北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

除雪開始

2005年11月18日 | 雑感
まだ11月の中旬だというのに、玄関先の初除雪です。
例年より1か月早いんじゃないの。
まだ、心の準備ができていない中での始動でした。

初雪からの降雪量が70cmで、現在の積雪量が30cmだそうです。

*今朝の除雪歩数1649歩(万歩計を付けて雪かきをしています)

カラマツで牧場タカラ

2005年11月17日 | 雑感
先日お知らせしたフォーラム「もっと使おうカラマツinしりべし」が無事終了しました。
165人もの方が参加されたそうです。
試験場の先生方の発表の後、地元後志から事例報告がありました。
その中のお一人、牧場タカラの斉藤 久さんのお話がとても興味を持たせてくれました。
牧場の名前をアイヌ語の「夢を育む」という意味からつけたことからも、面白そうな方だと感じました。
会場で配られていた牛乳は、自然放牧で育てている牛から搾った低温殺菌牛乳でとてもコクのある味でした。
多くの人たちが訪れているようで子供たちの牧場体験や修学旅行生も受け入れているそうです。
また、間伐材で作った牧場の柵の古くなったもので炭を作り、肥料にして作物を作ったりもしているそうです。味がぜんぜん違うようです。
そして、現在、自分の山のトドマツでログハウスを自分たちで作り始めているそうです。
大変なんでしょうが、楽しんで牧場をされているのが感じられました。

いい話が聞けました。



*牧場タカラ:喜茂別町字中里1(ルスツリゾートから千歳に向かう276号線沿い)

もっと使おうカラマツ

2005年11月14日 | お知らせ
11月16日(水)に「もっと使おうカラマツinしりべし」のフォーラムが開催されます。
   ・日時 11月16日(水)13:30~16:00
   ・会場 ホテル第一会館(倶知安町)
   ・参加 無料
   ・プログラム
       1)カラマツ材の新しい利用
       2)これからのカラマツ林業
       3)後志地域からの報告と意見交換

となっています。
M邸のプランニングから完成までを紹介します。

湧水の里

2005年11月13日 | 景色
羊蹄山の麓にある真狩村の豆腐屋さん「湧水の里(わきみずのさと)」に寄ってきました。
横内観光農園の敷地内になるのでしょうか。
湧き水を汲みに来る人たちでいっぱいなので、水を汲みに来たのか、豆腐を買いに来たのかどちらが目的なのか分りませんが、何時も混みあっています。
湧き水の方は、車のトランクだとか荷台に満杯に積んで帰られます。
京極の噴出し公園より規模は小さいけど、車を横付けできるから、こちらの方が人気があると思います。



私は、豆腐屋さん「湧水の里(わきみずのさと)」が目的でした。
試食ができるのもいいのですが、豆腐は本当に美味しいです。
今日は「おからドーナツ」も買ってしまいました。



ベランダでお茶

2005年11月11日 | カラマツ住宅
 バルコニー、ベランダ、テラス、ウッドデッキなどいろいろな呼び方がありますが、ちゃんと区別されているようです。
「バルコニー」は、2階以上の階で床から張り出した、手すりに囲まれた屋外のスペース。
また、バルコニーに庇の付いたのが「ベランダ」。
「テラス」は、居間や食堂から直接出入りができ(1階という意味か)、レンガ・敷石などで敷き詰められた戸外の床面。柵や屋根がないのが一般的。
そして、床材が木製のものを「ウッドデッキ」と呼びます。
いずれも住まいと外(庭)との中間的な場所で、ゆとりのある暮らしを演出するスペースといえます。

北国では、庇(屋根)のあるベランダが冬でも使えるので便利です。
雪景色を見ながらホットワインを飲む、などなど冬の暮らしにもバリエーションが増えます。
テラスなんかもいいのですが、雪の多いニセコ周辺では除雪しないとダメです。
1年のうち4ヶ月以上も雪の中で暮らすのですから、外でも楽しむ暮らしをしたいものです。



ベランダの手すりの高さは、1.1m以上という決まり(建築基準法)がありますが、手すりにはいろいろなデザインがあります。
M邸では、タル木を縦格子状にしてみました。
外からは見えづらいのですが、ベランダ側からは透けて見えます。
日本家屋には良く使われているデザインです。



また、K邸では丸見えのポリカーボネード板を一部使っています。
奥様のバルコニーから庭が良く見えるようにという要望に応えたものです。
まだまだいろんなデザインがあります。気にして見ると面白いものです。

