紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

珍しき紋(1)ほら貝の紋

2006年02月22日 22時21分15秒 | 珍しい紋

先日この様な家紋を祝着に入れました。
「ほら貝」の紋の一種で、見本付きで来ました。

「ほら貝」の紋は紋帖にも一つ位しか掲載されてなく、私自身もそんなに紋入れをした事はありません。家紋の本にも詳細の解説はなく、出自も不明、と云う事です。

余談ですが、数少ない「ほら貝」の紋ですが、大抵は口(吹く口)は右側にあるのが一般的で、お客さんにもその旨問い合わせたんですが、お客さん自身も『はっきり分からないけど留袖にこんな風に付いていた』と云う事で、「口」は左上になる様に紋を創りました。

想像するに、ほら貝を使った人、古来山伏、海賊、漁師等の職業の人が家紋として使ったと思われます。
この注文された人は岐阜の「笠松」と言う町に在住で、その地区は昔木曽川に面した川の湊があった地域です。川の漁師もほら貝を使っていたんだな~その末裔かな~と想像する次第です。この地域にこの様な紋が多くあるかどうかは、後日調べて報告します。

これから「珍しい紋」に出会った時は、このカテゴリーで紹介する様にします。

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