北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

グリーンシード21 1月例会(H22)

2010年01月30日 | まちづくり
 グリーンシード21の1月例会が札幌で開催されました。
全道各地の地方議員や行政マンの会員や新規の方も集まってくれました。



 熊谷代表の挨拶の後、昨年第4回マニフェスト大賞の「最優秀アイディア賞」を受賞された青山剛室蘭市議会議員より受賞報告がありました。



 テーマは「深刻化する老朽危険家屋の取り組み」で、持ち主不在の家屋や不明となっている建物の老朽化に伴って窓が壊れたり、屋根が落ちたり、壁が壊れて中が丸見えでトタンやガラスなどが台風や暴風雨の際、隣近所に飛来し、危険な状態のまま放置されている廃屋対策の取り組みです。
私有財産である家屋なのでなかなか対処が難しい問題です。役所からの連絡で直ぐに対応してくれるのなら何の問題も無いのですが、持ち主が不明、金銭的に無理といった状況ですので思うようにいかないようですが、テレビ・新聞等で取り扱ってくれたことで関心も高まり、市役所も市民の安心・安全のため対策に取組み始めたようです。
 今後の動きに注目したいと思います。
偶然にも、後志支庁より観光地のニセコ・羊蹄山エリアの廃屋調査の依頼の話が建築士会や建築士事務所協会後志支部に来たところでした。これも、青山市議の動きが契機となっているのかもしれません。



 第2部は、「スコットランド地方分権現地調査結果について」と題した山崎幹根北大公共政策大学院教授とNHK札幌の庄司記者の講演です。
10年前にエジンバラにスコットランド議会・行政府ができ、地方分権が進められ、その後10年経ってどの様な成果があったのか、現地調査を行った山崎教授と庄司さんのレポートです。
グローバル経済の中にある地域は、半導体不況やリーマンショックなどに対応することはできなかったそうです。アメリカや日本国など世界の国々が巻き込まれているので、経済に関しては、力を発揮できないようです。
しかし、文教や環境などの取り組みに分権の対応の早さや新たな発想や取組みが生かされているそうです。「ニューラナークの世界文化遺産指定」「スターリングの風力発電」「波力発電システム」などの事例を紹介してくれました。

さっぽろ雪祭り1

2010年01月30日 | 楽しみ
 第61回さっぽろ雪祭りが2月5日から11日までの一週間開催されます。



 会場では、自衛隊さんが急ピッチで大雪像を製作していました。既に芸術品に近づいているようですが、製作過程は、建築現場を思わせるように足場を組んでバックホーやトラック、スーパーハウスなどが配置してあります。
今年は連日の雪で、雪の運搬には苦労しなかったように思います。
市民雪像の雪山の作っている途中も見ることができました。凄く綺麗な雪です。



 天気の良い土曜日。市民雪像もあちらこちらで製作に取り掛かっていました。わが町と違って応募者が多く抽選を行っているようです。皆さん楽しそうに雪を削っていました。
今年はどんなキャラクターが多いのでしょうか、楽しみです。



 わが町の「雪トピアフェスティバル2010」は、2月20・21日の開催予定です。
会場の中央公園では、雪像の雪山作りが始まっています。
今年は、雪のチャペルでの結婚式も予定されているようです。
巨大雪ダルマ作りは、13日からスタートの予定です。

白樺団地

2010年01月26日 | すまい
 倶知安町の町営住宅の「白樺団地」の1号棟の完成を見学に行ってきました。



 生憎の吹雪の日の見学となってしまいましたが、晴天の日より天気の悪い日の方が建物の特徴が分って逆に良かったのかもしれません。
 現在の白樺団地は、昭和42~44年にかけて44戸が建設されており、築40年が経過しているブロック造の平屋の団地で、お風呂も無く、下水道も繋がっていなっかったので、待望の建替え事業だと思います。