引き戸の大きさ

2005年11月10日 | 匠の知恵
間口1間(1.82m)の引違い戸の有効開口(人が歩くスペース)は、0.5間より狭くなります。
1/2の約78cm程度でしょうか。せっかく1.65mほどのスペースがあるのに。
引違い戸ですから、建具は2枚で、開けると当然1枚重ねになります。

でも、4枚戸にするともっと広いスペースを空けることが出来ます。
開けると4枚重ねで3/4の開口がとれ、1間の空間を有効に歩けます。



M邸の玄関の内戸に使ってみました。
夏場はほとんど開けているので、開け閉めのわずらわしさはないのです。

05年の初雪です

2005年11月09日 | 景色
周りの山々は既に雪景色となっていますが、下界での初雪です。
全道的に冬模様のようです。
写真は札幌に向かう途中の車上からの景色です。(助手席からの撮影)
わが町ではご挨拶程度の雪でしたが、国道230号の中山峠では15cmは降ったと思います。
後志(しりべし)側より札幌側の方が吹雪模様でした。
近年は豪雪地の倶知安(くっちゃん)で降っていないのに、札幌の方が降っているといったことがちょくちょくあります。

これは、きっと地球温暖化の影響だと思います。
今年のクラゲの異常発生やアメリカのハリケーンなどもそうだと思います。
地球が、じわりじわりと警告を発しているように感じます。

床それとも天井

2005年11月08日 | カラマツ住宅
 床なのか天井なのか?
 2階の床材には、35mmのトドマツの床三層パネルを直接張っています。
ですから通常の根太という床下地材や構造用合板を省略しています。
根太がないので直接横架材(梁)に釘打ちとなるので、床の剛性がUPして構造的に粘り強い建物になります。
 また、床の下に天井を作らないで床三層パネルの裏面を仕上げとしています。
ですから通常の天井も省略しています。
よって床と天井を兼ねることによりローコストになっています。
さらに天井がないので部屋の高さが30cmほど高くなり、広い空間になります。
また、カラマツの梁が力強く見えませんか。

でも良い事ばかりではありません、施工者はちょっと大変なのです。
取り付けた床三層パネルが即仕上げ材ですから、傷を付けないように養生をしたりと気を使わなければなりません。
更に照明器具などの配線をどの様にするか悩むところです。
天井がないので配線が丸見えになってしまいます。
そこで露出配線などでよく使うモールをカラマツに溝を付けて取り付けてみました。
黒い円筒状のダウンシーリングが2ヶ所取り付けているところがそうです。
また、2階のコンセントの配線も上の天井から配線となるので、気をつけないといけませんね。
まあ、これらは施工サイドの問題で、オーナーさんのデメリットではないです。
ただ、2階の音が良く聞こえるといったことがあります。
M邸ではリビングに吹抜けがあり、2階と一体の空間になっているので音の問題は承知のことでした。

設計者はデザインばかりではなく電気・設備といったトータルなディテールを考えなければなりません。

階段

2005年11月02日 | カラマツ住宅
住宅の階段は、「けあげ(段の高さ)」が23cm以下と決められています。
また、平成12年の建築基準法の改正で「階段に手すりを設ける」ことが義務付けられました。

M邸では、「けあげ」が17.6cmで16段で上がりきります。
オーナーさんの希望でなるべく緩い階段にしています。
手すりは片側だけですが、オーナーさんに使い心地を実験してみて、高さを決めています。
手すりの高さに決まりはなく、使い人に合わせた高さにするべきです。
また、今回の階段に側板はなく、積み木を組み合わせたような感じで造っています。
物入の上を階段に利用しているといった方が良いです。
結構な収納スペースとなっています。
階段の位置もリビングにありますが、階段らしくない階段にしたつもりです。

ベンチ

2005年11月01日 | カラマツ住宅
玄関に付けたベンチです。
ちょっと腰掛けて靴を履いたり、脱いだりします。
手すり柱に手を掛けて立ち上がります。
ベンチに座らなくても、手すり柱に摑まるだけでも便利です。

壁の羽目板は、ベンチの背もたれです。
珪藻土塗り壁に背中を擦らないように、
他の部屋の仕上げ材の半端(余り)材を使いました。

玄関の床材は、カラマツの柱の輪切りを敷き詰めています。
今回は規格品の木ブロック(ホンモクブロック:カラマツのさとう)を
使いましたが、柱材の半端材でも作れそうです。
多少長持ちしなくても、簡単に取りかえれるなら
ハンドメイドの方が愛着があっていいかもしれません。