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PETスキャンが癌治療を変える

2004-10-06 | スクリーニング
癌早期発見の新技術であるPETスキャンは、これまでの画像診断が腫瘍の形やサイズを示すだけでなく、腫瘍内部の代謝まで知ることができ、今後の癌治療に大きく貢献しそう、というかすでにアメリカでは大ブレイクしつつあるようです。

腫瘍は縮小がみられるずっと前に死滅していることも多く、何ヶ月もかかっていた治療効果の診断がPETでは数日以内で判定できるので、不必要な治療は中止し、最も効果的な治療に時間や副作用を軽減して変更できます。
また、PETスキャンは癌細胞が消滅しているかだけでなく、その薬の働く緻密な過程を画像で見ることができるため、最近の標的治療の研究でも用いられ治療の開発にも貢献しています。
さらにPETスキャンでは、腫瘍がどれくらい活発であるかも判別できるため、ベストな治療や余命さえも判断しやすくなり、
腫瘍が非常に速いスピードで増大しているのがわかれば、不要な手術を末期癌患者に施すことも少なくなるなど、多大な変革をもたらす可能性を持っています。

Dana-Farber Cancer Instituteによると、PETは採血ほどに一般的な検査になるだろうとのこと。

参考
NEW York Times Syndicate 2004/9/28 
*PETスキャン = positron-emission tomography scan 放射断層撮影法

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