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喫茶 輪

コーヒーカップの耳

久し振りの図書館

2022-09-30 13:04:27 | 本・雑誌
今日午前、久し振りに図書館まで歩いて。
夏に体調不良で救急外来を受診して以来、初めての長距離歩行でした。
ゆっくりと体を気遣いながら。
途中、郵便局に用事がありましたので、往復ほぼ5000歩。
臨港線沿いの西宮港が大きく変わっていました。





昔、わたしが子どものころはもっともっと広くて、艀船などたくさんの小船が停留していました。
船上生活している人もあり、中には級友もいました。船から学校に通っていたのです。

本をお借りして、無事に帰って来ました。

大汗をかきました。

『コーヒーカップの耳』人は気を許すと、こうも赤裸々に語れるものなのか。
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62年前の『あまカラ』の竹中郁

2022-09-22 14:52:14 | 本・雑誌
1960年の雑誌『あまカラ』です。「食」に関するエッセイ集のような。
大分前に古書店さんで入手したもの。



目次を見ると、なかなかの書き手が書いておられます。
小島政二郎、長谷川伸、谷内六郎、安藤鶴夫、獅子文六、子母澤寛、邸永漢、など20人。
そして竹中郁さんが「店にあるじあり」と題して、明石のたこ焼き屋さんのことを書いておられる。
これがいいです。
郁さんといえば、その詩もエッセイも切れ味鋭くシャープなイメージがありますが、この文章はちょっと趣が異なるような気がします。
ゆっくりと水が流れるような、雲が流れるような、しみじみともいえる語り口で書かれています。
うまいですね~!読ませます。
興味のある人は読んでみてください。
←二段階クリック。







この『あまカラ』に連載された竹中郁さんのエッセイは『私のびっくり箱』などの書籍には収載されていないと思います。
生前の足立巻一先生が惜しんでおられたのでした。

『触媒のうた』竹中郁さんの話も収録されています。

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「挨拶」という言葉

2022-09-22 07:46:26 | 本・雑誌
今、毎朝少しずつ読んでいる本、『新・座禅のすすめ』
教えられることが多いです。
今朝、本文はみんな読み終えて、「禅宗用語解説」に目を移すと、最初の言葉の解説に「へえ?」と思いました。
「挨拶」です。
《挨は「迫る」、拶は「切りこむ」こと。師匠と弟子とのやりとりのこと。今では日常語にもなっている。》
元々仏教用語だったんですね。知らなかった。
ネット検索してみました。
「挨拶」
そうだったんですね。

『コーヒーカップの耳』人は気を許すと、こうも赤裸々に語れるものなのか。
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3冊読了

2022-08-30 18:03:06 | 本・雑誌
今日は読書三昧。
併読していた3冊を読了しました。



丁度、この3冊がほぼ終わりに近づいていたのです。
『丘の明り』(庄野潤三著)、『若き数学者のアメリカ』(藤原正彦著)、『置かれた場所で咲きなさい』(渡辺和子著)。
この3冊、内容は大きく変わります。まったく方向性の違う本です。

『コーヒーカップの耳』昭和人の悲喜こもごもが赤裸々に。
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『周防大島の青い海』読了。

2022-08-19 16:04:14 | 本・雑誌
『周防大島の青い海』(瀬戸みゆう著・編集工房ノア刊・2000円+税)を読了しました。


少し感想を。

きめ細かな書きぶりのいい小説集でした。
多くの作品には適度なスリルがあり、重要なポイントを秘して(微かに想像はつきますが)話は進みます。
ほぼ私小説風だと思うのですが、創作としての面白さも味わえました。

「くまモンのぬいぐるみ」はユーモラス。中では異色でしょうか。

「祖母の家」は好篇、力作でした。
身のまわりの起伏を描きながら、描写が細密で心地良かったです。
中で「アカテガニ」が出てきて、わたしの子ども時代の体験と重なって興味深かったです。
そのアカテガニが印象的に小説を閉めて、胸にじ~んと来ました。
余韻が良かったです。質のいい小説でした。作品の中で最も好きです。

「墓じまいの夜」はちょっと重厚感のある話。
人生の重みが何枚も何枚も濃密に折り重なり積み重なりしているような語り口に感動。
作者は粘り強い性格なのでしょうね。

最後の「二人誌『半月』—…」は、長年同人仲間だった人への鎮魂歌。
わたしは個人的に次の文に興味を持ちました。
《ほんとうに苦労して聞きだしたのよ。目の前でメモなんか取られへんでしょ。(略)聞いた話を頭で覚え、あとでこっそりメモしたの。》
『コーヒーカップの耳』を書いていたころのことを思い浮かべたことでした。

「周防大島」、先日この本のことをちょっとFBに載せたら、わたしのFB友達のasamotoさんが、次のようなコメントを下さいました。
《周防大島は35年前徳山支店勤務時代の営業エリアでした😁懐かし😀鳩子の海の舞台だったところでしょうか🤔とにかく海が美しかったです🥰》
「とにかく海が美しかったです」とのこと。

