明け方僅かに降った雨も、日中には様子が失せ、
銀色の大気下、ボンヤリした景色が拡がっています。
今夜半から降るはずの雨は、週間予報でも今後降り続くようです。
降るべき時期の雨が、果たしてその通りに降る事がなければ、
人為的な貯水池や灌漑施設などの整備が進んだとしても、
自然循環の為に絶対必要な量の確保や
生命維持活動の根底にある固有数を整えるまでには至りません。
降るべき時に雨が降ると言うことは、自然サイクルが正常機能し、
生命の多様性が進み、共存と繁栄をもたらす現象だと言えます。
紫陽花の葉陰にいる雨蛙が、降雨の直前に鳴き始めます。
その雨蛙を狙うシマヘビが、黒松の枝と同化しています。
そのヘビが肥え太ることを、鳶や狸が待ち望んでいます。
獣の死骸や排泄物はバクテリアが分解し、それらは増殖します。
雨が降り、水生生物が栄え、雨蛙が増えて鳴き始めます。