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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

「三つのどってんこ ―いとしのまどさん」

2021-03-29 17:36:21 | 本・雑誌
「図書」4月号に、みやこうせいという人が「三つのどってんこ ―いとしのまどさん」と題して書いておられる。
5ページにわたっているが最初のページ。

親愛の情あふれる個性的な文章。
こんな記述があります。
《お会いして二日後に、まどさんからくねくねした字のハガキを頂いた。》
「くねくねした字」とあります。
わたしが昔いただいたまどさんからのハガキです。

なるほど、くねくねした文字といえなくもないですね。
このハガキ、今は大阪の孫の所に行ってます。
ちゃんと額に入れて大切にしてくださいと言ってあるのですが。

また、まどさんの詩を読み直してみようか。

『完本・コーヒーカップの耳』
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『ユーモアのある風景』

2021-03-29 13:07:12 | 本・雑誌
いつも何冊かの本を併読しているが、その中の一冊。



『ユーモアのある風景』(編集工房ノア)。
織田正吉さんがお亡くなりになる直前に出されたもの。
気になる項目、「川柳 丸腰の文芸」を先に読んだ。
大いに勉強になります。
中にこんなことが書かれてます。
《おかしみがあると詩としての評価は低くなる。》
そうなんですね。
でもわたしはおかしみのある詩は大好きです。
織田さんもユーモアに一生を捧げてこられたのですよね。
その織田さんに昔頂いたハガキがあります。


追記
 こんなことも書いてあります。
《サラリーマン川柳の困るところは、駄洒落程度のおかしさを求めるのが川柳だという誤解を毒ガスのように撒き散らしたことである。人間はおかしくてかなしい存在だから、人間を詠めば、当然、おかしさをともなうが、笑いはその一面に過ぎないのである。》

 《俳句は格調と形を重んじる。川柳が重んじるのは中身以外にない。具体的にいえば、人間観察による発見、十七音の言葉でそれを表現する芸ということになる。子規は写実を唱えたが、写実には人事と天然ガあり、人事の写実は難く、天然の写実は易し」といっている(「俳諧大要」)。人間を写生することのむずかしさが川柳のおもしろいところでもある。(略)基礎になるのは人生経験と言葉のセンスということになるだろう。俳句よりも川柳のほうがむずかしいというのはそういう意味である。》


『完本・コーヒーカップの耳』
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『海鳴り』33号

2021-03-23 08:40:23 | 本・雑誌
編集工房ノアさんからお送りいただいた。



ノアさんのPR誌ですが、充実している。

巻頭にはいつもの通り杉山平一先生の詩。
「手のひら」という心打つ散文詩。

涸沢さんの「小島輝正讃」は楽しい読み物だった。

そしてわたしの興味を引いたのは、安水稔和先生の「織田正吉君の視線」。
昨年11月20日に亡くなられた織田さんへの追悼文といえるもの。
織田さんが亡くなられたあと、他の新聞、朝日などには追悼の記事が出ていたと思うが、地元の神戸新聞には載らなかったので、私は不審だった。
きっと安水先生あたりが書かれるものと思っていた。
そしてこの『海鳴り』の記事。
大学時代の「ぽえとろ」という同人誌でのお仲間。
ところが、《何十年ぶりかの再会であった。(略)「何十年ぶり」とは実に七十年余ぶりであった。》
この七十年余ぶりというのは、織田さんの『ユーモアのある風景』という本が出る少し前の話。要するに最近のことである。
わたしは、あれ?そうなのか!と思った。
もっと頻繁に会っておられるのかと思っていた。
とするなら、わたしとの関連で残念だったということがあった。
わたしの詩集『コーヒーカップの耳』の出版記念会が日本盛「煉瓦館」で20年前にあったとき、宮崎翁の手配で織田さんが講演をしてくださることになっていた。
安水先生も出席してくださった。
でも、宮崎翁に連絡ミスがあり、その日は織田さんは別の所(たしか東北のどこか)での講演が先に決まっており、来られなかったのだった。
もしあの時、計画通りに織田さんが来てくださっていたら、この『海鳴り』の原稿も違うものになっていたというわけだ。
この宮崎翁の手違いも、もともとをただせば、安水先生の関連でそうなったのですがね。
そのことを言うとまたややこしくなりますので割愛します。

