たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?
今日はヴェルディ:歌劇「アッティラ」前奏曲です。
数多くの歌劇を残したヴェルディ。その歌劇にはもちろん様々な序曲(前奏曲)があります。今日紹介するのは「アッティラ」ですが、これは5世紀にイタリア地方にあったフン族の王様の名前です。
曲調は全体的に暗く、“悲劇の序章”みたいなイメージがありますが、他の序曲と比べても演奏時間は短く、3分少々。
ただ、ひとつずつのフレーズが大きくとってあるので、ググッと引きつけられますし、ドラマチックな予感もただよう序曲なので、聴いているとあっと言う間に終わってしまう感があります。
そして、歌劇のあらすじは・・・
フン族の王アッティラはローマ軍からアクイレイアという町を略奪します。勝利の宴を開くアッティラ王の元に、ローマ軍に参加し女兵士団の一員として戦ったオダベッラ(アクレイア領主の娘)が戦利品として献上されます。
アッティラ王は敵ながら勇敢に戦ったオダベッラに感激し、願いをひとつ叶えると言いうと、オダベッラは剣を所望して、それを授けられます。
一方、攻撃を受けたアクイレイアの難民を率いてアドリア海の小島に逃れたオダベッラの恋人フォレストは、ここから再起を図ります。
勢いを付けたアッティラ王は、ローマに進軍しようとしますが、ローマからの休戦に応じ、ローマの将軍エツィオを招き宴を開きます。
しかし、この宴でアッティラ王の毒殺を計画していたエツィオの企みをフォレストから聞いたオダベッラは、復讐を自分の手で果たせなくなると感じ、その企みを王に話します。
命を救われたアッティラ王はオダベッラを妃に迎える事にしますが、面白くないのが恋人のフォレスト。彼はエツィオ将軍と共に二人の結婚式を狙おうと画策します。
恋人フォレストの誤解を晴らそうと、結婚式から逃げ出したオダベッラは、フォレストに駆け寄り許しを請います。そこへ逃げた花嫁オダベッラを追ってアッティラ王が登場。
エツィオ、オダベッラの裏切りを非難しますが、オダベッラは持っていた剣でアッティラ王の胸を一突き。「おまえもか・・・、オダベッラ・・・」の一言を残して幕となります。
ファゴット、チェロ、コントラバス等の低音楽器が静かにじわじわと始まると、
物哀しいフルートがすき間風のように入ります。
しばらくすると、ヴァイオリンのフレーズが始まりますが、それでも暗い雰囲気は変わらず、更に悲壮感をあおるようなメロディが続いていきます。
ヴァイオリンがリズムを刻むようになると、トロンボーンが低音をじんわりと聴かせるようになり、重い曲調はその雰囲気を高めていきます。
重圧を背負いながらも、そこに流れるヴァイオリンのメロディが美しく聴こえてくるのはこれからはじまる歌劇のいきさつを暗示するのでしょうか?
