滋賀の詩人、森哲弥さんから詩誌「砕氷船」第26号をお贈り頂いたのはもう一ヶ月ほども前になる。

この一月ほどわたし忙しかったのです。
やっと昨日、気になっていた原稿を送稿して少しホッとしたところ。
森さんと苗村吉昭さんの二人誌だが、この詩誌はレベルが高いです。
お二人とも現代詩の世界では名の知れた人。実力派です。
今号も森さんはいい詩を載せておられるが、その中からわたしがびっくりした作品はこれです。

「集める」です。
詩としての完成度でいえばほかの作品になるかも知れませんが、わたしはこれに本当に驚きました。わたしの子ども時代の体験と全く同じなのです。
ただ、森さんは「日本通運」。わたしは「西宮中央卸市場」。
よくもこんなにそっくりな体験をしているものだと思った次第。
そういえば森さんとわたしは同い年だった。でも滋賀県と兵庫県なのに。
森さんの小説「蓮海寺奇譚」(2) も面白かった。続きが楽しみ。
そして、苗村さんの力作は、評論「民衆詩派ルネッサンス」(九)。
今号は上下二段で12ページにわたって書かれている。
今回は主に富田砕花師について書かれている。
これはもう、我が宮崎修二朗翁の分野でしょう。
読んでみると、主に参考にされたものに和田英子さんの著書『風の如き人への手紙』がある。う~~ん。これ、確かに和田さんの渾身の著作で、和田さんが兵庫県文化賞を受けられた時の根拠になったものでもあったのですがねえ…。
宮崎翁の感想は「?」の箇所がありました。
せっかくだから苗村さん、宮崎翁にお話しを聞かれたらいいのになあ。
編集後記にあたる「航海日誌」を読むと「民衆詩派ルネッサンス」は年内に単行本として刊行予定とか。なおさら宮崎翁のチェックが必要かと、わたしは思ってしまう。