『完本・コーヒーカップの耳』
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『海の子の家』

2021-03-14 14:11:21 | 本・雑誌
三冊お借りしていた本を図書館に返却へ。
三冊ともあとに予約待ちの人がおられて、延長ができないのでした。
しかも三冊とも分厚い本ですが、なんとか期限内に読み終えました。
そして一冊お借りしてきました。



『海の子の家』(丸川栄子著・小峰書店)。小学校中級向きの児童図書。

先日「輪の会」へお越しいただいたS尾さんは丸川栄子さんに師事しておられたようなことを言っておられた。
それで気になって、西宮の図書館からお借りしてきたのです。
この本は、神戸港での水上生活者(小さな船が家なのです)の子どもたちのことが書かれています。
発行は1975年。45年以上も昔の話です。
この本の舞台は神戸ですが、わたしが小学生のころには西宮港にも水上生活者がおられて、そこの子どもが同級生にいました。

『完本・コーヒーカップの耳』
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今日も4冊

2021-03-11 15:11:14 | 本・雑誌
今日も4冊の本や雑誌を贈ってきてくださいました。

ありがとうございます。
ぼちぼちと読ませていただきます。
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小説家には二通りの人種が

2021-03-10 11:38:34 | 本・雑誌
今読んでいる本、『長く高い壁』(浅田次郎著・角川書店)の終わりの方にこんなことが書いてある。
《小説家には二通りの人種がいる。大学でのインテリと、学問はないが世間を見てきた者と。中途半端がないというのは面白い。大学ではあらまし帝大と決まっている。苦労人のほうは食うや食わずの暮らしを舐めている。》
このあと、大学出の作家についての辛辣な言葉が続く。面白し。


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延長できない

2021-03-09 15:02:35 | 本・雑誌
図書館からいま3冊お借りしている。



ところがいま、ほかの用事がいろいろあって読む時間が限られていて、期日までに返却するのがちょっと難しい。
なので延長しようかと思って調べたら、どれも後の予約者がおられて、延長は不可。
一旦、返却するしかないか、それとも頑張って期日までに読んでしまうか。

『完本・コーヒーカップの耳』
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西宮図書館は

2021-02-19 12:42:58 | 本・雑誌
西宮図書館からお借りしてきた本です。



ちょっと気になることがあってお借りしたもの。
その本の見返しに、新聞の切り抜きが張り付けてありました。
神戸新聞、61年4月28日付け。



こんなのは初めて。
亜騎保さんの書評です。
亜騎保さんは、足立巻一先生と縁の深い人。
足立先生の会で何度かお見掛けしました。

西宮図書館は昭和3年の開館。面白く、ありがたい図書館です。

『完本・コーヒーカップの耳』
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「木皿食堂」

2021-02-16 09:53:12 | 本・雑誌
神戸新聞の月に一度のエッセイ「木皿食堂」をいつも楽しみに読んでいる。
脚本家木皿泉さんが充実したエッセイを毎回書いておられる。
夫妻で書いておられるということです。共同で。
先日は第117回。「もっと話そう」だった。
こんな一節があります。
《今、文章を書いている喫茶店のテーブルも椅子もカップも、じっと見ているとつくった人の声が聞こえてきそうである。》
とにかくこの人のエッセイは面白くて感動させてもらえる。
この木皿食堂が文庫本になったと記事の最後に載っていた。
わたしはすぐに注文した。

楽しみ楽しみ。

『完本・コーヒーカップの耳』
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風の如き人

2021-02-14 22:09:01 | 本・雑誌
昔のある詩人のことを書くのに、その生年月日が分からない。
その詩人の詩集3冊見たが載ってない。
ネットで調べると、どうやら神戸大倉山の図書館に収蔵されている本には載っているらしい。
しかし、持ち出し禁止。館内閲覧となっている。
だけど今は、電車に乗って行きたくない。
生年は書かなくても原稿はなんとかなるけれど、せっかくだからできれば入れておきたい。
で、詩の先生、Y氏に電話した。しかしその本がもう手元になくて分からない。
次にS氏に電話した。が、やはり資料を処分したとのことで分からない。
ところがその詩人、富田砕花師と交流があったことを思い出し、うちにある『風の如き人への手紙』(和田英子著)を出してきてみた。



