西園寺由利の長唄って何だ!

長唄を知識として楽しんでもらいたい。
軽いエッセイを綴ります。

褄夫獅子-1

2014-10-29 | 長唄考
(10月21日の続きです)

瀬川菊之丞の「風流相生獅子」は、古今無双の大当たりを取った。

その後、4年間を江戸の芝居で暮らした菊之丞は元文3(1738)年、
兵四郎を連れて8年振りに京へ戻った。

翌年、早雲座の初春狂言に菊之丞が用意したのが、
江戸で未曾有の評判を取った「相生獅子」。
菊之丞はそれを「夫妻獅子」と題して、京向けにアレンジして出した。

恐らくはかつて京で初演した「石橋」に近い物だったのだろう。

厳密にいえば、今日では「石橋」=「夫妻獅子」として芝居歌に残されているので、
両者の違いが歴然としないが、
この時代は、橋があってそこに獅子がでれば全部「石橋」だ。

だから「石橋」=「夫妻獅子」という、まことにおおらかな図式が成り立つ。

 〓 〓 〓

 
 photo by 和尚


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