『青春と読書』8月号が届きました。
ドリアン助川さんの「動物哲学童話」は第5話「一本角の選択」と題してシカの話です。
こんなセリフがあります。
《この世の基本は、対立にあるんだ。天と地。昼と夜。夏と冬。オスとメス。シカとニンゲン。》
そして、こんなセリフも。
《みんな仲良く肩を並べています。なんと穏やかな風景でしょう。そこには対立がなく、調和があるだけなのです。》
ということで、この物語のテーマは「対立と調和」でしょうか。
最後の方の場面に意外性があって、目を見開かれる思いがしました。
《それなら、風は過去ではなく、未来から吹いてくるのかもしれないわね。あなたが見たすべての光景は、未来のものだったかもしれない。》
ドリさんの真骨頂がここに、という感じでした。
この本、また孫のkohに回そう。
『コーヒーカップの耳』←これもいい本です。ドリさん推薦の本。