すると、載っているではないか。しかも10ページ以上にもわたって詳しく。
こういうのを「灯台下暗し」というのだろう。

そしてこの本に挟み込まれた紙片。
宮崎翁からわたしへの手紙だ。

広告紙の裏に書き、しかも三枚を糊でつないである。いつもこうだった。
内容がまた刺激的。
その一部。
《悔やまれてなりません。》
《本になってしまって。》
《インチキニンゲンがどんな手紙を書いて砕師にとり入ろうとしたか?砕師は欺かれる人ではなかったのに。》
《ニンゲンのいろいろな欲望とその具体化のノゾキ見が哀しくなります。》
などなど。
宮崎翁にはご不満だったのだ。一部、載せなくてもいい人のものが載っているということが我慢ならなかったようで。
宮崎先生は「歴史と神戸」に、けっこう厳しくこの人たちのことを書いておられるし、わたしも一人、先生からお聞きした話を『触媒のうた』に厳しく書いたつもり。書いたものは残る、で納得してもらうよりないかな。
しかし、和田さんが力を込めて残されたこの本は、ある意味、私たちの役に立っているのは間違いない。
兵庫県文化賞を和田さんはこの本で受けられたのだった。
ちなみに和田さんは、お元気なころ何度か「輪」にご来店いただいた。
車で甲子園球場のすぐそばのお宅まで送り迎えしたこともあり、車中で質問したりしてお話しさせていただいたのだった。
当時のわたしにとっては「気さくなおばちゃん」でしたが。
のち、神戸に転居されました。



『完本・コーヒーカップの耳』
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『指と天然』

2021-02-13 09:25:43 | 本・雑誌
昨日、未知の人から提供を受けた。
古書二冊。

『指と天然』(福田米三郎著)と『悲しき座禅』(吉澤独陽著)。
送ってきてくださったのは、T森さんという、たぶん蔵書家。
T森さんは、以前からこのブログを見ていてくださったようで、ありがたいような、ちょっと怖いような気がします。
もちろん、ありがたいのですよ。
この二冊、近くの図書館にはありません。入手困難な本です。

昨日はもう一冊本が贈られてきて、それは先のブログにも書いた、今話題の光免疫療法の本。
ということで、昨日も3冊の本が届いたのでした。
切実にもっと読書時間がほしい。
わたしだけ一日が、24時間+3時間=27時間にならないかなあ。

『完本・コーヒーカップの耳』
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『声の記憶』

2021-02-12 23:08:46 | 本・雑誌
神戸北野坂の「ギャラリー島田」のオーナー、島田誠さんからお便りと共にお贈りいただいた。



シンプルな装丁。上品ですね。
読ませていただきましたが、内容も上品です。
島田さんのお人柄でしょうか、超まじめな文章。

「はじめに 私の痕跡」より。

《今、私は服部正さんの遺言のごとき詩集『座礁船』と再会し衝撃を受けている。

  地球は青く闇無限 我はただ
  臨終告知を待
  銀河系よ その方向を誤るなかれ    (服部正『座礁船』より)

誰もが揺らぎ、先を予測できないパンデミックの時代を、服部さんのことばが照らす。
目を凝らせば、多くの人が神戸の未来へとつないできた航跡が見える。
私もこの街の改革にずっと関わってきた。その振り返りは「私の航跡」とは言わない。痕跡だから。
耳を澄ませば、未来へと向かうエンジンの力強い音が聞こえないか。
 二〇二〇年九月一日                               島田誠 》

18ページの記述。
 《震災以来、強く社会に関わってきて、たくさんの経験をさせていただきました。気がついたら「変人」「歌劇」とレッテルが貼られて、すべての公的なお役目はなくなりましたそれは、なかなか爽快な気分で、頭が丸刈りになったようで、大気や風や陽光などが直に感じられ、これからはこのまま丸刈りで、帽子も被らずにいたいと思います。
 いざとなれば身を捨てて「われここに立つ」という覚悟を決めて。》

                                  つづく

承前
 言うまでもなく、著者の島田誠さんは元町にあった海文堂書店の社長さんだった人。
 海文堂時代から、店内にギャラリーを開いておられて、わたしもよく足を運んだものでした。
後、書店を後人にまかせて、北野坂に「ギャラリー島田」を開き、それに専念なさる。
そこへもわたしは、菅原洸人さんの個展によく足を運んだものでした。
そして最近は、林哲夫さんの個展などにも。
あ、そうだ。忘れてならないのが、足立巻一先生の書を入手したのもこのギャラリーだった。今も「輪」に飾っている。

