北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

羊蹄山麓広域景観づくり懇談会

2008年03月17日 | まちづくり
羊蹄山麓広域景観づくり懇談会が、後志支庁で行われました。



1月に色彩に関するニセコ羊蹄景観フォーラムが開催されましたが、懇談会としては、昨年の4月以来の1年振りの開催だと思います。
羊蹄山麓の7町村で構成されている「羊蹄山麓広域景観づくり推進協議会」が主催しています。景観は、町ごとに独立してあるのではなく、町の境がなく連なったものとしてあるので、広域に連帯して活動していかなければならないので、大いに期待されている協議会だと思います。
今回は、協議会の中にある部会の19年の活動報告と20年の予定が報告されました。また、民間団体のWAOやしりべつリバーネット、フラワーマスター連絡協議会からも同様に活動報告と予定が報告されました。
「羊蹄山麓広域景観づくり指針」ができて丸2年。今年、行動計画が作られるようですが、地域に住んでいる住民にもっと知ってもらい、共に取り組んでもらわないと何時までも一部の人達に頼らなければなりません。
CO2削減と同じように、地域のひとりひとりの取組みが大切だと思うのです。

北海道新聞社説

2008年03月16日 | まちづくり
北海道新聞の朝刊の社説に町の景観のことが載っていましたので紹介します。



社説では、「まちの景観は美しい自然だけでは足りない。暮らしや仕事の場となる建物の美しさも必要だ。生活の場を景観という資源にしなければならない。」と述べられています。
ニセコアンヌプリや羊蹄山などの自然景観だけではなく、そこで暮らしている私たちの生活そのものが景観や観光と一体としてある事だと思います。改まって行うのではなく、普段の生活や暮らしそのものが景観の一部であり、それを楽しむゆとりある暮らしをしたいと思うのです。
大勢の観光客が訪れるところなんですから、毎日がリゾートにいると思って暮らさないともったいないですね。だから、地域を大切にしていきたいと思うのです。

* 北海道新聞 社説 より転記 **************
倶知安から 景観に託すマチの未来(3月16日)
 景観を重視するか、大規模開発を優先するか-。観光を軸にマチの未来を探っている後志管内倶知安町が「景観」を選んだ。
 まちづくりの新ルールを自ら作ったことに意義がある。
 町議会が景観条例を制定した後、町がひらふ地区を中心に景観法に基づく景観地区に指定した。
 道内自治体で初の指定は、各地の注目を集める内容となった。
 画期的なのは建物の高さを二十二メートルに制限したことだ。六、七階建てにとどめ、周りの木立に隠れそうな高さとした。欧州と同様にデザインや色に基準があり、罰則もある。
 「ひらふ景気」が、この新ルールを生み出したと言っていい。
 低迷していた倶知安町の冬季観光を救ったのは外国からのスキー客。施設建設ラッシュは基準地価の上昇率を二年続けて日本一にした。大規模開発の構想も進んでいる。
 これが町を二分する景観の議論と、その後の曲折を招いたようだ。
 景観重視派は高さ四十メートルのビルがリゾートの街並みを傷つけ、観光資源の価値が下がると主張した。四年前にできた景観法をテコに、議員提案で景観条例案を出す根拠だ。
 開発優先派は観光と開発の共存は可能で、高さ規制はそれを阻むと反発した。地元業者の事業参入で地元を活性化でき、将来の新幹線開業をにらんだ布石になるとの理屈もある。
 観光がマチの発展に役立つとの考え方は同じだ。だが、観光で描く未来図と、そこに至る道筋が違う。
 賛否が渦巻く中、条例は一月の可決後に罰則内容に疑義が出され、二月に賛成八、反対七で修正された。異例の展開。しかも一票差の合意だ。
 新ルールで行政を進める立場の福島世二町長は一票差を「まさに分かれ道だ。手続きは間違っておらず、施行せざるを得ない」と今も戸惑う。
 対立した議論がそのまま残り、かじ取りの難しさがあるからだろう。
 公共事業が減る中、倶知安町は観光と農業が頼りだ。元気な観光が地元経済、つまりマチ全体の活気を作る。スキー場周辺に限る話ではない。
 マチの景観は美しい自然だけでは足りない。暮らしや仕事の場となる建物の美しさも必要だ。生活の場を景観という資源にしなければならない。
 だからこそ、まちづくりの在り方が重要になる。ぎりぎりの合意で得られた高さ制限という新ルールが、今後の倶知安町を左右するからだ。
 さまざまな建設計画が、新ルールを試すかのように出てくるかもしれない。行政も議会も町民も、重くて大切な責任を共有することになる。
 道内各地の自治体が観光に活路を求めている。倶知安町の取り組みが与える影響は小さくない。

