紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

篠田さんの家紋(岐阜限定)

2009年08月20日 19時28分51秒 | 姓と家紋と集落
これまで紋入れの仕事をしてきて、ある特定の姓は比較的<A>という紋が多く、特定の地域に多く存在する、という事は経験的に分かっていました。
たとえば「木瓜の中に二つ木」紋はこの地方独特の紋で、広瀬姓に多く、穂積地区に多い、というように。

最近墓石巡りで、<姓ー家紋ー地域>を調べている中に、同じ姓でも地域によって違う家紋を持っている、事が、一部の姓で分かるようになりました。
同じ姓でも家紋が違う、という事は、出自(ルーツ)が違ってくるのではないでしょうか。

今日は<篠田>姓を、まだ調査途中ですが紹介します。

今まで<篠田>の紋として紋入れして来た中、「五三の桐」が多く、次いで「州浜」「木瓜」「蔦」・・・・・・・・・・・というように16種類余り描いてきました。

墓石を訪ねる中、薮田墓地(岐阜市南部)で「蔦」紋が10基余りあり、この墓地は1995年に「篠田墓地」と統合されたと記されており、旧薮田集落には篠田さんが多く居住されてたことが伺わされます。

一方これより北東、岐阜市東部の岩地墓地(旧前一色・岩地集落)には「州浜」紋が15基余り、「五三の桐」紋が3基ありました。
この州浜紋の特徴は、定紋でありながら全て<丸なしの州浜>紋で、驚きました。

   



まだまだ墓石調査の範囲を広げて行けば、「篠田」姓の違った紋の故郷?を発見できるかもしれません。

気の遠くなるような調査ですが、これから私のライフサイクルとして、ボチボチ進んで行こうと思っています。

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