25ページより。
 《絵は文学ではない、ましてや人生訓ではない。私のように文学や、人物になぞらえて絵を解説することは避けるべきかもしれないが、飽かず眺めるうちにめぐる思念こそ、絵をみる醍醐味ではないか。》  
                                つづく



承前
    島田さんが添えてくださっていたお便りに、宮崎修二朗先生のことが『ひょうご歌ごよみ』のことと合わせて書かれていました。
それは以前、拙著『触媒のうた』をお贈りしたこととのかかわりでのこと。
そこで、島田さんと『ひょうご歌ごよみ』のことを「島田さんの便りから」と題して別に書かせていただきます。

島田さんの著作はわたし、これまで『不愛想な蝙蝠』『蝙蝠、赤信号を渡る』など何冊か読ませて頂いてますが、共感する部分が多い人だと感じています。
次の言葉も共感しますねえ。
29ページ。
《私は、他人の事情に踏み入らない。こじ開けない。解る時を待つ。他人をそいう簡単に分かった気になってはいけない。》
ただし、わたしは時に「こじ開ける」ようなことをしているかもしれない。
特に宮崎修二朗先生を取材していた時はそうだったかも。

次は悲しい場面。
66ページ。
《島田悦子が六月二十四日午前二時に神に召されました。享年六十三歳。闘病二十二か月でした。
この二十二か月の日々は悦子の六十三年の生涯と私たちの四十一年の生活を凝縮するものでした。私は悦子の病と向かい合う日々の姿を感動しながら見つめ、そばにいたのです。それは汲めども尽きぬ、「かけがえのない人」の在り方を教える、二度と読み返すことのできない「一冊の本」でした。今、読み終えた感動の余韻と、読み切った重い疲労とともに、読み返すことの適わぬ虚しさの中に取り残されています。》


ちょっとページを飛ばします。その間にもいい言葉はあるのですが。
85ページより。
《成長時代を生きた私たちや団塊の世代こそは、「子どもたちの子どもたちの、その子どもたち」のための視座を持っておこう。平和をただ安逸に生き、成長をただ飽食に生き、抜け殻のような日本を置き土産にして天国に遁走する恥じ多き世代であってはならないのでは。》

                  つづく

承前
 86ページより
《「あした」と「これまで」の間に「今」がある。私の「これまで」は取り消すことも、書き直すこともできない。それぞれの「今」の次に「あした」があり、多くの選択肢があった。その岐路で別の道へ踏み出せば、また別の「今」を迎えていたかもしれない。
自分で選び取った道を歩みながら、脳の手術、震災、家人の死を身近にした七十年の歳月を顧みての「今」は奇跡のようなもので、多くの人の恵みであり、見えざる大いなる意思の恩寵に他ならないとしみじみ思う。》


しみじみ共感しますね。
島田さんとわたしはほぼ同年。ただし、わたしは島田さんほど、他人のためには何ほどのこともしていない。お恥ずかしい。

91ページより
《人格性と物語性のない店は生き残れない。
 店の顔、担当者の顔、スタッフの顔、レジの皆さんの顔。
 お客様と商品の間に、しっかりと人格を刻み込む。
 さらに「あの店にはドラマがある、感動がある、出会いがある、主張があるetc」
 といった物語性までつくりだしたい。
 概して、おとなしい。もっと主張を。》

          つづく
         

承前
94ページ。
  《海文堂生誕100年まつり「99+1」。
  小林良宜全店長も挨拶で「私たちは普通のことをやってきただけです」と言ってましたが、本を愛し、本を愛する人を愛するという普通のことが、普通ではないことなのです。小林さんは一言「普通でない人が一人いましたが」と笑いながらこちらを見たのでした。》


104ページ。
  《「島田さんは絶壁であるとともに、そこからまったく違う地平を眺めておられるのですね」(山本忠勝さん)と言われました。自分ではわかりませんが、絶壁歩きはいつ転落するかわかりませんし、孤独な単独行であることを感じる日でもあります。》

114ページ。
  《私は無愛想で。頑固で、しばしば戦闘的にもみえたろうと思う。みずからそのことを知らなくはなかったが、他人の思惑はあまり気にならなかった。》

119ページ。
  《賞がインフレを起こしているのが残念ですが、文化を支え、人を育て、贈るにふさわしいところが、ふさわしい人に贈る賞には大切な役割と価値があります。同時に賞を贈る側の勘違い(下心)と受けたい側の思惑が見えると心がざわついてしまいます。》

