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私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

大連の思い出 ルビー色ガラスの切子

2014年06月11日 | 美術工芸
 

       2002年8月 中国の大連に行った。もう12年も前の事だが、思い出として綴ってみよう。


    
義叔父孝行
 大連は義叔父の生まれ育った街、長年「死ぬまでにもう一度、大連の街を見たい」と言っていたので、
 親孝行ならぬ叔父孝行も兼ねて、一緒に遊びに行ったのである。

 その時、背の君は中国のある地方都市に単身赴任していたので、私は次女とヒロ画伯を連れ、義叔父
 とは関空で待ち合わせて、4人で大連へと飛び立ち、背の君とは現地で合流した。

 義叔父の喜びは大変なもので、離陸してから着陸するまで、懐かしい大連の思い出話に花が咲いた。
 その義叔父の姿を見て、「連れて来てあげて本当に良かった」と私までとても嬉しくなったものである。

 ルビー色ガラスの切子
  このグラスは大連の切子である。
  日本が統治していた時代に、切子の技術を持ち込んだのが始まりらしい。
  今では大連のお土産物として有名となっている。

  ルビー色のグラスは、老虎灘(ラオフータン)のお土産物屋で買ったものだ。
  直径6cm、高さ5.5cmの小さなグラス。赤い「着せガラス」にブドウの切子が施されている。
  棚に並んだ数々の切子の中で、このルビー色のグラスに目が釘づけになった。
  日本の切子に比べると、カットの緩さやデザインの大雑把さは、私から見ると「おおらか」となり、
  魅力満々で私に訴えかけてきたのであった。

 冷酒のお供
  このグラス、それからは冷酒には欠かせないパートナーとなった。
  裾すぼまりになったところは、しっくりと手に馴染み、お酒の美味しさは格別である。
  このグラスを使いたいがために、今度はどのお酒にしようか、と思うくらいだ。
  義叔父は、この旅行を良い思い出にこの世を去った。本当に良かった。
  このグラスは、義叔父の思い出と共にあって文化遺産のようでもある。
               



          グラスの底のカット
   放射状のカットが光を通して、横から見た時にとてもきれいだ。


          大連港とその周辺




 
          大連の中心地 中山広場から大連賓館(旧 大和ホテル)を見る



       老虎灘(ラオフータン) 大連の中心から7キロ南東にある入江で海洋公園となっている。
       広場でこの六頭の郡虎像がお出迎えだ。全長35.5m、高さ6.5m。さすが中国のド迫力!
          この大虎たち、今にも襲い掛かりそうである。

      帰りの機内
       叔父は、楽しい思い出を胸いっぱいにしまい込み、機内でも満面の笑みでこの数日の
       出来事を着陸まで、いっぱい、いっぱい語ったのである。

       大連の街とルビー色のグラス。私にとっても、素晴らしい思い出となった。
            



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