ちょっとこの写真見てください。なんとなく気持ちわるーく見えませんか。でもこれも漢方薬なんですよ。「冬虫夏草」って呼ぶんですけど名前にも「虫」っていう字が入っているだけあってちょっと気持ち悪い感じがします。でも実は本当にありがたーいお薬なんです。では今日の先生の漢方講義をどうぞ。
冬虫夏草は古来より、肺と腎によく効き、腎機能の低下、慢性の気管支-肺疾患に重用されてきました。中国長寿富裕層に愛されてきた名貴薬です。ところが、最近の人民元の切り上げと、生産量の減少、需要の増加から、6年ほど前は1g40~50元でしたが、昨今では1g100元(日本円で1500円)もします。最近の健康ブームで偽物が出回るようになって来ています。中国富裕層は長年の経験で本物を見分ける眼力がありますから、偽造集団が目をつけたのが、日本の富裕層です。ここでは、本物と偽物の鑑別方法を紹介いたします。
本物:黄褐色~褐色 指で押すと中身が詰まっているが、カチカチではない。
20~30個のリング状のスジがある。8対の足の跡があり、中央部の4対の足跡がはっきりしている。味は甘みがあり、いわゆるこくがあり、焼くと香ばしいにおいがする。 であるのだが!
手先の器用な偽造職人が、本物そっくりに作るのである。
材料は、でんぷん、小麦粉、石膏などで、上手に着色してあるので、だまされる日本人観光客も多い。一番の鑑別方法は、偽物はやや重く、割れやすく、断面が粉っぽく、味が香ばしくなく、風味がない。塗り物だから表面がツヤツヤしている。
であるのだが!
実際に、見ても、割っても、味を見てもわからない場合も多い。
そこで、とっておきの鑑別方法を伝授すると、
水に浮かべるのである。偽物は、かき回しているうちに溶けてくるのである。
なにせ、元はでんぷんがほとんどだから。
最近の健康ブームで、冬虫夏草は人気商品となってきているが、値段の安いものは、
天然の冬虫夏草でない可能性がある(培養技術で作成したある意味で、まがい物)。特に粉末製品には粗悪品が多い。
間違っても、偽造職人が技をみせた澱粉(でんぷん)製品は買ってはならない。
観光客は騙されないように注意して下さい!
いかがでしたか。これであなたもニセモノの「冬虫夏草」にだまされることはないでしょう!ではまた。次回をご期待くださいませ。今日の先生の漢方講座でした。