せせらぎ街道
超高齢者で108歳を過ぎた母が、長い人生で初めて病院で診察を受け、入院して1ヶ月経過しました。7日に帰省し3日間、ほんの少し看護して10日帰宅しました、家族と病院に迷惑を掛けに行ったようなものでした。
行った日は近くの高速東海北陸道、関IC~郡上八幡IC~一般道せせらぎ街道経由で高山市の病院へ直行した。せせらぎ街道の坂本峠を越すと、両側に雪が残っていた。
病院に14時頃到着兄が付き添っていた。最近は比較的しっかりしている日と、眠りこける日が交互であるらしい。行った日は眠る日だと言った。前の日は、食事時に「魚でも焼け」などとボケて喋ったらしい。兄と交代し夕方6時頃の給食まで居て食事介助した。
配膳された給食は完全にゼリー状に加工された、ご飯が一椀、おかず、お茶、後一品のお皿だった。
やったことがないので看護士さんに聞くと、「後でさし上げますので・・・」と言われたが、配膳作業が多忙のようで、なかなか来てもらえない。ベッドを起こしスプーンで一匙を少しづつやるが、眠っていて中々口を開けない。無理に押し込んだ。格闘すること20分くらい、ナースさんが顔を出し「食べられない日があるので無理しないで・・・、肺に入っても困るしね」と、言われ適当なところで切り上げた。お膳はそのままに、後はナースさんにお願いして在所へ帰郷した。
8、9日と兄は長年勤務表彰を受けるとか、東京へ行く用事があり姉と二人で看護した。食事時以外は水と、栄養剤の入ったチューブ二つを適宜絞り出して飲ませる。時間はかかるし介護する家族の苦労が偲ばれた。
老人介護に疲れて老人を殺(あや)めてしまう事件報道を、時に見るが実際に体験してみると、介護者が袋小路に追い込まれる心理が分る気がした。
覚醒しているとき名前を聞くと時にキチンと答えるし、ありがと、ありがと、とはっきり言うので頼もしい。ナースさんはお婆ちゃんなどと呼びかけたりしない。「○○さん・・」とキチンと問いかける。家族との対話もやさしく親切。ここはJA系の総合病院で、この地域の二大総合病院のひとつです。
5月1日には新築された新病院へ引越しが決まっている。新病院は個室には全てトイレ付、車は全て無料と広々環境らしい。ただ母は「病気が治れば退院が原則」と担当ナースさんが答えたし、病棟主任も「4月からお嫁さんに面倒見てもらうことになるかナ」と言われる。
私は昔、この病院に古里転勤となって風邪をこじらせ1週間ほど入院したし、義兄とか兄嫁もここで送った。
その転勤期間中に私が勤める事業所に、少し頭が変な暴漢が勘違いで乱入し、職員二人が刃傷被害を受ける大事件があった。内一人はこの病院で救急手術、術中は待機し術後執刀医と面談。その晩は事業所長を助け事件処理に大奮闘した大変な思い出もある病院です。
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