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アンジオスタチン、エンドスタチンの行方

2004-10-10 | トピック
癌の血管新生を発見したJudah Folkman氏が研究を続けてきた初の血管新生阻害のペプチド薬アンジオスタチン、エンドスタチンは、2004年2月、EntremedからChildren's Medical Center Corpにライセンスが移り、実質頓挫することとなった。
2003年資金が尽きて以降ようやく戦略を変更、Entremedは大きな蛋白質ではなく、小分子薬に切り替えるという。蛋白質ベースの薬の開発は非常に難しく、現在大半の薬は小分子薬である。例外的に大成した蛋白薬はジェネンテックのハーセプチン、アバスチンがある。

アンジオスタチン、エンドスタチンが実用化できす、商業ベースに乗せることができなかった理由としては、安定性に欠け、生産、保存、輸送が非常に難しかったことや、毎日注射しなければならないこと、等がある。

例えばBostonからNCI本部まで輸送する間にも効力が喪失、NCIがエンドスタチンを複製することもできなかった。後にこの問題は解決されたが、このことを指して「ストラディバリウス・シンドローム」と呼ばれた。ストラディバリウス-最高のバイオリン-は、他の誰も作れないからといってストラディバリウスを偽物だとはいえないーというもの。

2004年1月の抗血管新生治療についてのNY Academy of Sciences シンポジウムでFolkman氏は、現在もエンドスタチンの治療で2年以上副作用なく不変状態の患者らがいることを発表し、今後も開発は続けられるという。

In The Pipeline:drug discovery today's Bio World 他
参考:「海外癌医療情報リファレンス-血管新生薬が癌増殖を止める」、エンドスター中国承認

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