 新団地は、2階建て1棟10戸のRC造で3棟が建替えられます。団地の基本コンセプトは、「ユニバーサルデザインの視点に立った住環境づくり、多様な世代が交流し、コミュニティが持続可能な団地づくり、羊蹄山麓地区にふさわしい住環境の形成、環境共生型住宅の整備」を目指しています。
 倶知安町の公営団地は、昭和60年代から平成の初期に掛けては、日本一の豪雪地域にあって雪と共にある住まいを目指して高床の車庫の上に住居を配置した高床のくっちゃん型住宅を作ってきましたが、平成14年頃よりバリアフリーなど高齢化に配慮した住まいづくりが主流となり、現在ではユニバーサルといったどんな人にとっても暮らしやすい住まいづくりとなってきており、この白樺団地は先端を行く思想の基に作られています。






 今年の積雪は例年並みで、現在1.4mほどの積雪です。低い基礎高さなので心配しておりましたが、大きく迫り出した2階の庇によって1階の窓もまだ雪に埋もれていないようです。まだ建物の引渡しが終わっておらずに建設会社の管理下にあるので、建物周囲の除雪も行われているのでしょうけど、庇の効果はありそうな気がします。
 また、この建物は外断熱工法を採用しており、省エネ対応となっています。さらに、1階部分の外壁には道産の木材を使ったりと環境にも配慮されているようです。





 住戸内部もバリアフリーの床で室内に段差がありません。キッチンも車椅子対応にもなっていますし、寝室から直接ユーティリティに行くことができ、ドアの無いWCにいける住戸が4戸ありました。また、コンクリートの壁にも後から手すりを取り付けることができるように工夫が施されています。全体的にWCや脱衣室が広めにしてあり、ユニバーサルを目指している団地でした。ただ、車椅子やベットを使うことを前提としているそうで、タタミの部屋が無いのが寂しい気がします。

 2月から引越しが始まるようです。早く新団地に慣れ、快適な暮らしをしていただきたいものです。

太陽光発電

2010年01月20日 | まちづくり
 社)北海道消費者協会の依頼により、岩内消費者協会の皆さんに太陽光発電の情報提供を行ってきました。



 地方消費者行政活性化の取り組みのひとつである「消費生活相談窓口高度化事業」で、専門的な消費相談への対応のための相談員さんのレベルアップ研修でした。
 「太陽光発電」については、昨年の11月1日から余剰電力の新たな買取制度がスタートしたり、これからの低炭素社会における太陽光を利用したクリーンなエネルギーだと言うことで注目されてきています。
 先週の北海道建設新聞に、昨年の北海道での住宅用太陽光発電設備の設置が1500件を超える見通しであるとの記事が掲載されていました。08年までは年間600件程度であったそうですから2.5倍に伸びているようです。全国では、1月から9月までで約7万7千件だそうです。
新たな買取制度がスタートしたと言うことですから、太陽光発電の普及は更に拍車が掛かりそうです。
 クリーンな自然エネルギーで、地域や場所が限定されなくて(発電量の格差はある)、メンテナンスが掛からず寿命も長いとこれからのエネルギーとしては優等生だと言えます。雪の降る寒い北海道は、発電量的に弱者なのかと思ったらそうでもないようです。札幌を例に取ると、真南の傾斜角30度の年平均日射量が3.93kWh/㎡/日、システム容量1kW当りの年間予想発電量が1047kWh/年/kWだそうです(NEDO技術開発機構より)。九州の鹿児島で4.00、1066、東京で3.74、997となっているので、日本全体を見ても極端な差はないようです。ただ、雪や塩害は弱点のようです。でも、寒さは逆にメリットでもあるようです。
 太陽光発電によって個人的な経済的メリットを追求する(電気代を安くしたい)目的だけだと、なかなか上手くいかないようです。一般家庭で約200万円の設置費を投資して、設置の補助金や売電で年10万円の収入等を見込んでもイニシャルコストの回収には15年以上掛かります。機器の寿命が15から20年ですので、トントンと考えた方がよいでしょう。
 太陽光発電の意味することは、低炭素社会実現に向けた国民一人ひとりの参加だといえます。大きく言えば、エネルギー転換や生活改善を行うことで綺麗な地球を子孫に残していくことになります。