瀬戸みゆうさん、いい小説集をありがとうございました。楽しませていただきました。
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『周防大島の青い海』

2022-08-15 13:32:43 | 本・雑誌
編集工房ノアさんから一冊の美しい本が届いた。



発行日が2022年8月15日となっている。今日だ。

わたしが注文したわけではない。
表書きに「著者代送」とある。
著者は「瀬戸みゆう」さんという名。奥付には、山口県周防大島生まれとある。
わたしには全く覚えがない。未知の人だ。
ということは、ノアの社主、涸沢純平氏の手配によるものだろう。
「今村さん、こんな本あなたは好きでしょう?」といった感じで。
もくじには11篇の作品名が並んでいる。
どうやら短編小説集ですね。
先ず、巻頭の「真夜中、コンビニへ行く」(第51回中国短編文学賞優秀賞受賞作)を読んでみた。
20ページに満たない小品。文章がこなれていて読みやすい。
大事件が起こるわけではないが適度なスリルもあって、読ませる力がある。
あと10作品、楽しみに読ませて頂きます。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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『みちくさKOBE』という本 

2022-08-09 09:34:50 | 本・雑誌
前にも書いたが、ここ数カ月、ぼちぼちと大切に読んでいる本がある。
前にも紹介したが、潮崎孝代さんの『みちくさKOBE』。

一日に2ページか4ページずつ。
今朝は226、227ページを読んだ。
中学生の時に『シャーロックホームズ』をよく借りて読んだとある。
わたしも同じだ。
小学生の時は江戸川乱歩を西宮図書館で借りて読んだが、中学になってからは学校図書室で『シャーロックホームズ』を次々に借りて読んだのだった。
潮崎さんはわたしより一回りほどお若いが、読書傾向に似たところがある。
このページでほかに載っている作家の名前にわたしも馴染みがある。
大江健三郎、開高健、高橋和巳、庄野英二、庄野順三ほか。
庄野順三については、今丁度読んでいるところだ。
前にも書いたかもしれないが、この潮崎さんは、かつて「喫茶・輪」に宮崎翁に伴われてご来店下さったことがある。
いわば、宮崎翁の兄妹弟子だ。
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定年退職後の世界

2022-08-01 15:10:29 | 本・雑誌
先ごろ読み終えた『読書の森で寝転んで』(葉室麟著)に、藤沢周平さんの『三屋清左衛門残日録』のことが書かれていて、
その話が興味深かった。
《友人たちが相次いで定年を迎えている。》と始まり、
《定年退職後にどんな世界が見えるのかを清左衛門が教えてくれる。》などと書かれている。
わたしは父が死んだ17歳からずっと家業の米屋をしてきて、その後、友人の会社に3年間経理で勤め、そこを辞めた後は自宅で「喫茶輪」のマスターを務めてきた。
だから改めて定年などというのを経験しなかったのだが、あえて言えば、一年半前の「喫茶輪」廃業が定年に当たるかもしれない。
ということで、この『三屋清左衛門残日録』を入手し読んでいる。



藤沢周平さんのものはこれまでも何冊か読んだことがあるが、面白いので逆に手を出すのを控えていた。
易きに流れてしまいそうなので。
で、この本、やはり面白い。
一つ一つの話の結末に余韻があり、詩的でもある。
葉室さんの小説と同じようにはまってしまいそうだ。
困ったぞ。
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葉室麟さんとシャーロック・ホームズ

2022-07-18 11:36:39 | 本・雑誌
久し振りに葉室麟さんの本を読んでいる。



これは文庫本ですが最近発売された新刊です。
『読書の森で寝転んで』(文春文庫・2022年6月第一刷り)。
エッセイ集です。
読みたいので買いました。

『シャーロック・ホームズの冒険』コナン・ドイルの項。
中学生のころにシャーロック・ホームズを読み始めたとのこと。
わたしと同じだ。
原作者のコナン・ドイルの、わたしの知らなかったことが書かれていて興味深く読んだ。
また少年の日に戻ってホームズを読んでみたくなった。
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本屋と図書館

2022-07-15 15:20:51 | 本・雑誌
今日の神戸新聞夕刊の随想欄「本屋と図書館」です。
←クリック。
ノンフィクション作家の石井妙子さんが書かれています。
同感ですね。
わたしの『完本コーヒーカップの耳』も二年前に発売以来、図書館で読む人が多いです。
今も貸し出されています。
石井さんがおっしゃるように「作家は自分の本を読んでほしいと切に思っている。どんな方法でも読んでくれることは嬉しい。」
ですけどやっぱり、本当は買ってもらいたいですよね。買ってくださると心からうれしいものです。
実はわたしも図書館をよく利用しますが、それは古い本がほとんどです。
どうしても読みたいと思った新刊本はなるべく買うようにしてます(たまには借りますが)。
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62年前の雑誌

2022-07-10 18:54:45 | 本・雑誌
今日は午前中に隣の小学校で参議院選挙の投票。
お二人の立会人さんに、「見た目以上にしんどい仕事ご苦労様です」とご挨拶。

