初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

歌曲「独りずまい」

2008年12月21日 | シューベルト
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はシューベルト:歌曲「独りずまい」です。

“一人暮らし”をされている方はたくさんいると思いますが、こんな歌があるんですねぇ。
このタイトルだけで想像すると、言葉の響きからしても、なんとなく寂しそうな感じがしますが、

曲調としては、軽やかに進むピアノ伴奏にスッキリと響く独唱がなんとも、あっけらかんとした表情のどちらかと言うと明るい曲です。
歌詞の雰囲気を交えながら、まずは紹介してみます。


 ズンタ!ズンタ!と始まるピアノの小刻みなリズムに乗せて軽やかな歌いだしで
 始まります。
 夜ふけに暖炉のそばでこおろぎの鳴き声を聴きながらほっこりとした気持ちを、
 くったくのないリズムとその軽やかな歌声がやさしく響きます。
 
 ゆっくりと、静かな夜に起きて火を眺めていると今日もまた一日が過ぎる。
 と歌いますが、そのあっけらかんとしたリズムが淡々と響くのも、
 なんとものどかな歌声に聴こえてきます。
 
 うれしい事も悲しい事もあるけれど、悪い事だけ忘れてしまえば、
 この憩いを乱すものはない・・・と歌いますが、やはり明るいリズムなので
 「嫌なことなんて忘れちゃえばへっちゃらさ!」みたいに気楽に聴こえてきます。
 
 なにものにもわずらわされず、のんびりとその身をゆだねる
 と、のんびり歌えば軽快なリズムの中にもゆったりとした気分になります。
 
 少し曲調が変わり、この静かな暮らしが気に入った。騒々しい夜なんて満足できない。
 と歌うところは少し控え目でトーンが下がったようにも聴こえますが・・・、
 
 最後に部屋で鳴くこおろぎに、「いつまでも鳴いていればいい、その鳴き声は
 すこしも邪魔にならないから・・・私はひとりぼっちじゃないから」
 と締めくくります。
  
(※オススメCDの歌詞カードを元に個人的な独断と偏見に基づいて書いてます)


歌詞だけを見ると、「結局、最後はやっぱりさみしいんかい!」みたいな感じにもなるかもしれませんが、ピアノ伴奏で淡々と歌い上げるその声を、歌詞の意味を知らずに聴くと、
結構コミカルで楽しく聴けますが・・・

ストレートに何も意識せずに聴くと、多分平和な一日を過ごして家に帰ってくると、こおろぎが鳴いてたからちょっと耳を傾けてみました。みたいに、変わらない日常的な歌ですけど、
歌詞をじっくり読みこんで、じっくり聴いてしまうと、あまりにも淡々と歌い上げてますから、なんだか余計寂しくなったりもしたりして・・・。

まぁ、家でこおろぎの鳴き声に耳を傾ける人はいまどき、そう多くはないと思いますが、“独り暮らし”をしてる身としては、家でテレビやラジオなど音の出るモノを聞かずに、夜、じっとしていると、部屋の時計の針の音とか、外を走る車の音とかいろんな音が聴こえてくるんですけど、一人でいると、なんだか急に必要以上に寂しくなる事もありますよね。(たま~にですけど)

それに、こんな歌が出来てるって事は、誰でも一人になればそんな気持ちになるって事でしょうし、逆に、それだけ普段はみんな周りの人に支えられて生きてるって事なんでしょう。

≪オススメCD≫
シューベルト:歌曲集
アーメリング(エリー)
ユニバーサル ミュージック クラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆☆★★
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
お風呂上りに聴くとサッパリ聴けるかも?!


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