 今回の「新しい買取制度」で、住宅用の買い取り価格が48円/kWhということですが、電力会社がその買取金額を全て賄うのではなく、今年の4月から約100円ほど電気を使っている全ての家庭から徴収したお金(太陽光サーチャージ)がその原資になります。
 このことはあまり認知されていないようです。
太陽光発電を行う家庭だけではなく、設置しない(できない)家庭も参加する仕組みです。

住宅版エコポイント説明会

2010年01月18日 | すまい
 国土交通省による住宅版エコポイントの説明会が札幌教育文化会館で開催されました。



 会場は満員御礼で追加の説明会が28日に開催されるようです。無料だから満員なのではなく、期待が大きい制度だからだろうと思います。
今日から通常国会が開会されましたが、この「住宅版エコポイント制度」は、平成21年度第2次補正予算に組み込まれている制度で、国費1000億円の事業だそうです。家電や自動車のエコポイントの住宅版です。

 説明では、「エコ住宅の新築」と「エコリフォーム」の2本立てで、省エネ基準を満たす新築住宅やリフォーム工事が対象で最大30万エコポイント(30万円相当)が貰えるようです。
昨年の12月8日に閣議決定された「明日の安心と成長のための緊急経済対策」なので、新築は12月8日以降の着工で、リフォームは今年の1月1日以降の着手の物が対象で補正予算成立後に完成しないと対象にならないようです。3月いっぱいまでには成立するのでしょうけど、建築業者さんはこれを追い風として営業に頑張ることと思います。
ただ、家電などと違って個別施工となるので工事証明書や工事写真など、手続きが煩雑なので信頼のおける業者の方にお願いするのが賢明です。

 また、昨年の10月に始まった「住宅瑕疵担保履行法」に伴う「届出手続」の説明もありました。
新築住宅の瑕疵担保保険に加入した物件の報告を3月31日と9月30日に行わなければなりません。その1回目が2ヶ月後に迫って来ています。この制度が始まって最初の手続きなので、混乱がなければよいと思います。

 それにしても、様々な事務処理が増えてきています。

ニセコ 冬の音楽祭

2010年01月16日 | 楽しみ
 第1回ニセコ冬の音楽祭が倶知安町文化福祉センターで行われました。



 Niseko Winter Music Festival 2010 
 オーストラリア室内管弦楽団(ACO)が、冬のニセコにやってきて3日間の演奏を行います。倶知安町だけの演奏で東京や札幌での演奏会の次いでに倶知安町に来るのではなく、ニセコ オンリーだそうです。
2日目の公演も観客の半分は外国人です。ニセコのスキー場には、多くのオーストラリアを中心に多くの外国人がスキーに来ています。



 芸術監督のリチャード・トネッティさんを中心に9人で構成されていました。その内4人が日本人のようです。今回はゲストにハーブ奏者の吉野直子さんが加わっていました。
ピーンと空気が張った中でラヴェル作曲の「カディッシュ」から始まり、コントラバスをメインにしたピアソラ作曲の「キチョ」は、面白く新鮮な感じでした。最後にはヴィヴァルディの「四季より冬」と感動的であっという間の時間で、得をした感じです。



また、来年もあるようです。楽しみに待ちましょう・・・。 

2010年 商工会議所新年交礼会

2010年01月15日 | まちづくり
 2010年、倶知安商工会議所主催の新年交礼会が開催されました。



 交礼会に先立って、会議所の会員企業の模範従業員の表彰式が行われました。
勤続45年の表彰を受けられた島下さんをはじめ38名の各社の社員の方々が賞状を授与され、これまでの功労を労われました。ご苦労様でした。またこれからも精進され、各企業の発展に尽くしていただきたいと思います。



