永野宏三のデザイン館&童画館  アート日和のできごと

イスラエル国立美術館、ミュンヘン国立応用美術館、国立国会図書館、武蔵野美術大学美術館図書館他に永野宏三の主な作品が収蔵。

継なぎ目。

2011-04-11 13:57:10 | インポート
選挙が終って東京だけが盛り上がったように思います。地方はしらけていて、当選された方のほとんどは相変わらず、地方からの発信とか繁栄といった型通りのメッセージしかありません。結果後も当人さんたちの個性と魅力は感じませんでした。
それからすると都知事のメッセージは個性的でアピール力がありました。自動販売機やパチンコは必要ないと言い切るリーダーは、わかりやすく身近なことばで発信しているようです。文学者らしくことばが明解です。やはりことばは大事だと思います。
いまからの時代を生きていく上でのアンチテーゼとして、ひとそれぞれのアイテンティティや生き方が問われてくるののかなと思います。モノに対する価値判断がひとつ狂うとおかしくなるだろうし、ちょっとした判断で、これまでと違う生き方ができるかもしれません。
日本の文化には、生活や行動に“ワビ・サビ”といった茶の文化みたいなものがあったと思うのですが、それは質素な生活の中に知性や感性を感じる精神文化みたいなものだと思います。それは美意識にもつながる日本独特のものだと思います。このことは、それほど資源を使う必要もなく、ほんとうの意味でのエコだと思います。便利さ、享楽、豪華さを追い求めてきた高度成長期からバブル期を経て現在まで、質素というデザインの考え方は、便利さ、享楽、豪華に引け目を感じることなく新しい価値になって、これからの時代の大系をつくっていくことになるのかもしれません。