初心者のクラシック

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交響詩「ローマの噴水」   (レスピーギ作曲)

2006年09月04日 | ちょっとした曲
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はレスピーギ:交響詩「ローマの噴水」です。

レスピーギファンの皆さんこんばんは、お待たせしました。今日はローマ三部作第2弾!!です。
交響詩なので、タイトルのテーマに沿った音楽を語りかけるように聴かせてくれる、象徴的な音楽なんですね。比較的短めの作品ですが凝縮された様々な表情を見せてくれる作品です。尚、交響詩ですから曲の中では○○の噴水と更にサブタイトルがついていますが、曲としては切れ目無く続けて最初から最後まで演奏されます。(CDでは噴水ごとにトラック分けはされていると思います。)

以前紹介した「ローマの松」でも少しご説明しましたが、異なる時代と時間のローマの噴水を描写する事で、音楽的な観点からローマの歴史に触れてみようという!というこの作品。なので、その意味ではいろんな聴き方をする事ができる面白い曲ですね。


 夜明けのジュリアの谷の噴水:ヴァイオリンの張り詰めた音が静かな空気の中に
 現れます。そしてイングリッシュホルンの乾いたメロディが、ひっそりと静かに明ける
 朝の雰囲気をとても見事に表しています。どんよりとした伴奏に次はフルートが合わせ
 ます。メロディがオーボエに変わるとうっすらと朝が白みはじめているように感じますね。
 
 朝のトリトーネの噴水:文字通り目の覚めるようなホルンの音色は、それまでの静かな
 雰囲気とは一転して、まるで「ジリリーン!」と目覚ましが鳴って、飛び起きたような
 感じにも聴こえます。ガバッと起きてカーテンを開けてみると、まぶしいばかりの朝日
 に思わず手をかざしてしまいそうな元気いっぱい曲です。

 昼のトレヴィの噴水:ファゴットをベースにした木管楽器から次第に盛上がり、
 トランペット、シンバルが鳴り響くと、空高く上った太陽の光を体いっぱいに浴びて
 とても元気のでる壮大な曲へとなります。トロンボーンが力強く鳴り響くと、パイプ
 オルガンもその音に厚みを加えて豪華な曲調はとても圧巻の一曲ですね。
 
 黄昏のメディチ荘の噴水:昼間の差すような日差しとは対照的に、たそがれどきの
 夕日は、とても美しく描写されています。イングリッシュホルンの音色に合わせて
 「チリーン」と響くグロッケン(鉄筋)はまるで早くも一番星を見つけたような
 暗がりの雰囲気を連想させます。メロディがヴァイオリンに移ると、とても寂しい
 曲調になり、思わず家に帰りたくなるようなそんなフレーズですね。ひっそりと
 夜へ向かって暮れかかる空が次第に暗くなり、鐘がなり始めると消え入るようにして
 静かに曲は終わっていきます。
 
とても詩的で情緒たっぷりの曲ですね。静かで繊細な部分から、激しく壮大なスケールで盛上がる部分までを、幅広く描いてある作品です。これだけたっぷりと様々な表情を見せてくれますが、演奏時間は15分程度と、比較的お手ごろサイズなのも魅力的ですね。時間は無いんだけど、しっかりとした曲を聴きたいときなんかにはオススメの曲かも。


≪オススメCD≫
ローマ三部作全部入ってます。(たいていのCDならそうなんですけど。)
レスピーギ:ローマの噴水
オムニバス(クラシック), アンセルメ(エルネスト), レスピーギ, スイス・ロマンド管弦楽団, ケルテス(イシュトヴァーン), ロンドン交響楽団, マゼール(ロリン), クリーヴランド管弦楽団
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆☆★★
怒:☆☆☆★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆★★★

≪おすすめシチュエーション≫
短めの作品ですが、たっぷりと楽しめる一曲です。

≪ローマ三部作残りの二曲≫
♪交響詩「ローマの松」の記事はこちら
♪交響詩「ローマの祭」の記事はこちら


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