第1回定例会 一般質問3 

2008年03月14日 | まちづくり
 12名の議員による一般質問が終わりました。

 議会広報が年4回発行されていますが、定例会の終わった3ヶ月後になるので、今回の一般質問の内容が町民の皆さんに伝わるのは、6月になります。また、町のホームページにも掲載されますが、同じく6月になります。
そこで、私以外の一般質問で気になった件についてふれておきます。私感が入ってしまいますが、ご勘弁を・・。

「町村合併」について、3名の議員さんから質問がありました。
合併新法の期限が平成22年3月なので、今年、何がしかの動きがないと合併新法の飴玉である3年間で計9000万円の補助金がもらえなくなります。また、羊蹄山麓では、喜茂別・留寿都・真狩の3町村が合併に向けた協議を行っているので、倶知安町が手を上げると4町村になり、山麓の合併の機運も一気に盛り上がりそうです。そんなことから、どうせ数年後合併するなら「今だ」といった考えもあるようです。
しかしながら、町長は慎重な姿勢です。
前回の合併協議会が解散になった経緯もあり、倶知安町が前面に出ると吸収合併を望んでいると誤解され、上手くいかなくなるといった心配をしているようです。
でも、完全に合併を否定しているわけではなく、議会や町民の動きが盛り上がれば態度を決めなければならないといっております。消極的賛成派だと思います。
実際のところ、山麓の6ヶ町村の生活は、もう一体となった暮らし方になっていると思うのです。消防やゴミ・し尿処理は、既に一緒にやっていますし、買い物や病院なども隣町なくしてはやっていけない状況だと思います。ただ、ネックになるのは、それぞれの町が過疎化するのではないかといった心配やこれまでの歴史があるので簡単には合併できないといったところだと思います。
じっくり、考えなければなりません。

「ニセコヒラフスキー場一帯の開発」に関しての質問も、表題は違いますが4名の議員さんからありました。
3月7日にスキー場周辺が、景観地区指定されましたので、一定の基準の範囲内での開発になります。というのも、今まで地域で決めた景観要綱(ローカルルール)で建物を建ててもらっていましたが、法律的な強制力がないので、要綱を守る人と守らない人がでてきて、地域や北海道の要請もあり、法律に準じたルールを作って景観を守っていこうということになったのです。
しかし、景観よりも大きな開発をして、地元の雇用や経済活性を行うべきと考える人もいて、議会を二分した状態になっています。
私は景観を守りながら、その範囲内でリゾート開発すべきと考えています。今回の基準でも5階建ての建物は十分に建設できるのです。
でも、開発推進派の議員さんは、今回の基準は、開発に蓋をしてしまい、地域の発展を阻害し、雇用や経済を停滞させた。何とか、緩和できないのか、というのが趣旨のようです。
都市計画審議会は、町長に「景観地区内において、大規模開発が計画される場合は、別途、開発業者と協議するよう求めます。」との意見を伝えてあるので、地域や町民の理解や基準に合わなくとも景観に配慮されリゾートとして望ましいのであれば、基準を改正して建設できる道を残したのです。
ですから、そのような多くの賛同者を得られるような計画であれば、町と十分な協議を行って、前向きに進めてもらいたいと思います。

