愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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バレンシア-デポルティーボ

2010-04-30 14:03:03 | リーガエスパニョーラ
観戦日 4/30(金)       

愛丸’s チェック
前節、マドリーに完敗を喫し、4位マジョルカとの差が縮まったバレンシア。
今シーズンの最大の目標である、来シーズンのCLへのストレートインを獲得するためにはもう負けられない。
DF陣に多くケガ人を抱えてるが、ここはベテランGKセサルに全てを託すしかない。
メスタージャでの成績もよくなってきたし、今のデポル相手ならそう苦しまないはず。
デポルは、CL圏を狙える位置で戦ってたんだが、F・ルイスの離脱から大きくチームが傾いてしまった。
グアルダードとF・ルイスの左サイドでの攻撃に、復活したバレロンのファンタジーで魅力的なサッカーを展開できてたんだが・・・。
現在は9位まで順位を落とし、EL圏も危なくなってきた。

バレンシアは、ここにきてサイド攻撃を重視するように。
それはホアキン、ビセンテと前で使うってことではなく、両ラテラルの攻撃的なサイドアタッカーを配し、守備よりも攻撃に重点を。
J・アルバは、前節のマドリー戦でも左のラテラルを務め、もうここが定位置になりつつある。
デポルのサイドアタックがそう強烈ではなかったから、ここで、穴らしい穴は見当たらなかったが、まだまだ守備には課題。
ただ、ビセンテとの縦のコンビはだいぶよくなってきた。
オーバーラップして中に入ってのフィニッシュってのも見られたし、このまま、ここで成長していってくれれば。
これまで多くの左ラテラルを獲得してきたが、どれもパッとしなかったことを考えると、この若者に賭けてみてもおもしろい。
右のラテラルにはなんとP・エルナンデス。
この男がラテラルをやるとは思わなかった。
ホアキンの状態がいいから、前はホアキンに任せ、後ろから更に攻め立てようって魂胆だったのか。
初めて、ここでプレーするP・エルナンデスをみたが、まだラテラルとしては、信用が置けない。
もっとデポルにこの裏のスペースを狙われてたら、果たしてどうなったのか・・・。
攻撃でも、左ほど有効な攻めができてなかったし、エメリは、今後も、この縦のラインで戦っていくのかどうか。
攻撃だけを考えたら、かなり魅力的な布陣ではあるが、ちょっと無謀な感じも。
ホアキン、ビセンテの28歳コンビが自慢の突破を披露し、まだまだやれることをアピールしてたし、突破だけを考えたら、まだチームの中心としてやることができる。
ただ、突破してからのあと一歩が足りない。
パススピードを遅かったり、味方との連携が取れてなかったり、ビジャ、D・シルバとの関係がもっと高まらないと。
その中央のふたりは、ボールをもらう動き、引き出す動き、仕掛け、どれも最高のレベルではなかった。
まだまだやれるセ選手たちだし、これでは物足りない。
ビジャのPKで、なんとか試合に勝つことはできたが、3,4点は取れておかしくない試合だった。
このふたりにかかる負担が大きかったシーズンだし、疲労ってのもあるんだろうが、シーズンの目標を達成するために、もう一踏ん張りしてもらわないと。
どこかでW杯のことなんとを考えられても困るんだが・・・。
あれだけサイドを活発に使い、デポルを追い込んだんだが、取った点は1点と、不満の残る内容ではあったんだが、3位をキープするためには勝ち点3を積み上げていくしかない。
そのことができただけでもよしとしないと。
マドゥーロがいまだにCBを務める状況だし、ラテラルは両方とも本職の選手じゃない。
その中での無失点は自信に繋がるかも。
デポルはこの試合に対するモチベーションがあまりにも引くすぎた。
残留争いをしてるでもなく、CL、ELへの出場権に手が届くってこともない。
この終盤戦で、中位のチームがよく陥るパターンに。
リキにボールが収まってもこれに絡む選手がいないし、DFラインでボールを持ってても、誰も、これを受けようとしない。
仕掛けられると、これにただ、対応するだけのディフェンスで、なんとか失点は最小に。
ラサドが投入されて、前線んが活発化したが、これでも点は取れなかった。
あのいいときのデポルはどこへやら。
今シーズンの途中までは、あのスーペルデポルに近づけるチームになるのではなんて思ったが、あれは幻だったか。
来シーズンこそは、もっと上の順位で、マドリー、バルサを苦しめるようなチームに変貌してもらいたい。
この試合の2チームがしっかりしないと、リーガは2強の時代が続いてしまう。

スコア 1-0

<得点者> 
バレンシア   ビジャ    
~愛丸's MVP~
ビセンテ(あの頃の切れとスピードは感じられなかったが、それでもだいぶ復活の兆しが見られた。カピタンも任せられ、来シーズンは左で輝き放ってもらいたい)

