「雪像コンクール」の他、昨年から始まった「人間バンバ冬バージョン」や「鍋大賞」などなど・・。また、大人バージョンの「第1回ハシゴ酒」も初めて行われます。
 今年は雪の少ない冬でしたが、大いに楽しんでもらいたいですね。


議会基本条例

2009年02月14日 | まちづくり
 地方議会議員セミナー「議会基本条例の課題と展望」に参加してきました。



 サブタイトルは、「栗山町議会の実践をとおして見る議会基本条例の今日的課題の今後の展望」です。
まず、栗山町議会議長の橋場利勝さんによる「地方分権下における議会のあり方-栗山町議会基本条例-」と題した当時者である議会の議長による講演でした。条例ができた経緯やその後の議会の状況など生の話をしてくれました。
ある町民の「議員は選挙のときは話に来るけど、当選してしまったら、何をやっているのだかぜんぜんこない」という声から、議会改革が始まったそうです。議員個人の議会報告会は、よく耳にしますが、所詮、後援会に報告する色合いが濃いのですが、「議会報告会」と銘打って、年に1回、議員を3っの班に分け、町内12会場で議会の動きや町民からの声を聞く会は、何処にも無いような気がします。4人の議員が、保守・革新、賛成・反対など関係なく、議会として、町民に情報を公開し、質問に答えるところがすごいです。また、議場にカメラを持ち込み、定例会などをインターネットでライブ中継を行い、透明性を確保しているそうです。議事録を見せるといった情報公開だけではなく、生の動きが分かる仕組みです。議員も勉強し、不規則発言も無くなり、緊張感のある議会が運営されているそうです。
町民といっしょにまちづくりをする議会を目指しているようです。さらに、行政、役場を監視する議会から脱皮をし、提案をしたり、修正をしたりといった町民目線で行動する議会を目指しているところがお手本になります。
 栗山町議会には、会派はなく、さらに与党(町長派)や野党(反町長派)といった組織ではなく、是々非々の態度で運営されているとのことです。ですから、議会としてまとまって行動ができるのでしょう。
当然というか、町民的には極自然のあり方だと思うのですが、古い議員はそうは思わないようです。会派があれば、考えをやめたり、行動をやめたりといった議員もできてしまいます。寄らば大樹の陰でしょうか。



 続いて、神原北大名誉教授の「議会基本条例を考える」と題した講演がありました。
議会改革とは、議会だけが変わるのではなく、住民、町長、役場職員のそれぞれが変わる。つまり、町が変わることである。
自治体で議会の与党といった仕事は無い。それは、町長の採決(賛成)マシーンでしかない。
会派は、否定はしないが、透明性を担保しないと、密室で物事が決まってしまう。
といった、話を聞くことができました。
 もっともなことばかりでしたが、如何にその方向に進むかといった問題があります。同じ様な考えを持つ者ばかりでしたら、すんなりいけるのでしょうが、守旧派というか、進歩を望まない者が多い場合は、遠い道のりになります。
橋場議長に言わせれば、議会改革は、人口や町の大小や会派の有無が障害ではなく、志があるかないか。志が強いか。町民の後押しがあるか。ということでした。

ニセコのまちづくり

2009年02月09日 | まちづくり
全国で一番最初に「まちづくり基本条例」を制定したニセコ町で行われているまちづくり町民講座で「ニセコのまちづくりを検証する-まちの憲法制定から8年の今を考える-」セミナーが開催されました。



 隣町の住人ですが、参加してきました。私以外にもグリーンシード21のメンバーや他町村の方も来ていたようです。
 セミナーは、九州大学法学部の准教授田中孝男さんによる「法の活用で進める自主自律のまちづくり」と題した講演とニセコ町のまちづくり基本条例検討委員会委員の坪井訓さんを交え企画課長の司会による対談の二部構成でした。
まちづくり基本条例は、4年毎に条例の検証が義務付けられており、今年はその2回目の中間年にあたり、昨年から検討委員会が作られ検討中であるそうです。
田中准教授は、数年前まで札幌市の職員であったそうで、その頃、ニセコ町の条例作りにも係わりがあったそうです。まちづくり基本条例は、「町民みんなのルール」であり、条例づくりの過程も大切であり、実践していくことが大切である。また、条例は、今住んでいる町民だけではなく、次の世代にも同様に受け継がれるものなので、先を見据える姿勢も大切である。といったお話であったと思います。



