北の杜

ニセコ・羊蹄山麓に暮らす一級建築士の奮闘記

普段着講演会

2011年02月10日 | まちづくり
 公民館で普段着講演会がありました。
 江差町の正覚院の住職松村俊昭さんによる「大人たちは、いま・・」と題した講演でした。



 もう10年も前になるんでしょうか、倶知安に地域大学「ビーンズアカデミー」があった頃、先輩格の江差町の地域大学の学長さんで、指導やら協力やら大変お世話になっていました。
その松村さんが公民館で講演をするというではないですか。
数日前に町のホームページで見つけて、楽しみにしていました。当日は、建築関係の震災建物応急危険度判定士の更新時講習のため、30分ほど遅れて話を聞くことができました。

「もったいない」の話。損得の話ではなく、それぞれが持っている使命や役割をまっとうしてもらうこと。米なら残さず食べてあげること。本があるなら最後まで読んであげること。中途半端にしないことなんですね。

「気」の話。心や体に気を入れる。元に戻れば元気。晴れると天気。人が寄ってくるには人気。気を入れて暮らしていきたいものです。

クリスマスも除夜の鐘も初詣もお年玉も受け入れる日本人。今の大人が伝えていかなければならないことがたくさんある。

元気をたくさんもらった講演会でした。
もっと、多くの方に聞いて欲しかったな。

会場には、旧ビーンズアカデミーのメンバーが多く来ていました。今晩は松村さんを囲んで一杯やっているのでしょうか・・・。

カラマツのある家 完成

2011年02月09日 | すまい
 昨年から建設していた「カラマツのある家」(A邸)の完了検査を行ないました。





 町内の建設屋(準ハウスメーカー)さんの建設で電気、設備などほとんどが地場の会社で建設しています。
オーナーは30代の夫婦で4人家族です。奥さんの想いがいっぱいこめられています。

 役場建築係の完了検査に合せて税務課の現調もありましたが、最近は、建具の寸法まで測っていくんですね。細かすぎです。



 外壁は、金属サイディングですが、部分的にカラマツを使用しています。街中の住宅地なので防火の関係もあり、なかなか外部に木材を使えませんが、アクセントに使っています。

 冬期施工の為、外構など残工事が残りますが、気密測定やシックハウスの検査など各種試験をしながら、最後の詰めの作業です。引渡しまでもう少しです。

H23年 第1回臨時議会

2011年02月07日 | まちづくり
 平成23年、第1回臨時議会が開催されました。
 
1.12回目の補正予算です。
国の地域活性化交付金のきめ細かな交付金3954万円と住民生活に光をそそぐ交付金921万円を活用した事業10件の補正です。一般財源1535万円を加えた6411万円となります。 
きめ細かな交付金には、ニセコひらふ地区のひらふ坂の電線地中化やロードヒーティング工事に伴う下水道と上水道の移設に関する設計費。文化福祉センターの耐震補強と改修工事の設計費。南児童館の外壁改修工事。南9条団地の屋根裏断熱工事。望羊団地の防雪ネットの取替え工事。9ヶ所の地域会館の地デジテレビ導入に使われます。
住民生活に光をそそぐ交付金には、小中学校や絵本館の図書や書架購入、図書館システム導入に使われます。
毎回のことですが、緊急経済対策である地域活性化の事業に選定される経過が見えないのが残念ですね。町の姿勢が見えるようにしてくれるといいのですが、議員や町民から横槍が入るのを警戒しているのでしょうか。
何か計画を作るときにはパブリックコメントを募集しているのですから、こんな事業を考えているけどどうだろう、といった問い掛けぐらいあってしかるべきと思うのです。

2.国民健康保険条例の一部改正については、厚生文教委員会に付託となりました。
昨年の国の賦課限度額が見直されたことに伴うわが町の限度額の改正と介護納付金分の所得割り税率を現行の0.8%から1.5%へ増額する提案です。
現在、1億9千万円ほどの赤字で一般会計より繰上げ充用を行いながら運営しています。これまでの議論でも、税率アップだけではなく財源確保に向けた解決策が求められてきました。新年度予算にも関係することから、慎重審議となりました。

3.雪捨て場のための土地の取得の承認です。
パークゴルフ場の増設に伴い隣接していた雪捨て場がコースとなることから、近隣地の土地の取得です。ニ世古酒造と倶登山川の間の約1万5千㎡です。
隣接地に宿が新築しているようですが問題は無いとのことです。

