みずけん戦記

せめてもう少しだけ、走らせてくれ。

鞆の浦にうちいでてみれば…広島「輪空」旅行記その3

2008-09-15 23:08:18 | 自転車
 きゃなーり間が空いてしまったが、8月27日の続きを。
 3年前は尾道からしまなみ街道を通って四国に行ったのだが、今回はさらに尾道の東に針路を取った。

 のは良かったが、尾道を通過して程なく雨がポツリポツリと…

 うーむ、ここは近くのスーパーあたりで雨宿りをするか?と思いもしたが、それ程強い雨ではなかったこと、一度本降りになったら止まなさそうな雲に見えたため、覚悟して少雨決行とばかり先を急ぐことにした。


 元々、尾道からこの日の宿泊地である鞆の浦までの道は地図で確認して、「まあ40kmないくらいか…楽勝だな」とたかをくくっていたのだが、その途中が見事に上り坂で、坂を上りきったころには蒸し暑さで頭がボーッとなりしばし休憩…


 その後は、下りの後しばらくは高低差が少なく走りやすい道だったのだが。

 この日は、8月にしては一日中雲がかかっていたせいで気温はそれ程高くなかったのだが、それでも湿度の高さ(それこそ雨がチラついてた訳だし)にやられたらしく、もう少しで鞆の浦という所で燃え尽きつつあった俺…まだこの日80km程度しか走っていないというのに…

 そして、そんな俺に追い討ちをかけるが如く、鞆の浦まであと数kmという所でまたも予想GUYの上り坂、それも下から見た感じ結構な勾配の…

 もう気力も萎えた俺は押して歩こうと思ったが、まずは一旦坂の手前、阿伏兎(あぶと)という所で海を見ながら一息つき、肉体疲労時の栄養補給に?ゼリー飲料なんぞを飲んで、いざ出陣。

 何しろ10月にツール・ド・千葉という山あり谷ありのロングライドを走る身、こんなところでこんな坂でへばっている訳にはいかん!ということで、最後の気力を振り絞って決死のアタックを敢行…!


 うををををををををを


 …そして、無事最後の激坂を押して上りきった(あれ?)俺とシャウラは、トンネルを抜けて下り坂を爽やかに降りる。

 すると右手には、瀬戸内海とそこに浮かぶ貨物船、緑に包まれた島々…

 三原からの道程でもそういった風景は観られた。しかし、降りた先にあったのは、どことなくレトロな雰囲気の街並み、車がようやっと行き違えるくらいのせせこましい通り、何となくあれを彷彿とさせる気がしてきた。

 やがて港に辿り着くと、そのイメージがはっきりと目の前の世界と繋がった。

 そう、「崖の上のポニョ」だ。