北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

グリーンシード21(H22) 4月総会

2010年04月10日 | まちづくり
 グリーンシード21の平成22年度の総会が行われました。



 平成7年に創設されて、今年で15年を迎えるという。
地域の活性化を願う市町村議会議員や行政マンを中心とした集まりで
全道のネットワークを作りながら、自らの資質の向上はもとより
「新しい政治文化づくり」を目指している。
議員から町長になられた方、行政の幹部になられた方など進化を遂げながら
研鑽に励んでいる。
今年、6期6年代表を務めていらっしゃった蘭越町議会議員の熊谷さんが
相談役となり、新代表に南幌町議会議員の石川さんが就任された。
また新たなステージがスタートしたことになります。

 総会終了後の研究会。

 北海道庁の今井観光局参事より「自治体財政」についての講義が行われました。
副題として「自分の町の財政状況がいいのか悪いのかは、
どうやって見分けるとわかりやすいか」ということで、
全道の市町村の財政状況を「将来負担比率」と「基金額比率」を使って
グラフに表して説明してくれました。
危険水域の美唄市、赤平市。余裕の西興部村、泊村。
わが町は、何とか標準のグループにいるようだけれど、
基金額比率の改善が課題のようである。
確かに、基金の額が少ない。

今井さんの講義は、わかりやすかったけれど、
財政の改善には、サービス低下など市民生活に負担を強いること
が多いけれど、何か他に方法はないものなのだろうか。



 続いて、北海道大学名誉教授の小林好宏先生による
「北海道の経済と開発 -過去・現在・未来-」と題した講義でした。
非常にわかりやすく、噛み砕いて説明していただきました。
 食料やエネルギーの資源供給地として期待されている北海道。
しかし、それは日本国内では優位な立場ではあるが、
国際的には、グローバル化された現在では、国際競争に勝てるほどではない。
費用対効果で判断されると日本の自立はほとんど無理。
食糧安全保障の観点に立ち、国策として、農業やエネルギーを捉えないと
北海道だけではなく、日本そのものの存続が危ぶまれる。
世界の防衛費はその国のGDPの5~6%。日本は1%程度。
それなら残りの4%を農業やエネルギーに割いてもいいのではないか。
まったく、同感でした。

 これからの北海道に対する示唆。
建設業と林業との協働。
札幌圏とその他の地方圏と分けて北海道を考える。

なるほどと思える講義でした。