愛丸のサッカー観戦記

日本代表から欧州・南米などなど
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バルセロナ-アーセナル

2010-04-07 10:48:10 | チャンピオンズリーグ
観戦日 4/7(水)       

愛丸’s チェック
エミレーツでの1legは2-2のドロー。
バルサにとって、アウエーゴールを2るとってのドローだから、結果だけ見れば申し分ないと思うんだが、流れはアーセナルに渡したまま。
カンプノウでばつぐんの強さを発揮するバルサだから、そう心配ないとは思うんだが、メッシ、チャビが封じ込まれれば・・・。
アーセナルは、0-2から追いついたあの勢いのまま、この2legを戦いたい。
ウォルコットがだいぶ機能してたことを考えると、ここも右サイドの攻撃で活路を見出し、なんとか主導権を握りたいはず。
ただ、相手はカンプノウでのバルサ。
そう簡単にいつものアーセナルのサッカーが展開できるとも思えず、守備的に振舞うことになると、あっさりバルサの前に敗れ去ることも。
どちらが自分たちのサッカーを貫けるか。

バルサは全てがメッシのプレーで成り立ってる。
チャビのプレーも、かすんで見えるほど、メッシが光輝いた。
このCLのベスト8という舞台、なおかつ相手はプレミアでビッグ4と言われる強豪。
そんな中、前半でハットトリックを達成し、後半にもダメ押しの4点目をゲットし、この試合はメッシのひとり舞台。
アーセナルの守備がそこまで屈強ではないとは言え、ここまでやれる選手ってそうはいない。
っていうか、メッシをおいて他にはいないかも。
強烈なミドルで1点目。
ゴール前の混戦からこぼれたボールにすばやく反応しての2点目。
裏に抜け出して、アルムニアの動きを見てのループで決めた3点目。
個人技でエリア内に進入し、一度はアルムニアにセーブされるも、そのこぼれを拾って、アルムニアの股を抜く4点目。
それも完璧なゴールだった。
ベントナーに決められ、先制を許し、チームの状況がちょっと暗くなったところでの、あの同点ゴールが全てだった。
あれでチームも生き返り、メッシも乗っていくことができた。
あそこまで乗りのりのメッシはなかなか見られない。
この状態で、突き進めば、セミ・ファイナルも、ファイナルもメッシ劇場でCL連覇も夢ではない。
ほんとにメッシばかりが目立ったこの試合だったが、あのアーセナル相手に一時はポゼションが80パーセントを越えるサッカーを展開し、チームとしての動きも最高だった。
カウンターから失点し、ちょっとDFラインに不安を覚えたシーンもあったが、それ以外はピンチらしいピンチもなかった。
プジョル、ピケのレギュラーふたりがいなくても、ガビー、マルケスでしっかり対応。
レギュラーふたりほどの安定感はなかったが、アーセナルの攻撃があの程度ならなんとかなった。
懸念された左サイドの守備もアビダルが対応し、試合が決まった段階でマクスウェルを投入。
最初からマクスウェルだったらどうなったか疑問だが、アビダルだったら、ウォルコットの輝きも消すことができた。
これでセミ・ファイナルはインテル-バルサが決定。
これが事実上のファイナルなのかも・・・。
アーセナルは、やっぱりセスクがいないと、攻撃の厚みが薄れてしまった。
あそこまでバルサにポゼッションされてしまうと、いつものアーセナルのサッカーは展開できない。
そんな中、バルサの唯一の弱点である、DFラインの裏のスペースをついて、カウンターから先制するまではよかった。
ただ、アーセナルもDF陣には不安がいっぱいで、そこをメッシに突かれてしまった。
ベルマーレンは計算ができるが、パートナーのシルベストルが・・・。
ギャラスがいてくれれば、まだなんとか気持ちの部分でも違ったんだろうが、この男ではどうにもこうにも。
中盤の底にソングもいなかったし、そもそも、アーセナルはフィジカルで勝負するようなディフェンスシステムを持ってない。
自分たちがポゼッションして試合を運んでいくため、相手がそれを上回ってしまったら、それに対応できない。
この不安を解消しない限り、CLという舞台で輝くことはできないかも。
セスク、アルシャービンがいたらなんてエクスキューズもこの試合でもメッシを見たら、言えないことだろう。
これぞ完敗。
今のアーセナルの限界が見えた試合に。
相手がイタリア勢だったら、なんとかなるかもしれんが、リーガの強豪が相手になると、この展開になってしまいそう。
ウォルコットのスピードが活きたのもあの先制点時だけだし、ナスリ、ロシツキの個人技も冴え渡らず。
ディアビが前線に顔を出すシーンもなかったし、ベントナーもあんなもん。
アーセナルがヨーロッパを制するために、ここでチームの変革が必要かも。

