今日(4月12日・月)、沖縄県議会土木環境委員会で、「沖縄戦戦没者の遺骨等を含む土砂を埋立てに使用しないよう求める意見書」が全会一致で採択された。
先週末の土木環境委員会では、自民党が委員長提案の意見書案に対して修正案を提出したため議論は混乱した。
自民党の修正案は、委員長案にあった「本島南部地区からの土砂調達」、「人道上、許されない」などの表現を無くし、「沖縄戦跡国定公園から、戦没者の血が染み込み、遺骨等が混入している可能性のある土砂を辺野古基地建設の埋立に使用しないこと」を、「戦没者の遺骨を含む砕石及び流しコーラルを埋立に使用しないこと」というようなものであった。
防衛局が辺野古埋立に使おうとしているのは、「岩ズリ」である。「岩ズリ」とは、防衛局の定義でも、「土取場において砕石に伴い発生する土砂」(「辺野古側埋立の事業行為通知書」)である。自民党案の「砕石及び流しコーラル」などはそもそも路盤材であって、埋立に使う材料ではない。
とてもこの自民党案では同意できないので、「全会一致」は無理かなとも思われたが、与野党の最終的な調整の結果、今日の土木環境委員会の直前に、下記に添付したような案で与野党の合意が成立した。
「辺野古」の記載が無くなったことは残念だが、ともかく全会一致の意見書が採択されたのはきわめて大きな意味を持つ。本会議での採択は15日(木)の予定だという。
知事が熊野鉱山の開発届に対して、自然公園法に基づいて中止命令を出せる期限は16日(金)に迫っている。今回の全会一致の議会決議を受けて、知事も迷うことなく、中止命令を出せるだろう。
具志堅隆松さんと宗教者グループは、明日、知事宛に、16日までに中止命令を出すようにとの申入れを行う予定だ。