そして最後には、その結末を待たずして力尽き、倒れたまま片手を虚空に伸ばすように、はかなく終わっていくようです。
最初は、歌劇の物語を知らずに聴いてましたから、「ちょっと悲しい曲だけど、短いのにちょっと、グッとくるなぁ」くらいにしか思ってませんでしたが、今回紹介するにあたって、歌劇の内容をチラッと調べてみると、なかなかどうして、すれ違いに裏切り、策略等々、結構劇的でドラマチックな展開が面白かったりして。
とか何とか言いながら結局歌劇そのものは見ていないので、アレですが、物語としてみてもじっくり見ると結構見どころは満載な感じがします。
で、物語の内容を知ってからその後に曲を聴くと、これまた一味違って聴こえてくるかも。
≪オススメCD≫
ベルディの序曲がたくさん入ってます。
【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと悲しい物語が聴こえてきます。
今日はヴェルディ:歌劇「アッティラ」前奏曲です。
数多くの歌劇を残したヴェルディ。その歌劇にはもちろん様々な序曲(前奏曲)があります。今日紹介するのは「アッティラ」ですが、これは5世紀にイタリア地方にあったフン族の王様の名前です。
曲調は全体的に暗く、“悲劇の序章”みたいなイメージがありますが、他の序曲と比べても演奏時間は短く、3分少々。
ただ、ひとつずつのフレーズが大きくとってあるので、ググッと引きつけられますし、ドラマチックな予感もただよう序曲なので、聴いているとあっと言う間に終わってしまう感があります。
そして、歌劇のあらすじは・・・
フン族の王アッティラはローマ軍からアクイレイアという町を略奪します。勝利の宴を開くアッティラ王の元に、ローマ軍に参加し女兵士団の一員として戦ったオダベッラ(アクレイア領主の娘)が戦利品として献上されます。
アッティラ王は敵ながら勇敢に戦ったオダベッラに感激し、願いをひとつ叶えると言いうと、オダベッラは剣を所望して、それを授けられます。
一方、攻撃を受けたアクイレイアの難民を率いてアドリア海の小島に逃れたオダベッラの恋人フォレストは、ここから再起を図ります。
勢いを付けたアッティラ王は、ローマに進軍しようとしますが、ローマからの休戦に応じ、ローマの将軍エツィオを招き宴を開きます。
しかし、この宴でアッティラ王の毒殺を計画していたエツィオの企みをフォレストから聞いたオダベッラは、復讐を自分の手で果たせなくなると感じ、その企みを王に話します。
命を救われたアッティラ王はオダベッラを妃に迎える事にしますが、面白くないのが恋人のフォレスト。彼はエツィオ将軍と共に二人の結婚式を狙おうと画策します。
恋人フォレストの誤解を晴らそうと、結婚式から逃げ出したオダベッラは、フォレストに駆け寄り許しを請います。そこへ逃げた花嫁オダベッラを追ってアッティラ王が登場。
エツィオ、オダベッラの裏切りを非難しますが、オダベッラは持っていた剣でアッティラ王の胸を一突き。「おまえもか・・・、オダベッラ・・・」の一言を残して幕となります。
ファゴット、チェロ、コントラバス等の低音楽器が静かにじわじわと始まると、
物哀しいフルートがすき間風のように入ります。
しばらくすると、ヴァイオリンのフレーズが始まりますが、それでも暗い雰囲気は変わらず、更に悲壮感をあおるようなメロディが続いていきます。
ヴァイオリンがリズムを刻むようになると、トロンボーンが低音をじんわりと聴かせるようになり、重い曲調はその雰囲気を高めていきます。
重圧を背負いながらも、そこに流れるヴァイオリンのメロディが美しく聴こえてくるのはこれからはじまる歌劇のいきさつを暗示するのでしょうか?
そして最後には、その結末を待たずして力尽き、倒れたまま片手を虚空に伸ばすように、はかなく終わっていくようです。
最初は、歌劇の物語を知らずに聴いてましたから、「ちょっと悲しい曲だけど、短いのにちょっと、グッとくるなぁ」くらいにしか思ってませんでしたが、今回紹介するにあたって、歌劇の内容をチラッと調べてみると、なかなかどうして、すれ違いに裏切り、策略等々、結構劇的でドラマチックな展開が面白かったりして。
とか何とか言いながら結局歌劇そのものは見ていないので、アレですが、物語としてみてもじっくり見ると結構見どころは満載な感じがします。
で、物語の内容を知ってからその後に曲を聴くと、これまた一味違って聴こえてくるかも。
≪オススメCD≫
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ヴェルディ:オペラ序曲・前奏曲集シノーポリ(ジュゼッペ)ユニバーサル ミュージック クラシックこのアイテムの詳細を見る |
【コレってどんな曲】
喜:★★★★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★
≪おすすめシチュエーション≫
ちょっと悲しい物語が聴こえてきます。