
まだ「お付き合い」というほどではない頃
「途中の花屋できれいだったから」と
彼が持って来てくれたフリージャーの花束
下宿の小さな部屋が一気に明るくなった。
その「彼」とは、今の主人
結婚披露宴では「君といつまでも」を熱唱してくれた。
この花を見ると
いつもその時のことが思い出されて幸せな気分になる。
とても良い香りがして
玄関ポーチを甘い香りで満たしてくれている。
携帯電話のない時代、彼からの連絡はいつも「速達」だったから
友人の間では「速達の君」と呼ばれていた。
そんな彼も、もういい老人
当時の面影はほとんど無くなったけれど
まあ、歌の通りずっと一緒にいてくれたから感謝だね。
主人に言わせれば
「君の瞳は星と輝き~♪」では無くなっているしね。
今では、毎日がお互いの「安否確認」になっている。