チェルシー-ストーク・シティ

2010-04-30 12:22:28 | プレミアリーグ
観戦日 4/30(金)       

愛丸’s チェック
ユナイテッドに1P差をつけて首位に立ってるチェルシー。
前節、ロンドンの宿敵スパーズに破れなければ、プレミア制覇にだいぶ近づいてたんだが・・・。
前日、ユナイテッドはそのスパーズに勝利し、チェルシーにプレッシャーをかけてきた。
ただ、チェルシーも勝つ続ければいい。
そうなれば、ユナイテッドも追いつけないわけで、アンチェロッティもそれを声高に叫んでるみたい。
この試合、全く難しいことはなく、いい流れをつかむ結果になるはず。
ストークは、残留も決め、もうシーズンのモチベーションはなくなってるはず。
これがホームでの試合だったら、まだ戦う気持ちも出てくるんだろうが、アウエーだし、無様な試合をしないことだけ考えてるだろう。
ただ、2010年になってアウエーで好調をキープしてるし、気持ちの持ち方ひとつで、何かやってくれるかも。

チェルシーは、ユナイテッドに追い上げられる展開で、それなりにプレッシャーもあっただろうが、スイークから7得点を挙げ圧勝。
この終盤戦の大事な時期にぐっとチームの士気が上がる結果に。
前節、スパーズに破れ、お尻に火が着いた状況になったが、そのプレッシャーは微塵も感じられなかった。
テリーがサスペンションでいないことも全く影響がなく、テリーにとったらいい休養になっただろう。
1点を奪ってからは、一方的な展開で、放ったシュートの数は30本以上。
練習よりもシュートを放ったかも。
ここまでなかなかスタメンで起用されなかったカルーがこの試合大爆発。
ハットトリックに、PKをゲットするドリブル突破。
この男が、ここにきてかなり状態を上げてきた。
3トップに一角に、この男を起用できれば、マルダをインサイドハーフの左で起用できる。
そうなると、攻撃に厚みが出るし、さらに攻撃の幅が広がる。
A・コールも復帰してきたし、残り2試合、負けずに戦うことができそう。
ランパードも疲れ知らずで、この試合で2得点。
PKをきっちり決め、2点目は、ハッチンソンのクロスをファーでジャンピングしながら、右足のアウトで合わせるトリッキーなゴール。
ここに状態の良さを伺える。
アネルカ、ドログバに得点が生まれなかったのは、気になる点だが、それでもチームで7得点さぢ、チーム状態は間違いなくアップしてる。
それに、右のSBハッチンソン、トップのスタリッジと若手を途中から起用できたのも、来シーズンに向けての収穫か。
スタリッジはいまさらいろいろ言うことはないが、右SBのハッチンソンは、これから化けてくれるかも。
試合が決まった状況での起用だったが、あの積極性は買える。
縦への突破だけでなく、J・コールとのコンビで中に入ったり、ランパードの得点のクロスだったり、もっと使ってもらえれば、成長も早くなるだろう。
次節の大事なリバプール戦で、スタメンってことはないだろうが、来シーズンはもっと試してもいいと思う。
守備に関しては、ストークの攻撃があまりにもしょっぱかったため、試合をやりながらゆっくり休むことができただろう。
ユナイテッドに追い上げられる状況で、気持ち的にきつい時期だろうが、この大勝で、だいぶ楽になっただろう。
これで気が抜けるとも考えられないし、優勝に向けて、いい勝利になったはず。
ストークは、試合開始から、どうもこの試合に集中しきれてなかった。
なんとなく守ってたら、点が奪われず、危ない場面もセーレンセンが救ってくれてた。
それが、2失点目のとき、セーレンセンが負傷してしまい、ここで、完全に緊張の糸が切れてしまった。
マイボールになっても押し上げる選手はいないし、前線でフラーがボールを受けてもフォローがないし、すぐ潰される状態。
ここまで完璧にやられたんだから、何も言うことはないだろう。
スタンフォード・ブリッジまで応援に駆けつけサポーターのためにも、もっといい試合を見せただろうが・・・。
ここまでモチベーションがないと、こんな結果になってしまう。
ストークの見せ場でもあるデラップのロングスローも全く取れなかったし、どこにも見るべきシーンがなかった。
まっ、残留を決めてるチームだし、ここで優勝争いにけちをつけたくなかったんだろう。
最終節はユナイテッドとの対戦だが、これも、こんな結果になるはず。

スコア 7-0

<得点者> 
チェルシー   カルー×3、ランパード×2、スタリッジ、マルダ    
~愛丸's MVP~
カルー(なかなかスタメンで使われることのなかったこの男が、この大事な時期にハットトリック。この男に乗せられるようにチームも7得点で、プレミア制覇に勢いがついた)

