初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

歌曲「春の小川で」

2008年05月10日 | シューベルト
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はシューベルト:歌曲「春の小川で」です。

この曲はシューベルトの友人で詩人のフランツ・ショーバーの詩にメロディをつけた歌曲です。
シューベルトはこの曲の他にもショーバーの詩のためにいくつか、曲を作曲しているようです。

そして、この曲は春にやさしく流れる小川の事を、やさしく歌った歌ですがそれとは裏腹に自分の沈んだ気持ちを対照的に歌っています。


 なだらかに流れるピアノ伴奏に乗せて、やさしく透きとおるような歌声が響きます。
 楽しそうに流れる小川が、さわやかな風と共に緑なす草木を潤すようにと、
 やさしく歌っていきます。
 しかし、少しトーンが変わり、そんなおだやかな自然の様子とは別に、
 小川に歩み寄る自分の気持は沈んでいると歌うと、
 どこか影のある雰囲気が物憂げな表情に変わり、
 「この地上に咲く花たちは、私のこころにはなじまない・・・。」
 と歌うと、寂しい曲調になっていきます。
 
 すると、急に曲調が変わり、ピアノがひとつ響くと
 「ここにはいつも同じ風が吹くが、私には希望が湧いてこない!」
 と嘆くように強く歌うと、
 今度は崩れるように、「(私の)思い出に咲く一輪の花を見出す事以外
 には(できない)」と悲しく歌います。
 
 そして、また始めの歌詞に戻り、無邪気に流れる小川の様子をくりかえし歌い、
 最後に「この地上に咲く花たちは、私のこころにはなじまない・・・。」
 と締めくくります。
 

※歌詞の内容は、≪オススメCD≫の歌詞カードを参考にしています。

最初はやさしく、なだらかな小川を軽やかに歌う美しいメロディの曲ですが、途中、歌詞と共に曲調も一変して、嘆かわしい自分の心の内をさらけ出すように歌い上げるのを聴くと、
2回目に冒頭と全く同じ歌詞を歌っているにもかかわらず、その歌声はとても切なく胸を締め付けられるように、痛いほど伝わってきます。
なんとも悲しい歌ですが、そのおだやかなメロディが2回目には、なんともグッとくる一曲です。


≪オススメCD≫
シューベルトの歌曲がたくさん入ってます。
シューベルト:歌曲集
アーメリング(エリー)
マーキュリー・ミュージックエンタテインメント

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆☆★★★
哀:☆☆☆☆★
楽:☆★★★★

≪おすすめシチュエーション≫
やさしい日常の風景が何故か悲しく感じる一曲です。


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