 対談では、この条例が町民に浸透しているか。条例が活用されているか。といったことが話されましたが、途中で、参加した町民の方々から質疑が出されました。
例えば、「情報の共有」と「町民参加」が2本柱であるが、町民の意見が反映される仕組みが必要ではないか。このたび、制定される準都市計画区域や景観地区指定では、町民の意見が反映されていない。こうなると、参加しても意味が無くなる。
ニセコ町のHPを見ていると町民参加に注意をして行っているように思えたので意外な意見でした。何事にも、賛成、反対があるので、立場立場で捕らえ方が正反対なので評価は難しいです。
また、女性の方からは、女性の参加を求める意見も出されました。ニセコ町議会には女性議員が独りもいなく、役場の管理職にも女性が居らず、検討委員会にも女性委員がいないようです。男女共同参画といった視点からも、委員会など女性の参加を義務付けるべきでだ、という意見です。ごもっともな意見です。
また、要望ということで、有島記念館の周りにパークゴルフ場を作ってほしいという話を聞くが、有島は町の誇れる文化や歴史の場なので、安易な開発はやめてほしい。との意見も出されました。年配の女性の方の意見でしたが、同感です。ニセコだけではなく、北海道の文化遺産ですので、とことん議論してほしいものです。
 町外の者としては、このまちづくり基本条例に則って役場の職員の方々が町民とともにやっていると見ていたのですが、町民の方の生の声を聞くとなかなか難しいようです。今回発言された方々は、他所からの移住の方が殆どで、坪井さんからは、ニセコ生まれの人と移住者との融和の必要性も説かれておりました。どうしても、声の大きい人や意見を発する人に耳が行きますが、声無き声が多いのも事実なので、難しいところではあります。
 大変、参考になった町民講座でした。

住宅瑕疵担保履行法

2009年02月06日 | すまい
住宅瑕疵担保履行法の事業者説明会が開かれました。



 平成12年に住宅の品質確保の促進等に関する法律が施行され、新築住宅の雨漏りや構造に対する「10年間の瑕疵担保責任」が義務付けられましたが、平成17年におこった構造計算偽造事件で売主が倒産して消費者に対する責任を誰も取ることができないことになってしまったため、今年の10月1日以降に引渡しがある新築住宅に対して、売主や請負会社が倒産しても保障できるように、保険に入るか保証金を供託することが義務付けられました。
また、その保険加入や供託の状況も年に2回、知事に届出も義務付けられたので、ズルはできない仕組みです。
 保証金は、1戸当たり2000万円以上(戸数が増えると1戸当たりは安くなるようです)で法務局に預けないといけないので、資金力がないと無理です。殆どが、保険に加入することになるのでしょう。現在、5社の保険法人が国の指定を受けています。1戸当たり7万から9万円の保険金が掛かるようです。それぞれ、内容によって価格が決まるようです。
 また、保険に入ると、完成までに2回の現場検査があるので、性能も保証されたものになると思います。どんな建設業者も雨漏りをさせたいと思って建築するものはいないのですが、保険法人も簡単に保険金を払いたくはないので、第3者として見る事になると思います。
 消費者にとっては、安心して住宅を建てれるようになると思います。
 ただ、保険金の問題があります。住宅の保険なので、建て主が負担するのが自然だと思いますが、営業戦略として、保険金はサービスみたいな業者がいると思います。ここでも企業力の差が出てくるかもしれませんが、ハウスメーカーも大きな負債で倒産している時代です。建築士法の設計監理費の問題もあります。是非、健全な業界になってもらいたいと思います。