4.議員提案による「地域医療存続のための医師確保に関する意見書」が採択されました。
地域医療確保に関する特別委員会の中にある小委員会で作った意見書です。私も素案を作りましたが大分スリムにされています。
地域医療の崩壊を止めるのは医師の確保です。医師がいれば病院も存続できます。田舎には医師がやってきません。そこで医師不足を解消する手だてとして「医師不足の解消や地域ごと・診療科ごとの医師偏在の是正を図るため、医師臨床研修において医師の技術習得はもとより『医は仁術』という医療の基本を修得することを期し、医師不足地域での数年間の勤務義務など医師派遣体制を構築する法的措置を講じること。」を国に求めるものです。
田舎を嫌う医師が多いことは知っていますが、何とか地方にも産科や小児科が必要ですし、内科(消化器、循環器)が無くなれば住民の安全安心が守られません。田舎にも人間が生きているという切羽詰った願いです。
3月の定例会に向けて、他の議会にもこの意見書の採択を願うべく議長他が走り回ります。

 以上のことが決まりました。

H23年 建築士会後志支部総会

2011年02月05日 | まちづくり
平成23年度(社)北海道建築士会後志支部の支部総会が開催されました。



 道内36支部の内の正会員61名、準会員14名、賛助会員34社の小さな支部です。
26名の参加(他に委任31名)で年度当初の決算総会が行なわれました。
鎌田支部長の挨拶では、建築士会の会員は設計事務所、建設会社、不動産、行政など様々な事業社の中で働いている建築士が集まって組織されている団体である。最近は、一部の者の犯罪行為により行政の倫理規定などの規制が強化され、それぞれの交流が希薄になってきている。以前、交流が蜜であった頃は、情報交換やまちづくり活動などを通じて技術の研鑽などが行なわれてきていた。常識の範囲内での交流を行なうこと、酒を酌み交わすことも必要でそこから信頼や人の繋がりが生まれる。今年は、今一度、「交流」を行なうことで活動の活性化を図りたい。と停滞気味の会の活動を反省し、会員の奮起を促す挨拶でした。



 今年度の主な活動は、支部見学会及び他支部交流。地域のイベントへの参加のほか、昨年から行なっている空家・廃屋の調査・活用検討の報告。支部創立50周年に向けた準備などが計画されています。
また、倶知安町の様々な審議会への会員の派遣など地域のまちづくりへの参画も引続き行なわれます。
 さらに、北海道建築士会の公益法人化に向けた動きやCPD制度の一般会報に向けた動きなど新たな体制に向けた支部としての協調などもあります。

 新しい公共や地域力が問われてきている時です。
建築士会としてもその一端を担う団体としての活動が求められています。
でも、まちづくりは楽しくをモットに行なっていきたいものです。


 
 総会前に行なわれた賛助会員も一緒に参加した親睦麻雀大会での優勝者の原田さん。懇親会も和やかに、ビンゴゲームなども行なわれ、二次会にも繰り出し、経済活性化?に協力。

倶知安中学校耐震補強

2011年02月03日 | まちづくり
昨年から行なわれてきた倶知安中学校の耐震補強工事と大規模改修工事が完成したようです。



2月いっぱいの工期ですが、ほとんど完成の姿を見せており、生徒たちもプレハブの仮校舎から戻ってきているようです。
校舎の耐震補強は、耐震壁13ヶ所、鉄骨ブレース12ヶ所により補強が行なわれています。また、築後30年経過して雨漏りなどするので、屋上防水のやり変え、窓サッシュの取替え、外壁塗装のやり替えなどの大規模改修工事も同時に行なわれています。



 補強工事前の生徒玄関前ピロティー。







 補強工事後の生徒玄関前ピロティー。

 当初、ピロティー正面に補強の壁ができるので閉鎖的になるといった心配の声があり、タイル貼りにしたり、入口開口上部にガラス窓風のアーチを化粧してもらったりと極力開放的な明るい感じにしてもらうことを要望していました。
出来上がりをみると明るい感じにできたような気がします。
生徒やPTAの保護者や先生方の評価はどうでしょうか?

 現在、中学校の適正配置に向けて「仮称)学校統合準備委員会」が設置され、倶知安中学校の校舎を統合校の校舎として統合のための更なる改修工事の計画や新設校の設置の準備が行なわれています。
 新年度には、改修工事の実施設計予算などが盛り込まれるはずですので、近いうちに議会の「学校適正配置に関する特別委員会」でそれらの報告が行なわれると思います。
 昨年末に特別委員会で、新設校の校舎の選定について異論のあるような声もありましたが、大人たちの思惑をなしに、生徒たちにとってより良い環境の中で勉強や学校生活ができるように考えていきたいと思います。