125ページ。  おわりに 託されしものたち
  《人生に於ける最後の跳躍に入っている。学生時代を助走とすれば会社勤め(Hop)、海文堂(Step)、ギャラリー島田(Jump)。今は着地(Finish)姿勢に入っているようだ。そしてなぜか、それぞれの段階がまた三段跳びなのが不思議だ。いずれにしてもプロではない。だから大志がない。それがために「託される」ことを生きているのかもしれない。》2020年10月1日   島田誠


      
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吉澤獨陽詩集

2021-02-05 12:27:19 | 本・雑誌
図書館からお借りしている、吉澤獨陽の詩集『閑雅なる風景』(昭和3年刊・聖樹詩人協會発行)です。

表紙ですが、タイトルが印刷されてません。著者名も。
カバーには印刷されてたのでしょうか?しかし、カバーはあったのでしょうかねえ。

扉です。

ここにはタイトルと著者名が載ってます。

作品は25篇ありますが、2篇紹介しましょう。

←クリック。
「草萌春景」です。
最後の一行、時代ですねえ。

←クリック。
「夢のやうな夜濱」。

昭和3年の発行ですが、いかにもその時代の抒情詩ですね。

『完本コーヒーカップの耳』
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向田邦子の遺言

2021-02-03 15:09:59 | 本・雑誌
先日「街の草」さんで買った本。



『向田邦子の遺言』(向田和子著・文春文庫)です。
平成13年に書かれたもの。
表紙に注目。
愛猫を抱いた向田邦子さんですが、バックの絵。
これ中川一政さんの絵ですね。
邦子さんの好きな画家とのことです。
中川一政については拙著『触媒のうた』で宮崎翁とのエピソードを書きました。

この本ですが、向田さん、事故でお亡くなりになる直前に遺言を書いておられる。
シナリオの原稿用紙4枚に走り書きで。
その内容がユニークなので、のちに妹の和子さんが発表なさったというわけです。
その遺言の一行目。
《万一のため、次のことを記しておきます。》
そして終りの方にこんなことが。
《どこで命を終るのも運です。体を無理したり、仕事を休んだりして、骨を拾いにくることはありません。》
さらに最後の一行。
《仲よく暮して下さい。お母さんを大切にして、私の分も長生きすること。》
なんということ!まるで事故に遭うことを予感しておられたような。
シナリオの原稿用紙4枚に走り書きしてある、その内容が面白い。いかにも向田さんだ。

わたしはこの人の短編小説が大好きでした。詩心があるんですよね。
本当に惜しい作家さんでした。
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半世紀以上ぶりの

2021-01-11 16:26:18 | 本・雑誌
午前中に家内とどんど焼き。
しめ縄などの正月飾りや、正月に使った割り箸などを門(かど)で燃やし、お供え餅をその火にあぶり、お昼にいただきました。

午後、リハビリがてらに図書館まで。
ゆっくり歩いて、往復45分、4000歩余りでした。
帰りは暑くなって上着の前を開けて風を入れながら。

1月11日ということで今日は十日えびすの残り福の日。
多少の露店は出ているのでしょうか、風に乗ってイカを焼くような匂いが漂ってきてました。
酒蔵通りや札場筋はかなりの渋滞。駐車場も満車。
その酒蔵通りを歩いたのですが、お参りの人と結構行き合いました。
その中にマスクもせずにニタニタしゃべりながらの若い人がいて、
これはわたしなどは、やはりお参りできないなと感じました。
もう少し日をずらして行くことにしましょう。

ところで、図書館でお借りしてきた本ですが、



山岡荘八の『徳川家康』です。
もう半世紀以上も前の二十歳代に、単行本を購入して夢中になって読んだことがありますが、また読んでみたくなって。
二十何巻(一巻、330円ぐらいだったかな?)、読み終えてお米の紙袋に入れて書庫に置いてあったのですが、何年か前に店のお客さんのO出さん(『完本コーヒーカップの耳』に登場の)が読むというので差し上げました。ところがO出さん、後日、「あれアカンかった。袋から出したらぼろぼろになってしもて」と。
風にも当てず、袋に入れたままだったので劣化してしまっていたのでした。紙質も悪かったですしね。
そんな思い出のある小説です。
頭を休めるために気楽に読む本です。
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