安倍さんの外遊は多いように見えますが、どうも国会も開かずあちらこちと出かける理由は何なのか、 いささか首を傾げます。誰かに聞いたジョークなのですが、自宅で世界地図を開きながら、昭恵夫人が 「ねえ、今度どこに行く?私行ったことのない所に行って見たいわ。たとえばバルト三国などどうかしら?」と まるで物見遊山の私的外国訪問だ、と揶揄していましたが、むろん冗談でしょう。
でもリトアニアにいった際、この地でナチスドイツからの弾圧を逃れて命のビザを発行した杉原千畝の 業績を讃えていましたが、千畝が任を終えて帰国した時、外務省は退職勧告をし、長い間そんな人物は いないと嘘ぶいていたのです。日本政府というのはそんな姿勢です。
「少しは楽しめましたか。総理。」「ところでどのようなご用でいかれたのですか。」「国会も開かず、寒空で ゴルフも難しいこのごろ時間も取れるでしょうに、毎日何しているのですか。」と聞きたいところです。
先日は日韓条約の中の慰安婦問題で大揺れになっていましたが、お隣の大統領は条約は大事にするが、 慰安婦と言われた人々の心の傷は癒しきれていない。日本はお詫びのメッセージをもらえたらなあ、と 遠まわしに話していました。これに対して日本政府の番頭役は、1mmたりともゆずりません、と冷たく言い 放っていましたね。国家間の条約ですから、たとえ秘密文書があったとしても面子に関わりますから、 曲がっても正しいというのが政治の常道ですから、それはそれでいいでしょう。いずれ歴史がはっきりする 時代がくるのですから。
これにあわせるように最近の政府の発言はだんだん頑固になり他者を思いやる優しさがなくなってきたように 思いませんか。どこかとげとげしくなっているように思えてなりません。ことに安倍さんになってからです。 昨年ノーベル平和賞を受賞した「核兵器廃絶国際キャンペーンICAN」に対して日本政府は祝福のメッセージも 談話も出しませんでした。どうやら日本政府が使う「平和」というのは私たちが求める意図と真逆の事のようです。
この組織の事務局長ベアトリク・フィンさんが来日した時、首相と会いたいと申し出ていたのに、調整が付かないと いう理由で面会拒否。ゴルフの時間は取れても仲良しの友達では無いからでしょうね。がっかりしたフィンさん、 そんなことでは日本は国際社会から孤立しますよ。リーダーにはなれませんよ、と。
「ほっといてよ、フィンさん。日本はアメリカを100%信用しているのだから。日本はアメリカさんに核の傘の下で 守られているのだから、反対できると思ってるの?」と。」「でもね。本当にアメリカが守ってくれると思ってるの? トランプさんそれほど信用できる人なの? 抑止力になると思っているの?国民はそうは思っていないと思うけど。」と 嘆きの声。
よく今の日本政府のやり方をみていってご覧。アメリカから攻撃的武器を巨額で買い取る交渉をしています。 元来攻撃的武器は憲法違反だと承知しているはずなのに、また恣意的解釈でディール扱いにするようです。 そしてアメリカを儲けさ、アメリカ第一主義のトランプを喜ばせることばかりしているようです。 あー嘆かわしい。こんな宰相をいつまで持ち続けなければならないのでしょうか。 老いの愚痴ではありません。ぼくは本気で怒っているのです。
やさしいタイガー