紋やのつぶやき

職人?たる上絵師のグチリ・知られざる失敗談・紋のウンチクを気の赴くまま語ろうと思いますが、どうなりますやら?

撫子

2005年05月14日 20時08分32秒 | 
5月に入り、いろんな花が咲き乱れています。近所に撫子の花が咲いてたので「撫子の紋」を紹介します。

撫子は秋の七草と言われる様に、秋の草花と思ってましたがもう咲いています。でも、「常夏」の別名がある様に夏の花で、咲く期間も長いと云う事です。又「床」を一つにする、と言う意味をかけて恋の歌に詠み込まれたそうです。この写真の撫子はかわら撫子・大和撫子だと思いますが、華奢で可憐な花で、昔はともかく、今風の大和女の子に似つかわしいかどうか??????

左から「撫子」「江戸撫子」「石竹」(唐撫子)「陰石竹」「三盛石竹」です。まだ、三割撫子、割り撫子菱、撫子枝丸とありますが、どちらかと言うとその紋の種類は少ないです。
又、この地方ではこの様な紋を持っておられる家が少ない様で、あまり紋入れする機会がありません。手持ちの原稿もこれくらいです。
しかし、この地方・岐阜瑞竜寺には、斉藤道三の画像の中に「撫子紋」をつけた旗が添えられてる、という事で、案外私の知らない所で存在してるかも知れない。

この仕事に入って間もない頃、「撫子」と「石竹」の紋を同じだと思い込んでいた時期がありました(恥ずかしい事ですが)実際、かわら撫子と唐撫子で、同じ撫子の仲間ですもんね。でも唐撫子(石竹)は紋の画像の様に少しふっくらしてますね。

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