西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

妻夫獅子-7

2014-11-22 | 長唄考
そして、「相生獅子」でもそっくり使った、
”獅子物”の獅子物たる所以となる、
本行の「石橋」から拝借した部分。
獅子の精となった菊之丞が、
お得意の、石橋の所作を見せる所でもある。


『牡丹に戯れ 獅子の曲
 げに石橋のありさまは
 笙歌の花ふり 簫笛琴箜篌
 夕日の雲にきこゆべし
 目前の奇特あらたなり
 暫く待たせたまへや
 影向の時節も
 今幾ほどに よもすぎじ』

(意訳)
 牡丹に遊ぶ獅子
 実に石橋のありさまは
 天空から妙なる楽の音が流れ
 花が降り、夕日の雲にきらきらと輝く
 今、菩薩影向の時がくる
 決して立ち去る出ないぞ。

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photo by 和尚
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