以上の2点が特に気になった一般質問でした。

第1回定例会 一般質問2

2008年03月13日 | まちづくり
 今日、2番目が私の一般質問でした。
今回で4回目ですが、委員会とは違って、どうも、気負ってしまうのか、毎度、緊張してしまいます。
 今回は、3件についての質問です。
 1件目は「住民参加・参画と協働によるまちづくりについて」です。
今定例会で決まる「第5次総合計画基本構想」のまちづくりの理念に「住民の参加と参画による自治の確立」が掲げられています。そして、前期基本計画案の基本目標の中に、町民参画と合意形成を図り「自治ルール」をつくってまちづくりに取り組むとあります。まったくその通りで、私も大賛成なので「自治ルール」について町長の真意を確かめました。
自治ルールとは自治基本条例(まちづくり条例)を作りたいとのことでした。私の思いも同じなので、町長の今任期中に形にしてくださいと注文を付けさせてもらいました。住民の理解や意識改革がないとできないので、結構しんどいと思いますが、これからの地域主権を目指したまちづくりには欠かせないものなので、何んとしても作らなければなりません。
 2件目は「地球温暖化対策について」です。
12月に「倶知安町地球温暖化対策地域推進計画」が策定されました。2月の町広報にも紹介がされましたが、住民の方が日々の生活の中で実践していかないと絵に描いたもちになってしまいます。町の目標としては、CO2削減-19.9%です。町では、エコバックを作ってPR活動をする計画ですが、私たちも率先してコンビニやスーパーでの袋を断ったり、節電をしたり、いろんな無駄を省いたり、省エネ行動ができるはずです。住民ひとりひとりにやる気を起こしてもらうような活動をお願いしました。
小学校ではエコライフの授業を行っているそうですし、町内会にも出前講座を行っているそうです。今年は、洞爺湖サミットの年でもあるので、自分たちができる地球温暖化対策として家庭での省エネ活動を起こすことが大事だと思うのです。
 3件目は「公営住宅ストック総合活用について」です。
公営住宅ストック総合活用計画の見直しが行われて白樺団地の改築が計画されています。そこで、事業推進に当たって「住民参加や協働」ができないか。また、都市計画マスタープランや環境基本計画ができているので、それらに準じた計画や実施を目指してほしい。今までのような、おざなりの計画立案にはしてほしくないというのが質問の趣旨でしたが、住民参加は、ストック活用計画策定の際に意見を聞いたので、これからは、実施に向けた事務作業を進めるとのことで、新しいアイディアやPRIの活用などは無理のようです。
折角、マスタープランや環境計画などを作ったのですから、同時進行だけれどもそれらとリンクした動きをしてもらいたかったのだけれど、腰が重いようです。
でも、今年は計画の年なので、少しでも新たな挑戦に取り組んでもらうようにお願いしていきたいと思います。

以上の3点の質問でした。自治ルールと温暖化については、まずまずでしたが、公営住宅については、サイドのプッシュが必要のようです。

第1回定例会一般質問

2008年03月12日 | まちづくり

第1回定例会が再開され、一般質問が始まりました。
今回は、12名の議員から43件の質問が出されております。(1件は途中で引き下げられました)今日から3日間行われる予定です。
議会では、町民の皆さんに傍聴を呼びかけておりますが、平日ということもあって、公明党や共産党の支持者さん以外はなかなか来れないようです。
他の市や町では、実況中継を行ったり、HPでライブ映像を流したりといったことを行っておりますが、わが町ではそこまでの議会改革ができていません。ライブで映像として町民の皆さんが他の場所でも見ることができれば、もっと緊張感のある討論ができるかもしれません。
今回は、新総合計画の議決や予算の審議がありますので、多くの町民の方々にも関心を持ってもらいたいですし、情報を共有してもらいたいと思います。
新総合計画では、「住民の参加・参画による自治の確立」をまちづくりの理念としているので、議会の方も開かれたものとなるべきと思いますので、議会改革も何とかその方向に進めて行きたいと思っています。
質問の内容は、町のホームページに紹介されております。
http://www.town.kutchan.hokkaido.jp/mpsdata/web/3309/shitsumon0803.pdf


厚沢部町からのお客様

2008年03月10日 | まちづくり
厚沢部町から建築技能者協会の皆さんが我が町を研修視察にいらっしゃいました。



毎年、道内を視察しているそうで、今回は外国人で賑わっているニセコヒラフスキー場を見たいということで訪問してくれました。
今年は、3月に入っても外国人のスキーヤーがまだ残っているので、スキー場にはまだまだ外国人の方が歩いております。
建築の技能者さん達と言う事で外資系の開発業者さんであるHOKKAIDO TRACKSさんで建設して管理を行っているコンドミニアムの1件を見せていただきました。
皆さん、職業柄なのか、納まりなどを写真に撮ったりしておりました。

その後、NACの2FにあるJOJO’Sで昼食を取り、「小川原脩記念美術館」「風土館」を見てもらいました。



美術館では、館長さんがじっくりと小川原脩画伯のことや絵の解説をしてくれました。特別展として「私が馴染んだ動物たち2-馬」が行われておりました。

その後、町唯一の酒蔵「二世古酒造」を見学してもらい、いろいろなお酒を試飲してもらい、そして、たくさんお酒を買っていただきました。私も釣られて、限定販売のお酒を買ってしまいました。いままで、お酒を買いに来たことはありましたけれど、内部の見学は初めてで、ちょっとした穴場で新発見でした。


