私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

初公開*姫路城最大の菱の門*二階櫓部 特別公開 名家老・河合寸翁の硯と葵紋の黒漆塗長持

2023年03月06日 | 時空を超えて来たものたち

*~菱の門(ひしのもん)と姫路城天守閣~*

2月27日好古園の梅花展を観たあとで
初公開の姫路城で現存する最大の城門・菱の門
二階櫓(やぐら)(重要文化財)の見学に行って来ました。



*~ 菱の門の入り口 ~*
二階櫓は黒漆に金の装飾が施された格子窓と
火打窓がアクセントになっています。
美しさと重厚感が同居していますね。
外観だけでも見応えのある城門です。

*~菱の門・二階櫓部特別公開のパンフレット~*
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菱の門付近を拡大してみました。

菱の門を入ると
左側に広がっているのは西の丸
家康の孫・千姫が休憩時に過ごした化粧櫓があります。

菱の門から真っすぐ伸びた道は
天守へ続く「いの門」に突き当たります。



*~ 菱の門・二階の櫓の内部 ~*
中は東・中、西の3室があります。




南面の窓から外部が見渡せます。
西室と中室では窓の真下に隠し石落としが設けられています。
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*~隠し石落としの蓋~*
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*~蓋を開けたところ~*

下を通る人がよく見えます。
ここから石を落としたわけですね。



*~火打窓~*
黒漆で飾り金具のついた美しい窓。
この菱の門に向かって来る人がよく見えます。



*~天井の太い梁~*
主要な城門であったため室内には
武器が保管されていたようです。


この度は、この菱の門と同時に
二つの所蔵品初めて公開されます。
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*~城主酒井家家老の川合寸翁(道臣)愛用の硯~*

河合寸翁は
姫路城主酒井家家老として
姫路藩の財政赤字を救った名家老
殖産や領民への教育などに力を注ぎ
27年かけて負債を全て返し終えたとのこと。

藩主と同様に茶人でもあったので
和菓子作りのために京都や江戸に職人を修行に行かせ
姫路銘菓「玉椿」の名付け親でもあるとのこと。
見た目もお味も上品な玉椿が
その頃からあったとは、知りませんでした。

※参考 電子じばさん館(詳しくはこちらをご覧下さい)


*~葵紋つき黒漆塗長持~*

*~黒漆塗長持の説明文~*

文字が薄くて読みにくいので下記に写しました。
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この長持は菱の門二階櫓部の東室に置かれていて
中には酒井家の資料が収納、保管されていました。

酒井家資料はもともと酒井家が所有していた近世、近代の
文書の総称で、姫路市が酒井家から資料を受け取る際、
東京からこの長持に入れたまま姫路まで運ばれたようです。

酒井家所有の長持で葵紋が描かれていることから
酒井家と徳川家あるいは松平家とのつながりが窺えます。

その具体例として
安政3年には高松藩松平家から嘉代姫(かよひめ)を、
安永3年には将軍家から喜代姫(きよひめ)を迎えています。
いずれかの嫁入り道具だったのかも知れません。



*~東室から天守方面を見る~*



*~西側には西の丸の櫓がみえます~*




北面の格子窓から城内に入る一番目の門
「いの門」が見えます。



*~北面にある格子窓~*



菱の門を出て「いの門」までに見られる
三天守の美しい姿。
左から「乾小天守」中央「西小天守」右に聳えているのが大天守。
この角度からの姫路城は均整がとれていてきれいです。



いよいよお城の足元までやって来ました。



「いの門」を抜けて中に入りました。
城門は、い、ろ、は、に・・と続きます。
ここからくねくねと曲がりながら登って行きます。
天守は見えているのに
なかなか行き着けない。
敵にやすやすと入り込ませない設計になっています。




大天守がこんな間近に迫って来ました。




*~登閣口~*
いよいよ城内に入ります。

※この菱の門、二階櫓の公開は3月12日までです。
ついでに大天守まで登ってみてはいかがでしょう。

城内の様子は次回に続きます。



コメント (16)
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