アストンビラ-バーミンガム

2010-04-30 10:27:32 | プレミアリーグ
観戦日 4/30(金)       

愛丸’s チェック
終盤戦に組まれたバーミンガムダービー。
ビラは現在6位ではあるが、4位のスパーズとは3P差。
この前日に、スパーズはユナイテッドに破れ、5位のシティはアーセナルとドロー。
したがって、ここでビラが勝ち点3を取るようなことになると、3チームが勝ち点で並ぶことに。
ただ、上の2チームはビラよりも消化試合がひとつ少ない。
それを考えると、このダービーは絶対に落とせない。
次節はシティとの直接対決だし、ここで勢いに乗りたいところ。
バーミンガムはEL圏が厳しく、残留も確定と、残りの試合に、どう取り組んでいくか。
ただ、これはダービーだし、そうやすやすと地元のライバルにおいしい思いはさせないだろう。
安定した守備を熱い魂で、ビラを苦しめること間違いない。

ビラは、やっぱり、このダービーで、バーミンガムにそうとう苦しめられた。
モチベーションに問題があるかと思われたバーミンガムだが、ダービーとなると話は別。
必死で、この試合に挑んできた。
押される時間が多かったが、それで、自慢のスピードを生かしたサッカーで、チャンスは作るも、ビラの前に大きな壁が。
それはバーミンガムのGK、J・ハート。
まだ23歳と若いGKだが、ここでも安定したプレーを披露。
決めれたかもって思うシュートも反応されたり、いいクロスが上がっても、飛び出してセーブされたり、なかなかこの壁が乗り越えきれずに苦しんだ。
それでも、やるべきサッカーに終始し、80分過ぎ、やっと最大のチャンスを手に入れた。
カウンターから、A・ヤングが中央をドリブルで持ち上がり、アグボンラホールの動きに合わせたスルー。
ここでスピードに乗ってエリアに入ったアグボンラホールを、R・ジョンソンがタックルで倒してPK。
このスピードに乗った攻撃がビラの特徴。
あれだけ早い選手が揃ってるし、こういう展開に早く持ち込みたかったことだろう。
このプレッシャーのかかるPKをミルナーがゴールのど真ん中に叩き込んだ。
さすがのJ・ハートもこればっかりは止めることができず。
この場面で、あれだけ冷静にゴールを決めれるミルナーには恐れ入る。
すっかりセントラルMFとしてやれるようになったし、この男が機を見ての攻撃参加で、どれだけチャンスが広がるか。
どっちのサイドに流れても、うまい走りこみで、連携ができてるし、中央ではいいミドルもある。
カペッロが視察に来てたが、ミルナーのレギュラーってのもあるかもしれん。
守備では試合の前半はミスが目立ったR・ダンだが、後半、バーミンガムが押し込む展開になってからは本領発揮。
からだを張ったディフェンスでピンチを防いだ。
浮いたボールのところには必ずこの男が真っ先にジャンプしてるし、熱い魂が伝わってきた。
ビラにとって、このダービーの勝利はかなり大きいものに。
バーミンガムがビラの望みを断とうと必死でくる中、最後の最後にチャンスをものにした。
これで、まだCLへの希望が繋がった。
バーミンガムは、残留を確定させ、なおかつELへの望みを断たれた今、ただ、地元ライバルを叩きのめそうとその一心で、この試合に挑んできた。
バーミンガムが魂全開できてくれたおかげで、この試合はかなり熱いものに。
荒れる展開ではなく、純粋に熱い戦い。
見てて清々しい気持ちになった。
J・ハートがあれだけビッグセーブを連発し、中盤のラーションがいつも以上に攻撃的で、見応えのあるサッカーを展開。
ジェロームのスピードでビラDF陣の裏を取ることもしばしば見られ、決定機はビラよりも多く作ってた。
欲を言えば、ボウヤー、B・ファーガソンの中盤センターのふたりが、この前の選手を追い越す動きがもっとみられれば。
バーミンガムの得点パターンは、この中盤のセンターのどちらかが前線で絡んだときが多く、もっとこの試合でもそれが見られればよかったんだが・・・。
マクファーデンの消えてる時間が多く、ガードナーもそれほど効果的な働きができなかった。
中盤から前がもっと連動できれば、得点できたはず。
それでも、これだけこのダービーを盛り上げてくれたわけで、バーミンガムには感謝しないと。
来シーズンも、この安定した守備で、もっと上を目指してもらいたい。

スコア 1-0

<得点者> 
アストンビラ   ミルナー    
~愛丸's MVP~
ミルナー(あのプレッシャーのかかる場面でのPKをなんなく決めてみせた。中盤センターが板についてきて、このポジションでも代表を狙える器に)