昨夜のことだが、ハルトくんの携帯に、弟のナオトくんからメールが入った。
内容は『起きてる?』のみ。
何だどーした、と思っていると、ハルトくんが起きている旨を返信した少し後に、今度は電話が入った。
どうやら、相談事のようだ。
ナオトくんは、3人兄弟の次男だ。
ハルトくんの4つ下で、ちょうど弥生さんと私の年齢差と同じ。
社交的で、兄でも弟でもある彼は、私から見ると弟というより友達感覚だ。
結婚前、ハルトくんとナオトくんが2人で住んでいた頃、よく一緒にご飯を食べたりしていたせいもあるだろうが。
ハルトくんの気が散りそうなので、私はシャワーを浴びに部屋を出たのだけども、戻ってきてもまだ話していた。Σ(゜▽゜;
電話の短い高瀬家においては、珍しいことのように思う。
それからしばらくの後、電話を切ったハルトくんに聞いてみると、どうやらお題は「将来・人生・仕事」辺りを網羅したカンジだったようだ。
壮大なテーマだな。
こうした相談を受けるハルトくんを見て、あ、やっぱりこの人は「お兄ちゃん」なのだな、と思った。
私が弥生さんに相談事を持ちかけるのは、弥生さんが「お姉ちゃん」だからだ。
(もっと具体的な内容であることが多いけどな)
何つーかな、親よりも客観的で、先輩より近くて、友達よりオトナで、他の誰ともちょっと違う位置にいる。
あき兄も私の「お兄ちゃん」だけど、育ってきた環境としては「弟」で、結局のところ血が繋がっていないせいか、先輩より近くて弥生さんよりは遠い。
兄弟(姉妹)って不思議だ。
同士であったり、ライバルであったり、喧嘩相手であったり、一番身近な「オトナ」としての憧れの対象であったり(下から見た上)、どうやら「かわいい」もんでもあるらしい(上から見た下)。
小さい頃なんかは、バカにされたり子ども扱いされて一番ムカつくのは弥生さんであったけれど、親が不在の時に面倒をみてもらったり構ってもらって一番嬉しいのもやっぱり弥生さんだった。
立ち位置の不思議な関係。
だからどーしたってこともナイ話なわけだが、私にとっての弥生さんの位置に、ナオトくんにとってのハルトくんはやっぱりいるわけなのだな。(しみじみ)