みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

鶴見川の、そして自分のルーツを辿るサイクリング(前編)

2009-05-06 23:36:55 | 自転車
 まず、本編に入る前に。

 先日忌野清志郎さんが亡くなった。

 恥ずかしながら彼の楽曲をそれ程聴いた訳ではないが、一度だけ生で観た時の「君が代」(もちろんロックアレンジ)は一生忘れないだろうな。

 また、忌野さんは後年自転車名人というか自転車好きとして知られ、50代にしてサラッと日本を縦断してしまうパワー、そしてサイクルジャージ姿のかっちょよさに、憧れた。

 同じ自転車を愛するものとして一度は一緒に走らせて頂きたいと思ってはいたんだが…これからは忌野さんの想いを胸に、走って行くことにしよう。



 さて、彼の命日となった日の翌日、5月3日。

 忌野さんの意思を継ぐにしてもあまりにヘッポコな小生、折角の連休なので鍛錬も兼ねて前から一度行ってみたかった所に行くことにした。


 東京から川崎、そして横浜を流れる川、鶴見川

 むかーし昔、俺が初めて自転車ツーリングと言える長距離を走ったのが、この川沿いのサイクリングコースだった。

 その辺の話は、いずれ別の機会に詳しく書こうと思うが、ともかくそんな自分の自転車生活のルーツとも言える鶴見川サイクリングコース。
 しかし、河口方面はともかく、今に至るまでその源流には行ったことがなかった。

 最近ネットで検索したところ、何でも鶴見川の源流の泉というものがある、という情報を入手。
 試しにグーグルアースっちゅうやつで検索したところ、何とこの泉の脇の道路がストリートビューで見られるという事実が発覚…

 うーむぎじゅちゅの進歩ってのはすげーな…よーしこれで行った気分になって、今回の記事これにて終了。



 …などと書くとどんだけ厳しいツッコミが飛んでくるか分からんので、シャウラにまたがりイザ出発。


 シャウラにて鶴見川に訪れた俺を最初に待っていたのは、鴨池人道橋(写真)に掛かる無数のチビ鯉のぼり。

 どうも、近隣の子供たちが思い思いの鯉の絵を書いているようで、様々な個性の鯉のぼり達は元気に風になびいていた。


 俺が始めて鶴見川を走った時はこういうイベントは無かったし、そもそもこの橋ももっと小さい橋だったか。
 鯉のぼりを横目に橋を歩いて渡り(歩行者多いのでね)、川の左岸側のサイクリングコースを上流に向かって走り出した。

 ガキの頃は、どこまで行ったんだっけか。東名高速の向こう側位は行ったろうか。
 今回は、何も考えなくていい。

 とことん上流、鶴見川と呼ばれる川の果てまで。


 国道246号線、東名高速をくぐり、更に上流に。
 やがて、横浜市から川崎市に入る。
 ここから先は確か未体験ゾーンとなる。

 ふと、川が二つに分岐していた。

 どっちかが鶴見川でどっちかが違う川なんだろう…が地図を持っていないのでどっちがどっちか良く分からん。

 考えないのはいいが、気がついたら違う川ってのもマヌケだしなあ…
 そうしてケータイの小さい画面で調べていると、川の分岐の根っこの所に座っていた女性に声をかけられた。

 どうやら、その人もサイクリング中らしい。
 地図を見させて頂き、自分の進むべき川が上流に向かって左側だということが判明。

 彼女は、これから右の川を上っていくとの事で、別れを告げて俺は再び鶴見川沿いを走った。

 そんな必要以上に考えない俺だったが、一方で肉体疲労時の栄養補給についてはちゃーんと考えていて、途中バッチリ和菓子屋で柏餅など買いつつ走ってた…


 川崎から、さらに東京都は町田市に入り、またもや鯉のぼりに遭遇。

 詳細な場所は失念したが、GWに合わせて地域の祭りを川沿いの空地でやっているらしく、俺は川に向かってなだらかな斜面になっている原っぱに腰を下ろし、川を眺めながら柏餅を食った。


 気がつくと、鶴見川は川岸をコンクリで囲われてはいるものの、いつも見る下流のそれと違い緑も多く水も多少澄んでいるように見受けられたな。

 鶴見川にこんな顔があったとはなあ…ガキの頃にここまで行ってみれば面白かったのにと思いつつ、アラサー土俵際のガキである俺はしばしサラサラと流れる川の流れを見つめていた。

 -前編了-