スコア 4-1

<得点者> 
バルセロナ   メッシ×4
アーセナル   ベントナー    
~愛丸's MVP~
メッシ(この試合で、この男は神の領域に達したか。このパフォーマンスが代表でもできれば、マラドーナを越えるのは時間の問題。今、誰もこの男を止められない)

CSKAモスクワ-インテル

2010-04-07 09:05:16 | チャンピオンズリーグ
観戦日 4/7(水)       

愛丸’s チェック
ジュゼッペ・メアッツァでの1legはインテルが1-0で勝利。
CSKAはアキンフェエフの活躍で、なんとか1失点で済んだ。
このホームでの2leg、まずは先制点を奪って、アグリゲイト・スコアで追いつくこと。
これができないことにはベスト4への道は閉ざされてしまう。
ただ、クラシッチ、アルドニンのサスペンションは痛い。
ここの代役を誰がどう務めるか。
インテルは、無理して攻める必要のない試合。
0-0でもいいわけで、まずはそれを念頭に置いて戦うことだろう。
モウリーニョ体制になってかなり守備が安定してきたし、守りきるって試合も簡単にやってのけれるだけのチームにある。
できれば、早い時間にアウエーゴールを奪い、早々に楽な展開に持ち込みたいところ。

CSKAはやっぱりアルドニンの不在が響いた形に。
インテルが試合開始から前がかりできたところを、中盤で防波堤になる選手がおらず、ずるずると下がる展開に。
この試合、本田がいつもよりひとつ下がってのプレーだったが、本田とアルドニンを比較してしまうと・・・。
実際、早い時間に失点してしまったんだが、これは本田の不用意なバックパスのミスから生まれたFK。
守備に重点を置いたプレーだったから、あそこでのバックパスだったんだろうが、もっと自分の持ち味を出してもらいたかった。
このFK、スネイデルが壁の下を狙ったいいシュートだったが、この壁での本田の下を抜けていったもの。
この試合で、本田はちょっと運に見放されたか。
ここからも積極的なプレーは見られなかったし、クラシッチが右にいてのトップ下ってのが一番プレーしやすそう。
ジャゴエフとの共存はこの試合を見る限りでは無理か。
インテルが1点を取り、守備的に振舞うようになって、ここで力の差がまざまざと出てしまった。
誰かの突破が決まれば、なんとかチャンスに持ち込むことはできたが、パスの交換だけでは、ほぼノーチャンス。
インテルの中盤を突破するのも難しい状況で、DFライン、J・セーザルにとったら、かなり楽な展開だったはず。
ロシアの未来を担うと言われてるジャゴエフも、スローモーなルーレットなんかを見せはしたが、まだまだ世界レベルではない。
1点を取られ、ベスト4へ進出するには3点が必要な状況になり、右のSBに攻撃的なオディアを投入したが、ミドルでいいシーンを見せただけで、後半に退場。
この退場で数的不利になり、CSKAはここでこの試合のモチベーションが一気に下がってしまった。
今のCSKAの現状を考えて、ここまでこれただけでも、満足のいく結果だろう。
本田も、インテルとの2戦ではいいところが全くなかったが、世界を体感できたことはプラスに働くはず。
インテルはさすがっていうしかない試合内容だった。
試合前、0-0で行くか、アウエーゴールを狙いにいくか、迷ってるみたいな発言があったモウリーニョだったが、腹の中は決まってたはず。
3トッププラススネイデルできたってことは積極的にアウエーゴールを狙いいって、相手から早い段階で戦意を喪失してしまおうって作戦。
これがずばり的中し、スネイデルのFKで先制して、ここでプランは固まった。
相手にボールをキープさせても、危険水域には進入させず、ボールを回させるサッカーに。
スタンコビッチ、カンビアッソのふたりはCSKAにとったら、かなり嫌な存在になったはず。
このふたりだけで、CSKAの攻撃を食い止めたといっても過言ではない。
パンデフ、エトーのトップの両翼も、守備を怠ることはないし、今、この1点を守りきれって試合をさせると、インテルはかなり力を発揮しそう。
マイコン、サネッティのオーバーラップはほとんど見られず、試合を決めるための選手交代も守備固め。
2トップにして、ケガから復帰してきたキブを投入。
これで中盤にサネッティを上げ、さらに守備が強固に。
攻めて相手をねじ伏せるサッカーも魅力的だが、イタリア的に、1-0を美学とする完璧な守備で相手を押さえ込むサッカーもこれまた魅力的。
インテルのベスト4での相手がどちらになるかわからないが、攻撃対守備の図式になるのは間違いない。
中盤の守備があれだけ安定してれば、インテルのファイナル進出もなくはない。

スコア 0-1

<得点者> 
インテル   スネイデル    
~愛丸's MVP~
スタンコビッチ(攻撃的な選手ってイメージをモウリーニョがきてからだいぶ変えてきた。この試合、上がりを我慢して守備に専念。カンビアッソとのコンビは鉄壁に)