柏餅。

実家で目覚める、緩い朝。
ヒナタが寝ていたはずの布団には既にその姿はなく、リビングの方から早くも楽し気な声が聞こえます。
千矢母は口癖のように「ちやはいつも忙しいんだから、お母さんに任せて少しゆっくりしなさい」とか言ってるから、きっと私のことは寝かせておいてくれようとしているのでしょう。
素直にありがたい…　と思いながらスマホを手に取ると、ハルトくんからLINEが。

『38℃近く熱があるので、今日はサッカーは休むことにして、サキタだけ行かせます』

えっとこれは、早く帰った方が良いですかね？　（ﾟдﾟ；

その後のやり取りで、そこまで酷いことにはなっていなさそうでしたので、まぁ予定通りお昼ご飯を食べてから帰ることにしましょう。
両親も、1人だけとはいえ遊びに来た孫を堪能しているようだし～。

午前中は近所の公園にでも行くかと思いましたが、昨日は実家に置いてある玩具で全然遊べなかったヒナタが夢中になって遊んでいたし、皆でトランプなどやって盛り上がったりもしていたので、まったりとインドアで。
ババ抜きや七並べ、神経衰弱などは両親も知っているし、瞬発力重視のスピードや七五三（一休さんでも可）はヒナタがレクチャーしながらわあわあと盛り上がりました。
毎度のことながら、千矢母が笑い過ぎて死にそうになってるのが怖い。
息して。息。深呼吸。
あと、ヒナタと神経衰弱はやめた方がイイ。マジで神経が衰弱するから。（何でアイツあんな強いの）

名残惜しい実家を後にし、皆でファミレスでご飯を食べたら、そのまま車で駅まで送って貰いました。
ヒナタはこの電車移動も含めて楽しいイベントなので、何線に乗るのか、何番線乗り換えなのかを説明しながら帰りましたよ。
いつか、サキタと2人で祖父母宅に泊まりに行ったらイイ。
サキタよりもヒナタの方が電車は得意なのだから、2人で協力して実家最寄駅まで行くんだよ、みたいな～。
2人の小さな冒険は、いつになることでしょうか。

端午の節句なので柏餅を買って帰宅すると、ベッドでスマホなんぞ弄っているハルトくんがいました。
何だよ、元気そうじゃん。
しかし熱は上がったり下がったりを繰り返しているそうで、結構な汗をかいたとか。
水分補給して、ゆっくり休むしかなさそうです。
…私、隣で寝ても大丈夫だろうか。