たそがれ時のつれづれに

人生のたそがれ時を迎えて折々の記を・・思うままに

その時

2017年03月16日 | 日記

有料老人ホームから病院へ転院した96歳の義母を見舞った。
昨年9月だったと思うが、右太退部を壊死により切断、要介護5に認定され病院から直送で施設へ入れて頂いていた。
1ケ月ほど前、誤嚥性肺炎を発症し元の病院へ戻されたという。入院後各種検査で大動脈剥離が見つかったが体力がないため手術は不可能と判断された。

今は意識もなく単に呼吸をしているだけという。

実家へ寄り義弟と率直なその後を話し合ってきた。
長引くようだとターミナルホスピスへ転院もあると通告されたそうだ。市内に1病院、隣の市に1病院ある由。
もしもの時、葬儀会場は地元の葬儀会社の互助会員になっているとか。義弟は家族葬で送りたいと希望。
それがいいだろう、町内には無届で、近所に気づかれても会葬、ご香典など辞退でよかろうと。
仮通夜は病院から葬儀場へ直送でもよくないか、枕経は会場でお願いする。考えておいてくれと。
などなど、質素に家族葬で送ることに義弟と意識合わせした。
二人とも単身なので長生きはしたくないと意見は一致した。

それから病院へ行った。聞いていた病室には名札がなく、ナースセンターで聞くと、目の前の病室で6人部屋の集中治療室・ICU相当の末期患者の病室だった。

口には酸素マスク、観測機械のパイプでつながれ、ただ苦しそうに肩で息していた。
呼びかけても何の反応もなく、心臓が強いため息しているだけだった。
ナースセンターにお礼とお願いをして早々に辞去した。