倶知安駐屯地で閉幕式

2008年03月07日 | まちづくり
倶知安駐屯地で、「第11対戦車隊と第28普通科連隊第4中隊」の閉幕記念行事がありました。



 両隊とも平成8年の師団改編により倶知安に移駐されましたが、昭和37年に創隊されて、このたびの旅団化に伴って46年の歴史の幕を閉じます。
今後は、第11旅団として、総合近代化旅団となり、倶知安の駐屯地には、「北部方面対舟艇対戦車隊」と「第13施設隊第361施設中隊」「北部方面教育連隊上級陸曹教育中隊」などに改編されるようです。

 町には、自衛隊OBやその家族が大勢生活していますし、町を第2の故郷と思っていてくれる方が大勢います。自衛隊という組織ではありますが、町にはなくてはならない存在となっています。
これからも、町の一員として活躍してもらいたいものです。

第1回定例会開会

2008年03月05日 | まちづくり
平成20年第1回定例会が開会されました。
初日は、町長と教育長の行政執行方針が提示されました。
今回から無会派としての出席なので、事前の議会運営委員会にも出席です。
そんな訳で、議事の進行状況を把握しながらの参加ですので、余裕を持って流れを見れるような気がします。

町長の平成20年度の行政執行方針は、今定例会で議決されるであろう「第5次総合計画」をベースに組み立てられています。
町長の基本姿勢は、
・一人ひとりを大切にするまちづくり
・質の高い豊かさをめざすまちづくり
・広い視野に立ち交流するまちづくり
の3点を掲げており、自主・自立の基盤を築き、地域における「自助、共助、公助」の仕組みを確立し、住民と地域と行政が互いに補完し合うまちづくりを進めていくとあります。
重点施策は、19年と同様で、
1.誰もが住み続けたいと思えるまちづくり
2.元気なまちづくりを目指し産業・経済の活性化を進める
3.少子・高齢社会対策と教育環境の充実強化を進める
4.行財政運営の健全化を進める
となっています。
分野別施策と事業については、第5次総合計画を先取りして構成され、予算案も同様に振り分けられています。

平成20年度の予算案は、一般会計が63億4600万円で前年当初予算より1億300万円の増となっています。特別会計を含んだ総予算は、104億2959万円で前年より約6億円の減となっています。
歳入は、町税が6600万円ほど増額になっています。これは、ニセコヒラフ地区の固定資産税の増を見込んでいます。また、町債も1億4000万円ほど増額になっています。歳出では、公債費(借金返済)が1億円の増額です。今年の4月から後期高齢者医療制度が開始になるので、支出の出口が変わりますけど、ほとんど金額は変わらないようです。

新規事業の関係では、白樺団地の建替えや北7条東通り(美術館通り)の歩道整備の準備の設計予算が計上されています。その他小学校の整備工事や土地改良事業の予算が増額になっています。さらに、後志広域連合の負担金も増えています。
また、昨年私が一般質問でお願いしていた、樺山分校の耐震補強工事や地域防災計画の見直しや建築物の耐震改修計画作成に予算が盛り込まれています。

来週、3日間一般質問が行われ、翌週には予算案などの審議が行われ、21日閉会の予定です。

景観地区指定

2008年03月04日 | まちづくり
昨年の12月から町を二分したニセコヒラフスキー場エリアの景観地区指定が、都市計画審議会で町の原案とおりの答申を出しました。



2月28日の倶知安町都市計画審議会で既に原案承認の答申が出ていたのですが、開発推進派による差戻しの意見が却下され、28日の答申が破棄されることなく手続きが進むことになりました。

これで、景観を保護しながらのリゾートを目指すことになります。

今まで、ブログで紹介していなかったので、12月からの3ヶ月を整理してまとめたいと思います。
少々、お待ち下さい。

会派離脱

2008年03月03日 | まちづくり
所属していた会派「新政会」を離脱いたしました。
4月に初当選してから10ヶ月お世話になりました。
全員で4名の会派でしたが、いろいろ手ほどき頂き、感謝しております。

昨年の第4回定例会頃より会派に入っての議員活動に疑問がおこり、議案に対する会派との意見の食い違いも出てきました。会派としての共同歩調にも支障をきたすこともあるので、迷惑もかけますし、無会派として一人で議員活動を行うことにした訳であります。

後3年しか任期がないので、今のうちに一人でどこまでやれるかにも挑戦してみようとの思いもあります。

所属している常任委員会だけではなく、他の委員会にも出席する回数が増えると思います。時間的に厳しいかもしれませんが、直接議論に参加できるので多方面に関われるかもしれません。

まずはひとり旅です。
皆さんの支援をお願いいたします!