 会頭の年頭の挨拶の後、町長と支庁長の挨拶がありました。暗い話が多いこのごろですが、支庁長は、ニセコヒラフの活況や札幌まで来るであろう新幹線の駅の計画がある町ということで、こんな光が射しているところはないのでしっかりとチャンスを掴んでほしいとの話をしてくれました。まったく同感で、チャンスを掴もうと多くの外国人がニセコヒラフで商売を始めています。外国の方だけではなく、日本の若者たちも増えてきています。
 ただ、町のあり方やまちづくりの指針を持っことが重要です。町の良さを大切にしていきたいものです。山々の緑、美味しい空気・水。お金には変えられないものを守っていかなければなりません。

2010年 建築基準法講習会

2010年01月12日 | すまい
 社)北海道建築士会の主催の建築基準法講習会が開催されました。
今年で43回目となります。



 構造偽装事件対策から始まった建築基準法の改正や新制度が毎年のように行われ、講習会への参加者も多くなって来ています。きちんと情報を収集していかないと仕事に支障をきたします。もう建築士であるからといって日々研鑽していないとついていけません。不況で仕事も減りつつありますが、法律で決まったことは守らなければなりませんので常に勉強あるのみです。
 そんな建築基準法も改正により、確認申請の手続きに時間がかかるなど経済減速の原因にもなっていることから、民主党政権になり再度の改正があるかもしれません。昨年10月に国土交通省が建築団体にヒアリングを行ったりと本格化してきています。北海道建築士会の青年委員会でも建築基準法の検証を行ったりしてきました。
 講習では、新しい動きとして、既存建物の増築・改築時に既存部分を現在の建築基準法に合わせなくてはいけないのですが、増築の規模(面積)や既存との取り合いなどによる緩和規定の説明が行われました。しかし、昭和56年以前の建物にはまだハードルが高いようです。

プロッターのインク

2010年01月11日 | 雑感
 設計図を印刷しようとプロッターにデータを送ったところインクがなくて動きません。
無くなったのは「イエロー」。白黒印刷なのに、「ブラック」はまだ十分にあるのに動きません。
町内のベスト電器に行ったけれど「取り寄せ」とのこと。祝日で事務機器屋さんは休み。明日提出の図面が出力できない。
トラブルは決まって休みの日。



 在庫しているのは、ピンク色。この際、どうしょうもないので札幌まで車を走らせ、近いところからコジマ電気、ヨドバシ、ベスト電器、ビックカメラ、どの大型家電店に行っても在庫して(取り扱って)いない。セントラル藤井には、紙はあるけどインクは無い。
何んと北海道の大都市札幌に何でもある思ったら大間違いだった

 予備を用意していない自分が悪いけど、情けない6時間でした。

2010年 はたちのつどい

2010年01月10日 | まちづくり
 平成22年倶知安町成人記念式典が文化福祉センター行われました。



 11日の前日の成人式です。今年度は122名と昨年よりも少ないようです。全国では120万人と言いますから、1万分の1の成人がわが町から誕生したようです。
会場の玄関先では、既に慣れた手つきでタバコを吸っていました。5年前に禁煙した身にとっては、吸わないと良いのにと思いますが、タバコは大人の証なのか、一度は通る路なのでしょうか。今の子達は、吸う場所が制限されているので大変だろうと思います。



 「はたちの誓い」は、今年も女性でした。学生や仕事をしている人などそれぞれの道を歩んでいるけど、目標や夢は大きく持ってもらいたいものです。どの時代も楽な時はないと思うけど、前向きが私たちにも力を与えてくれます。


 
 羊蹄太鼓の保存会「鼓流」の太鼓による激励。
また、今年は中学校3年生の時の担任の先生が3人、激励に駆けつけてくれました。つい5年前の恩師ですが、嬉しいものです。

 これからの活躍にです。