午後、少し日差しが傾いてから、それでも日傘をさして出かけました。
神戸元町へ、いただいた義理を果たしにです。

その元町の古書店で入手した雑誌です。



1960年発行の『あまカラ』。62年前ですね。
その目次。
←二段階クリック。
当時の著名文人の名前がズラリ。
ここには名前が出てませんが、将棋の大山康晴さんのコメントが載っていたりします。
わたしの目的は、詩人、竹中郁さんのエッセイです。
竹中さんの没後、足立巻一先生が竹中さんの遺稿を何冊かの本にしておられるが、この『あまカラ』のものは収録されていない。
その一冊『私のびっくり箱』(のじぎく文庫)の「解題」と題されたあとがきに足立先生がこんなことを書いておられる。
《雑誌『あまカラ』に連載したものを小島政二郎がおもしろがって出版するようにすすめたが、竹中は面倒臭がって応じなかった。》
さてどんな文章だろうか?

因みに『あまカラ』については以前(8年前)にもこのブログに書いてます。
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『酒場学校の日々』

2022-06-30 14:01:18 | 本・雑誌
『あふれでたのはやさしさだった』』(寮美千子著・西日本出版社)を読み終えた。
この本には参りました。今年もたくさんの本を読んでいますが、最も感動した本かもしれません。
拙著『恒子抄』を除いては(笑)。

次に読み始めたのが『酒場学校の日々』(金井真紀著・皓星社刊)。



これは先日読み終えた『世界はふむふむで満ちている』と同じ著者のもの。
著者の金井さんは詩人の草野心平さんがお好きのようだ。
心平さんに関して大きくページが割かれている。
丁度わたし、最近、心平さんに関することを原稿に取り入れたばかりだったので興味深く読みました。
こんなページがあります。
←クリック。
心平さんがどれほど貧乏だったかという話。
凄いですね。でもユーモラス。
ほかに堀辰雄さんもお好きだったようで、それに関するページも興味深いです。

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『あふれでたのはやさしさだった』

2022-06-27 16:39:57 | 本・雑誌
『あふれでたのはやさしさだった』(寮美千子著・西日本出版社)。



昨日図書館からお借りしてきた本。
前に紹介した二冊の本、『世界はもっと美しくなる』と『空が青いから白をえらんだのです』に続く寮美千子さんの本です。
読み始めたとこですが、前の二冊とは内容が違います。
奈良少年刑務所の少年たちの詩作品を紹介するものではありません。多少は載ってるようですが。
前の二冊の成り立ちを綴ったものであり、解説したものであり、補完したもの、いや、うまく言えませんが、
また新たな感動を受けています。
これは「目次」です。
←クリック。
いかにも良い内容だと思えます。
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『世界はもっと美しくなる』

2022-06-18 11:41:42 | 本・雑誌
偶然「世界は」で始まるタイトルの本を併読している。
昨日上げたのは、これ。
『世界はフムフムで満ちている』。

今日はこれ。



『世界はもっと美しくなる』(寮美千子編・ロクリン社・2016年)。
「奈良少年刑務所詩集」と副題がついてます。
FB友達のI・Kさん(詩人でパステルアーチスト)がFBに上げておられたもの。
わたしも図書館からお借りしてきました。
久し振りに図書館まで徒歩で。
汗でずっくりになりました。
早速読み始めたのですが、こんな衝撃的なページが。
←クリック。
「お金」という詩です。
これの解説。

世の中には凄い話があるものです。
少々苦労したと言って苦労人顔してはいけませんよね。
この詩集にはこんな話がいっぱい。

それはそうと、この奈良少年刑務所はすでに閉所されています。
建物は歴史的なものということで残されて、やがてホテルに活用されるようです。
つい最近、テレビでレポートされているのを見て、そのドラマチックな様に感心したのでした。

『コーヒーカップの耳』おもしろうて、やがて哀しき喫茶店。
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星新一と大下宇陀児

2022-06-14 17:08:08 | 本・雑誌

読んでいる『星新一』だが、登場人物に、江戸川乱歩、横溝正史などわたしが所持している直筆書簡の作家がたくさん出てきて驚き。
思いがけないのは、大下宇陀児(おおしたうだる)だ。



一応宮崎翁からは、推理作家とお聞きしてはいたが、そんなに著名だとは思わなかった。
これはひとえにわたしが浅学のためでもあるが。
『星新一』には度々登場して、こんな風に書かれている。

《大下宇陀児は、江戸川乱歩、横溝正史、角田喜久雄らとともに、現代探偵小説の基盤を築いた大正末期の作家の一人で、戦後は、乱歩の怪奇物に対し、社会を反映する風俗推理小説の分野を開拓した。ラジオの人気番組「二十の扉」のレギュラー出演者でもあり、親一(星新一)はその声に透明な明るさを感じていた。実際に会って見るとその通りの印象で、若い頃はさぞかし美男子だったろうと思われた。大下は終始にこやかで、初対面の親一と柴野に構想中の作品の出だしの部分について話をした。(後略)》

この後も何度も登場する。推理作家としては重鎮だったのだ。

『触媒のうた』文学史秘話がいっぱい。
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