羊蹄山 治山

2009年02月05日 | まちづくり
「尻別川地区民有林直轄治山事業 概成記念講演会」が行われました。



 蝦夷富士こと羊蹄山の治山事業が昭和47年から始まり、37年間の長きに渡る事業がこの平成20年度末に概成(概ね完成)となり、国から北海道に管理が移管されることになり、これを記念した移管セレモニーと記念の講演会です。
羊蹄山の山頂から倶知安・京極・喜茂別町の尻別川までの約9,000haの区域の土石流災害の復旧や保安対策で、国の直轄の事業だそうです。
火山地帯の治山工法がない中で、「低ダム群工法」「浸透工法」「誘導工法」など数々の工法がこの治山事業で確立され、日本の砂防をリードしていたそうです。羊蹄山には、1000以上もの低ダム群があるそうですが、既に樹木の森の一部となって、地域を守っているそうです。昭和56年以降土砂流出の災害は皆無だそうです。
治山とは、コンクリートのダムをつくることではなく、森をつくることだそうです。
 記念講演の講師は、東三郎北海道大学名誉教授で、「低ダム群工法」などの理論を提唱し、技術指導をされた先生です。「カミネッコン」で森づくりを実践している先生でもあります。以前、カミネッコンの話を聞いたことがありました。
講演テーマは、「羊蹄治山の技術原理」と難しそうな題名でしたが、熱弁の中に真理がちりばめられ、羊蹄山や森に対する思いが楽しかったです。会場には、これまで事業にかかわられた方々や業界関係者が多く、一般の町民にも聞いてほしかった話でした。
 樹があるから土砂崩れが起きないのではなくて、地表が崩れないから樹が育つ。育つには、それなりの年月が必要なのです。
 人間社会には上下関係があるかもしれないが、森づくりに上下無し、樹に優劣無し。
 心あらば、試みてください。実践してみる、現場にいることが、解決への早道。
 森が水を生み、水が人を育み、人が森を創る。
 観光開発より羊蹄山の美味しい水を大切にしてほしい。

 久しぶりにいい話を聞くことができ、穏やかな時間を過ごすことができました。

建築士

2009年02月04日 | まちづくり
 今朝の北海道新聞に、建築士の職員を募集している夕張市に一人の応募も問い合わせも無いとのコラムが掲載されていました。給料が安いのが不評の原因のように書かれていました。現在、夕張市には、7人いた建築士が一人もいなく、北海道から応援に来ている一人の建築士で対応しているようです。
 我が町も、昨年の12月に建築士1名の募集を行いましたが、2人の応募があったものの採用までには行かなかったようです。12月議会の一般質問に、行革中で職員削減を進めているのに、つぶしの利かない技術職を採用するのは、もっての外だ。と質問した議員さんがいたけれど、それが原因ではないと思うけど(まだ、議会報が出ていないので、一般の方には知れていない)、4月からの採用に赤信号がともっています。我が町には、2人の一級建築士の職員がいますが、二人とも50代で、今のうちに後継者を作っておかないとスムーズな引継ぎに支障が出るかもしれません。ニセコひらふ地区の建設ラッシュなどで多忙を極めています。世界的な経済の減退で影響がでてきていますが、一般職員がそう簡単に資格を取れるわけでもないので、何とか意欲のある建築士さんが来てくれるといいのですが・・・。
 後志管内では、我が町だけではなく、岩内町、泊村、ニセコ町も建築士の職員を募集していたようですが、結果はどうだったのでしょうか?
 医師不足だけではなく、建築士も人気が無い職業になったのでしょうか。

はしご酒大会

2009年02月01日 | まちづくり
2月21日、倶知安町ではじめて「はしご酒大会」が開催されます。



 昨日、倶知安町のHPにはしご酒大会の告知がUPされました。やっと、町でも開催することになりました。
2月の21・22日は毎年恒例の「雪トピアフェスティバル2009」が開催されます。フェスティバルは、多くの協賛金を頂いて開催しているのですが、景気が悪くなると中々集まりづらくなります。また、夜のお店の方々には、あんまりメリットも無く心苦しいこともありました。そこで、フェスティバルの実行委員会では、何とか飲食店街も一緒に参加してもらってイベントを盛り上げられないかと、数年前から飲食店組合の方々と相談をしていたのですが、JCの新実行委員長に代わり、やっと開催にこぎつけることができました。
 大人の雪祭りになりますが、昼間の雪トピアを子供たちと楽しんだ後、たくさんの方が参加して、盛り上げてもらいたいものです。

 「はしご酒大会」の詳細は、倶知安町のHPを参照してください。
 http://www.town.kutchan.hokkaido.jp/town/syoukoukankouka/kankou1/yukitopia/barhopping.jsp