江別創造舎

活動コンセプト
「個が生き、個が活かされる地域(マチ)づくり」
「地域が生き、地域が活かされる人(ヒト)づくり」

文化財保護事業

2014年01月27日 | 歴史・文化

 文化財保護行政は、発掘調査が目的ではありません。

 文化財を保護すること、そのための保護思想の普及、さらにはそれの教育的活動を図ることが眼目です。
そのため、市教委では、53年度から民俗文化財の収集、保存事業を本格化させると同時に、52年に復元した湯川公園内の屯田兵屋に一部を展示、55年から公開することになりました。
さらに57年には、市の有形文化財指定の江別式土器などを含む、初の埋蔵文化財展を開催するなど、その教育的活用を図りながら、保護思想の普及に努めるのでした。

(中略)

 文化座の公開を含め組織的に、体系的に保護事業が軌道にのるのは、平成3年の江別市郷土資料館の開館を待たねばなりませんでした。
 この間、江別青年会議所が文化財保護にかかわる各種の活動を展開しました。
すなわち、48年えべつ小史の発刊、57年写真集えべつ・風のまちの歴史の発刊などのほか、博物館建設促進のための調査活動などを展開しました。

 一例を挙げると、51年度市教委刊の江別の文化財は、同会議所の寄附の趣旨に基づくものです。
 また、59年12月開催の議会に、江別市の遺跡文化を考える会が、遺跡保存と郷土教育の充実を図るため、市の独自の施策を求める請願を提出しました。
具体的には、後藤遺跡、江別チャシなどを遺跡公園として保存整備すること、あわせて市立博物館の早期建設を求めたのでした。
この請願は、60年3月議会において趣旨採択されましたが、50年代後半、ここにきてようやく市民の間に文化財保護思想の普及が確かなものとして現れたといえます。

註:江別市総務部「えべつ昭和史」572-574頁.
写真:千古園(2013年5月撮影)

 

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