チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

ついに訪れることができた梅里雪山④---初めて村にまで雪煙が来た! 大雪崩を目撃

2011年04月03日 | 梅里雪山

 3月16日、午前11時過ぎ、峠の展望台で梅里雪山を眺めている時、あっと気がつくと、ベースキャンプに使われていた谷の辺りで、大きな雪崩が発生したのに気がついた。あわててカメラを向ける。

 実に大きな雪崩だった。雪煙は、ベースキャンプの谷いっぱいにモクモクと舞い上がり、そのままあふれて樹林帯を下り始めた。幅もかなり広い。まるで、白い大津波が山を駆け下りているような不思議な光景だ。やがて、雪煙は、ユイポンの上村の奥の谷に届いた。そして、谷をいっぱいにした後、下村への尾根を越える辺りでやっと薄くなった。

 上村の辺りは、ここから見えないが、どうだっただろうか? 昨日、我々は、上村の少し奥にあるチョルテン(仏塔)まで行ったが、もし、その先の谷で村人が作業でもしていたら、あるいは被害が出ていたかもしれないと気が気ではない。思わず、足元が震える。さっきまでは、神々しい梅里雪山の姿に見惚れていたのだが、この大雪崩を目撃し、それは恐怖心に変ってしまった。

 午後、村に降りて聞くと、上村の辺りでも、一瞬、雪煙に覆われたという。村にまで雪煙が届いたというのは、今までなかったらしい。それほどの大地震だったのだ。

 宿の主人に、ちょうど雪崩の一部始終の写真を撮ったというと、是非、見せてくれという。一連の連続写真を見せてやると、「ワァー!」と驚いている。そして、是非、この写真をプリントし、送ってくれと頼まれた。また、夕刻、村の茶店でビールを飲んでいると、話を聞いた村の若者たちが、やはり、写真を見せてくれと集まってきた。村の人々にとっても、雪崩の瞬間の写真を見るのは初めてだったようだ。

 1996年の冬、第3次登山隊が帰った直後に、やはりベ-スキャンプ周辺が大雪崩に襲われ、放牧小屋が吹き飛び、樹齢100年ほどの大木が100本近くもなぎ倒されたことがあるらしい。今回は、まだ、ベースキャンプ周辺の被害の状況は分からず、その大きさは比較できない。

 それにしても、1991年に井上らを襲った大雪崩から20年、ちょうど私が来た時に、こんな大雪崩が発生するなんて、なんという偶然だろう。帰国後、山岳部OB会のMLに写真を送ったが、何人かの人たちから、「旧友が来たので、井上たちが、思わず、歓迎の身震いをしたのでしょう。」というコメントをいただいた。

 梅里雪山の自然の驚異には、驚くほかない。

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